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短歌 金木犀のかけら

まどろみに名前を呼ばれ窓辺にも金木犀のかけらが落ちて

まばたきをしてはならない気がしてたきみがぽろぽろほどけてくから

「きみみたい」空気を裂いて歩くねこ喫茶店から聞こえるメタル


「僕はあんまりポケモンとか知らないんだけど、心琴に似てるポケモンがいるんだよ」

昨夜、通院でくたくたに疲れたので早めに就寝体制に入ったのですが、夕方の緊急個別対応に追われて私以上にくたくたの夫が、今まさに眠らんとする私に対してそのように言いました。

私「……なんてポケモン?」 
夫「名前は覚えてないんだけど、ピンク色の個体」 
私(ピンク色……。ピッピ? プリン? ラッキー? いずれにせよカワユイ路線だ!) 
※私のポケモンデータベースは「赤・緑」からアップデートされていません。 

夫「なんていったっけなー」

よく脈絡がわからないけどそれはいつものことなので、私は眠いやら嬉しいやらで眠れずにおりました。

ややあってから、夫は私にこう告げました。

「思い出した、ヤドンだ」

……囧……

「かわいいよね。目元の表情とか、とっても心琴に雰囲気が似てて。着ぐるみが売ってるらしいけど、どう?」

どう、ってなんですか。

私は、どうすればよかったんですか。

ヤドン、かわいいですよね。

うん、とってもかわいい。かわいいですとも。

………………

無事に今日も朝がきました。でも、なんとなくぐっすり眠れた感じがしませんでした。

どうにも悔しかったので、ヤドンについての見解を朝食時に尋ねてみたところ、

「今日はクラブチッタだから、遅くなると思う。先に寝ててね」

とだけ言われました。うん?

で、仕事の出先から直帰して本当にライブに行ったらしい夫がまだ帰宅しないんですが、昨夜の寝不足がしんどいので今日はもう寝るです。確かに「ドわすれ」は得意技だよ。

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笹塚 心琴 【B-47】文学フリマ東京39
よくぞここまで辿りついてくれた。嬉しいです。

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