2024年8月9日:教育イベントに参加して、未来と現在のフォーカスの距離感とか影響の範囲とかを考えた話。
昨日はALLけテぶれFESTA2024というイベントに参加してきました。同年代の葛原さんが、独立して一生懸命がんばっているので、応援したいなーと思って参加したのが参加の動機です。行ってみたら多くの気づきや学びがありまして、今日はそれについて書いていきたいです。
会場に入った途端、参加者の数と属性に驚く
まず驚いたのが参加者の数と年齢層です。日本全国から名古屋に150人以上が集まっていました。きっとほぼ学校現場に立つ先生で、そのうち9割が小学校の先生かなと思います。ざっと見た感じ参加者の年齢層は20代~40代がほとんどで、それ以上の方はあまり見られませんでした(見た目めっちゃくちゃ若い!っていう60代の人がいた可能性はあります)。
一般的な教育の研究会のようなものに参加すると、「重鎮」のような人がいて、だいたいそういう方は60歳を越えているというのが普通です。あの場にはそういった存在がいなくて、全体が若いなーという印象を受けました。それが故に「軽い」と批判もあるでしょう。でも、これまで教育実践を共有したり交流したりする場にいかなかった層がきっといて、その層にも情報が届いている集まりだなぁと思うと、それだけで存在価値が高いなぁと思いました。
語る人々が「自分の現場の課題」をもってその場に臨んでいる
実践について、教育的な位置づけがどうとかそういったことは、現状実践の場がない私が語ることではないと思うので、全然別の視点でその集まりを眺めていました。
感じたのは、「現場感」です。今目の前の子どもとか、今目の前の学校体制とか、そういった現場感のある課題に対して、葛原実践に出会った人たちが、自分の課題状況に合わせて解釈し、自分なりにアウトプットした結果をもちよってる場という感じです。
だからそれぞれのもっている課題感の詳細は個々に違って、でも根本的な原因に分解していくと、学び方の「けテぶれ」で解決できたり、考え方の「QNKS」で解決できたり、在り方の「心マトリックス」で解決できたりするよねという感じです。
この辺りの細かい実践は、葛原noteでどうぞ!
今回のイベントは、葛原さんが語るというよりは、その実践を現場でしてきた先生達が、いろんな立場で語るというものでした。ポスターセッションもあったので、全部で20人以上はスピーカーがいたと思います。
現在フォーカスと未来フォーカスの話
そんな中で、あの場で語られている熱い言葉は、現在フォーカスなものが多いなぁと思いました。前もどこかで話したのだけれど、学校現場で担任をやっていると現在フォーカスになるんですよね。だって今、その目の前で子どもたちが動いていて、ケンカして、泣いて、質問してきて、成長をみせてくれるので。そこに100%丁寧に向かっていけるのが現場の先生の魅力です。
一方、フォーカスがちょっと未来にずれるのが、1人の子どもとか、1つのクラスとかを見ている人ではなく、学校全体とか、自治体全体とかを見ている人なのかなと思っています。つまり管理職等、マネージメント層ですね。それは管理職が個を置き去りにするとかそういう言葉狩りのような話ではなく、いつもフォーカスを合わせている場所がそうなるっていうことです。
必要に応じて、現場の先生が未来を見通すこともあれば、マネージメント層が個を詳細に見ることはあっても、それは必要感に駆られて、エネルギーを使って行うことで、フォーカスの初期設定はそこには置かれていないわけです。
これはどちらが価値が上とか下とかそういう話ではなくて、事柄の話で、同時に得意不得意の話です。
葛原実践が今後どのように広がり、深まっていくのか期待
けテぶれ等の葛原実践が、現場の様々な課題を解決する、汎用性のある共通言語を教室にもたらすということは、多くの発表者が今後増えていく中で、現実に事実が作られて証明されていくでしょう。これは横方向の広がりのイメージ。
これが、教職員感でも行われるようになるかという縦方向の深めていくイメージが同時に必要だと思います。ちょっと視点が未来に遠い人に広がるような実践が、今後あのフェスティバルで発表されていくようになると、いろんなことがくるっと回転するような気がしました。そして、葛原実践で語られていることは、汎用化できているので、未来フォーカスでも課題解決に使えるとも思います。
現在フォーカスの言葉で語られることが多かった実践が、未来フォーカスでも語られるようになると「ぐわっ」てなるということが言いたいです。
既に、学校全体で取り組むことを越えて、自治体で取り組みましょうという声もでているようで、その未来は近そうです。
教室で共通言語があると学びが加速するように、学校に共通言語があり、自治体に共通言語があれば学校教育の成長も加速します。
ただ、思った以上に学校ごとに共通言語が違うという現実がやっぱりあるので、その組織を知っている人が、その組織にうまく共通言語をもたらして、未来志向に動かせるといいなぁと思うのです。
あとは、今回参加している若手~ミドル層も10年後にはずずっと年齢層が上にずれるので、そのときにはそうなっているよねという力学も感じてます。同時に、そのとき我々世代が、若手にとって邪魔な蓋にならないことは必要だなぁと今から思っています。
まとめ、尊敬してます!
もう6年ほど葛原さんを追っていて、発信し続ける彼の姿を尊敬しています。続けることの難しさを知っているので、「とにかく信じたことを言い続ける」をしてきた、時間の重みを感じる会でした。その結果が全国から人が集まり、自分事としてそれを語る人達の存在で示されていて、これはすごいなぁと感心しました。
何もないところにポジションとって、旗を立てられる人は、魅力的です。