一冊の本との出会い ~自分の気持ちと向き合ってみる~
最近、
目の前がパッと明るくなり
言葉の ひとつ ひとつ から力をもらい
心を ぎゅうっ と包んでくれるような
心にぐっとくる絵本に出会いました。
2010年に出版されていた本なのですが
今まで私は題名すら知りませんでした。
今回この絵本と出会うきっかけになったのが
noteでした。
昨年のnoteの企画、
読書の秋2021の読書感想文の企画が
私をこの本に出会わせてくれました。
子どもの頃に戻り、
児童書を読んで読書感想文を書く企画。
夫に勧められ応募することにしたので、
こちらのはらっぱのりすのnoteからではなく、
私たち夫婦をイメージキャラクターにしたnote
(更新はほぼ止まり気味のnoteです……)から
応募させていただきました。
ポプラ社の『車のいろは空のいろ』(あまんきみこ作)の部門に応募させていただいた結果、
ありがたいことに優秀賞をいただきました。
その副賞として、
ポプラ社の本三冊をいただけることになり、
ポプラ社のカタログや
ポプラ社のホームページの書籍一覧を吟味し
数ある書籍の中から三冊選ばせていただきました。
その中の一冊が
絵本
『わたしは いま とても しあわせです』
でした。
選んだ理由は、
好きな作家である
聖路加国際病院の小児科医 細谷亮太 氏の
メッセージも掲載されていると
説明に書かれてあったからです。
私はこれまども細谷亮太先生が執筆された
絵本やエッセイ本や雑誌をみつける度に
手に取って読んできました。
映画やドラマも繰り返し観ました。
そんな大好きな細谷亮太先生の
おすすめの本でもあり
メッセージも掲載されているというので
「一冊はこれ!」と、すぐに決め
この絵本をいただくことにしました。
そして、本が届けられ
じっくり何度も何度も繰り返し
読ませていただきました。
絵本の中には、
難病に罹患した女の子の
病気になってからの自分の気持ちと
家族との繋がりについての思いが
詰まっていました。
「病気になったのが、自分で良かった」
「病気が家族の優しさを教えてくれた」
「わたしは いま とてもしあわせ」
この絵本は、
難病の子どもたちとご家族が
利用する施設に置かれている
誰もが自由に書き込めるノートに綴られた
子どもたちの思いを
集めた物語だそうです。
この絵本が私に、
自分の気持ちと向きあい
考える時間を与えてくれました。
なぜ今までこんな素敵な本を
知らなかったのだろう
と悔やんだほど。
今回、出会えて本当に良かったです。
私も、病気になったのが私で良かったと思っています。
遺伝子の病気で、同じ遺伝子を持っていても発症するとは限らない病。
私は二人姉妹ですが、姉は発症していません。
ただ、
私は、まだ、
病気の診断がついたことを
地元神戸に住む
両親にも姉にも話していません。
そして、
昨年から車椅子生活になったことも
話していません。
このご時世で帰省できないことは寂しい反面、
内緒にしていられるのでホッとしてしまっている
自分がいます。
両親や姉に話せない理由は2つあります。
ひとつは、
実家にいた学生の頃から調子が悪く、
両親と共に何度か病院に行きましたが
「異常なし」という答えばかりでしたので、
母に
「お医者さんが、
どこも悪くないと言っているから大丈夫!
気にしすぎ!気持ちの問題よ。」
と言われてからは、ずっと調子が悪いことを言わずに過ごしていました。
診断がついたのは15年後。
北海道に移り住み結婚してからのことでした。
希少難病でお医者さまですら名前があまり知られていない病でした。
なので、なかなか診断がつきませんでした。
ですが、今、診断がついたことを母に話すと、
母の性格上、母はきっと取り乱してしまうほど、
「あの時にもっといろんな病院で診てもらえば良かった」
と自分をかなりせめてしまうと思うので
話せていません。
そして、もうひとつ、
両親の仲があまり良くないことです。
母が望んだ結婚ではなく
親戚のすすめに断れず結婚した両親。
私が幼い頃からしょっちゅう夫婦喧嘩をし、
離婚の危機も何度もありました。
この病は、遺伝の病気です。
父親と、母親がひとつずつもっていて、
ふたつあわさった時に子どもに発症する病だそうです。
なので、話すと、
「あなたと無理矢理結婚させられたから
病気の子どもがうまれたのよ!」
とまた夫婦喧嘩になりかねないので、
ずっと話せずにいました。
診断がついてから今年で六年目。
この絵本を読み
今まで逃げてきた気持ちと向き合い、
「私なら隠し事なく、話してほしい」
という自分の気持ちに気づき、
「両親や姉に話して
隠し事なく
心から家族と付き合いたい」
という気持ちになりました。
嘘をつき 隠し事をし 騙しているよりも、
きちんと話してくれた方が嬉しいのか。
でも、病気とわかると悲しませてしまう……。
親としてどうしてほしいんだろう……。
とあれこれ悩んでしまいますし、
こんな姿をみせると悲しませてしまう。
という不安やネガティブの気持ちのほうが
強いですが、
この絵本のように
現実を受け止めた上で、
家族と付き合える方向に
向いてほしいとも思いました。
今度帰省する前に、
折を見て両親や姉に
話そうと気持ちを固めている次第です。
最後まで読んでくださり、
どうもありがとうございました。
皆様に毎日ほっこりが訪れますように🍀🐿️