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教師を定年退職する前に若い先生に伝えたいこと「保護者と子どもから信頼される簡単な方法」
「保護者、子どもから信頼される簡単な方法」があります。
それは、誰にでもできるシンプルなことです。
「保護者や子どもを批判しないことです!」
ただこれだけです。
教師が職員室で保護者や子どものことを批判している姿をよく見ます。
なぜ「批判」してはいけないのか?
「批判」するということは、
保護者や子どもを上から目線で見ているということです。
私が「信頼されるためには、保護者や子どもを批判してはいけない」ことに気がついたのは、前回の記事「職員室の多くの先生たちが、あなたと一緒に仕事をしたくないと言っています。」
と校長先生から異動を告げられ、次に転勤した中学校です。
『先生!鑑別所にいる息子に会いに行ってあげて下さい』
私の中3のクラスに他校の生徒と暴力事件を度々起こしてしまう生徒がいました。その度に保護者と生徒を学校に呼んで指導しました。
ただその親子はとても仲良しなんです。問題は起こすのに。
私も自然とその仲良しの空気に呑まれていき、保護者や生徒と同じ目線で話し合いをもつようになりました。
しかし、再び校外で事件を起こし警察、そして鑑別所に送られたのです。
保護者が来校し、
『先生!鑑別所にいる息子に会いに行ってあげて下さい。息子が会いたいと言っています。』
私は鑑別所に面会に行き、最終ページに『一人じゃない❗️』と書いた文庫本を差し入れました。
鑑別所から出て来た生徒は、「本の最後に、クサイことが書いてあった。笑ったけど泣けた」と言っていました。
その生徒は、卒業するまで大きな問題は起こさず、社会人になった今でも時々連絡をくれます。
この親子との関わりを通じて、私は、上から目線では信頼関係を築くことができないことを学びました。
アドラー心理学でも「批判」は「評価」であり、「評価とは、組織や上司の価値観で物事の良し悪しを判断すること」と説明されています。
保護者と子どもから信頼されるには、「評価」を「承認」に変えることが大切です。「承認」とは「ありのままを理解し、援助する態度です」
無理矢理にでも、自分に嘘をついてでも
「相手を批判しない」ことさえ心がけていれば、
信頼関係が驚くほど良くなっていきます。
しかし
まだ、私は時々相手を批判してしまうことがあります。
そのことに気がついたら、すぐに生徒に対して「伝え方が違うね、ごめんなさい」と謝罪します。
自分を俯瞰する(メタ認知)ことで、
間違いを自分で認めていく態度を相手に示すことができます。