あこすけ

20歳。いろいろ。

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その場で衝動に駆られて何かを始めてしまうことがよくある。 そういう時は決まって現状への不満が爆発し、けれど解消の手立てが無い時。 いきなり東京行きの逃避行を試みたり、こうして新しいノートを広げてみたり。 衝動が原動力なだけあって、目標もなければ計画性もない。 大抵道半ばで飽きてしまうし、三日坊主にすらならない。 私は全てにおいてそういうところがある。 月の頭に描き始めた日記帳は2日目の途中で途切れているし、 奮発して買った手帳には''春休み''の文字だけが濃く滲ん

    • 19歳の文学

      20歳。もう少しで20歳になってしまう。 時を過ごせば当たり前に来るものだと思う。 病気や事故で死んでしまったりしなければ。 私を取り巻く世界はいつも目まぐるしく変化していく。 日が昇り、落ちることまでもが私にとっては刺激的な変化だ。 19歳の私は今ここにいる。 じゃあ誕生の日付をポンと飛び越えたところで何も変わらないのではないか? そうだ。きっと何も変わらないのだろう。 けれど18歳の私と19歳の私は確かに違っていて、根本は同じなのである。 私を私たらしめる

      • あなたが死ぬその日まで

        じいちゃんが死んだ。80歳。 日本人でいえば平均寿命だろう。 およそ半年前のことである。 家族の死に触れたことのない私にとって、初めての故人である。 じいちゃんは母方の祖父だ。愛称がじいちゃん。 近所に住んでいたこともあり、ことあるごとに遊びに行っていた。 じいちゃんは決して口数が多い人でも無ければ、ベタベタと愛情をあらわにする人でもなかった。 余計なことは言わないけれど、ただそばにいてくれる。そして話を聞いて笑ったり、時々怒ったりする人だった。 未だに目尻にシワの寄った柔

        • おんがくのこ

          小さな頃から音楽が好きだった。 母はよく歌う人で、物心着いた時から子守唄を歌ってもらっていた記憶がある。 手を繋いで部屋を踊って回ったこともある。 そのおかげか私も弟も家の中でお構い無しに歌を歌うように育ってしまった。 私達姉弟の名前の由来は音楽だ。 父は趣味だが楽器をやっているし、母も音楽を好んで聞く方だから、私の傍には気づけばいつも音楽があった。 保育園でも小学校でも縁があって楽器をやっていた。 弟も習い事で楽器をやっていたのだが、如何せんなかなか芽が出なかった。

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          倦怠感

          眠ろうと布団に横たわる度いつも思考が回り出す。 どうしようもないことをぐるぐると反芻する。 今日会った人や今日した会話。 嫌だったことと悲しかったこと。 そして自分のこと。 いつも同じところに帰ってくる。 どうして私はこんなにも当たり前のことができないのだろう。 人に相談しても「そんなことないよ」と励まされるか、「危機感があるだけマシ」と返ってくるだけだ。 まるでそう言って欲しくて聞いているみたいで居心地が悪い。 気を使われるともっと苦しい。 いよいよ迷惑をかけてしまった

          爪先

          昔からよく爪を切れと言われる。 普段からものぐさなこともあって切るのを忘れているからだ。 私の周りは私が異常にませていて、そういったことのために爪を伸ばしていると思いたいらしい。 実際はただの怠慢だったりする。 笑われてしまうかもしれないけれど、私も年相応に乙女なので全く興味が無い訳では無い。 たまに色をのせてみたりするけれど、悲しいことに色彩センスが全くないから似合わない。 それこそ家族からも苦情が入るレベルだ。 好きな色を塗っているだけなのに言及されると多少恥

          調味料と小噺 ①

          こんにちは、あこすけと申します。 高校生がnoteを書くことってそんなにないのでは?と思い立ったところから早くも数ヶ月が経ってしまいました。 なかなか文章をあげることができず、あっという間に大学生です。 時が経つのはなんだかんだ早いものですね。 読んでいて既にお気づきかもしれませんが、今までにあげている文章とは少し文体を変えてみました。 時たまラフな語り手になるのもなかなか悪くないかもしれません。 飽き性で長続きしないので飽きたらやめる予定です笑。 今回のnoteの主な内

          調味料と小噺 ①

          殺人の門

          知人から紹介されて「殺人の門」という本を読んだ。 これはその読書感想文である。 本の内容に多少なり触れるのでネタバレ等苦手な方はそっと閉じて欲しい。 この本、本好きなら一度は名前を聞いたことがあるだろう東野圭吾氏の著作だ。 数々の著書が映像化されている名高い作家の一人で、代表作には「容疑者Xの献身」や「探偵ガリレオ」などがある。 本の簡単なあらすじは 田島和幸(以後敬称略/田島)という一人の男が倉持修(以後敬称略/倉持)という男に固執しながら生きていく様を描いた物語である