コーヒーの焙煎に挑戦してみた
去る10月1日はコーヒーの日。
ホットコーヒーが美味しい季節の到来である!
コーヒーの日の由来について、ネットで調べてみると、全日本コーヒー協会が制定した記念日とのこと。
コーヒー豆の定期便でいつもお世話になっている珈琲屋の店主によると、収穫量が世界1位であるブラジルコーヒーの収穫年度が切り替わる日から来ているのだそう。
ブラジルのニュークロップも、そろそろかしら。
先日、前述の珈琲屋のワークショップで、コーヒー豆の手網焙煎を体験してきた。
コーヒー好きが高じて自分で焙煎してみたいと思いつつ、いきなり1人で挑戦しても失敗しそうだし…と1歩踏み出せずにいたわたしにとって、ようやく念願が叶った夢のようなひと時だった。
焙煎のにおい・見た目・音の変化は、手網が1番分かりやすいのだそう。
今回焙煎に使用したのは、カセットコンロと「焙煎職人」という炒り網だった。
焙煎職人には網の底に溝がある(!)ため、振っていると豆が転がって裏表まんべんなく焼き入れることができる。
【手網焙煎の大まかな流れ】
未成熟豆を取り除く(ハンドピック)
手網に生豆を入れる
網に蓋をして中火で煎り始める
豆の薄皮が出始める
香ばしいにおいが出始め、ライトローストになる(まだ味は渋い)
豆のハゼが始まりシナモンローストになる
前半のハゼが収まりミディアムロースト(中煎)になる
後半のハゼが始まりフルシティロースト(深煎)になる
火から下ろして素早く冷やす
焙煎する際は中火にし、網を火から15cmほど離す。
直火だとすぐ焦げてしまうため、ずっと網を宙に浮かせたまま、均一に焼けるように振り続けなければならない。
翌日は筋肉痛がお待ちかねだ。
火から下ろした後は、豆が熱を持っている状態が続き焙煎がどんどん進んでいるため、直ぐに冷ます必要がある。
かなりの量の薄皮が舞うため、掃除のしやすいベランダまたは風呂場でうちわを使って冷ますのがオススメとのこと。
ケニアのコーヒー豆で、中浅煎のミディアムローストを目指して焙煎開始!
手を左右、円を描くように振り続けながら、ここは香りの特等席だなあと極楽気分になってくる。
甘くて苦い、まるでココアのような芳ばしい香りがした。
前半のハゼは、パチ!パチン!とポップコーンが弾けるような大きな音がする。
途中2回ほど進捗状況を確認しながら、「頑張れ豆たち〜!美味しくなあれ〜!」と声を掛けつつ10分近く振り続けた。
焙煎をしている間、コーヒー豆には幾つもの化学反応や物理的変化が起きているらしい。
学生時代とても苦手だった理科の話が出てきてしまったが、目の前で幾つもの化学反応が起こるなんて…魔法じゃないか!と心が躍ってしまった。
他にもこれは面白い!と思った話は、
コーヒーは薬として飲まれていた歴史があり、カフェイン以外にも成分が豊富。
特に浅煎のコーヒーには、抗酸化作用のある「ポリフェノール」と、脳の老化を予防する「トリゴネリン酸」が多く含まれるらしい。
コーヒーって、本当に奥行きが深くて、探究心を刺激される。
ワークショップでコーヒーのプロから新しい知識を得られて、もっと魅力に気付けたし、久しぶりに勉強している感覚に喜びを覚えた。
自分で初めて焙煎したコーヒー豆は、それはそれは愛おしくて、香りも自分好みで、美味しくて、夫と2日で飲みきってしまった。