イタリア全20州、マンマを訪ねて3000里@Valle d’Aosta
イタリア全20州、マンマを訪ねて3000里@Valle d’Aosta
アルプスの麓、イタリア最小の州、ヴァッレ・ダオスタ。
同じく食文化研究する、仲良しのクラスメイトの家族を訪ねました。
真夏のプーリアから一転、しんと静まり返るアルプスの空気をすうっと胸に吸い込みます。
この土地は、州名「アオスタの渓谷」という名が示す通り、氷河によって削られてできた巨大な渓谷。
アルプスの最高峰モンブランやマッターホルンに囲まれた厳しい山岳地帯ですが、フランスとの国境にあり、古代より重要な地政学的役割を担ってきました。
そんなアオスタの歴史は古く、古代ローマ帝国が築いた劇場や、各家系の20を越える13世紀の古城、サヴォイア家の遺産が数々残っています。
公用語はイタリア語とフランス語。
土地の名前や料理名もフランス語が目立ちます。
ちなみに、友人家族も全員2言語ペラペラです。
そんな山奥で厳かな暮らしを営む小さな村の人々が紡ぎ出す料理とは。
限られた食材を使った山の民の知恵、
アルプスで育つ牛のチーズやバター、
雪深い山の冬を越すための保存食、
僅かな山の斜面で僅かに出来る上質なワイン、
何より静かな愛に満ちた温かい家族。
毎日そんな家族の料理を食べながら、
イタリアの大きさを感じた1週間でした。
アオスタ風クレスぺッレ
アオスタ風赤ワインのリゾット
この1週間で、何キロのフォンティーナ・チーズを消費したことやら。。
アオスタ風というと、常にフォンティーナを使うので(このチーズについては面白いのでまた今度)、「アオスタ風という名のついた郷土料理で、フォンティーナを使わない料理はあるのか」という話題で盛り上がったくらいです。結局その時は見つかりませんでしたが。
そして、彼らはとにかく暇さえあれば山に行きます。それくらいしか地元の人が楽しめる余暇がない、と言っていましたが、それ故に、山が好きでない人は住むのが難しそうです。。
プーリアから来た私はびっくり。「Facciamo una passeggiata?(散歩しない?)」と言われたので、散歩だと思ってサンダルで来てしまったら、ばっちり山登りだったのですから!楽しかったです。
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