世界を知るには、小さきものになればいい。
「能ある鷹は爪を隠す」と言いますが、
どちらかと言えば
「能ある鷹は雛鳥になる」の方がしっくりくるかもしれません。
警戒されているときに
相手が本性を現すことは、滅多にありません。
相手の本性があらわになるときは、
いつも決まって、自分よがりな思い込みが生まれたときです。
「私は鷹」と挨拶するか、「私は雛鳥」と挨拶するか。
「たった一言の違い」から、
その後の関係に「大きな違い」が生じることがある。
鷹に可愛がってもらいたい、雛鳥になる者もいれば
雛鳥を狙う、鷹になろうとする者もいる。
不思議です。
種族は同じなのに、まるで天と地。
初対面のイメージや決めつけで、その後の関係が決まってしまう。
(もちろん、これは珍しいパターンですが)
”鷹”か”雛鳥”か。
そんなことで判断する人に、あなたの人生や時間を注ぐ必要はありません。
雛鳥に限らず、どんな相手にも敬意や愛情を注げる相手。
恋愛に限らず、そんな方と関係を深めたいと思うのは
生きていくなかで自然なことでしょう。
また、己の人生だけで傲慢になってはいけません。
それは、この世界のすべてではないからです。
鷹として生きる時間
とてつもない体力を要するので、見せどきやポイントを絞りましょう。
常に100%、全力で生きるのはとにかく疲れます。
何より、鷹を狙うハンターに撃ち落とされる危険があるため、
その姿で、頑張り続けるメリットがないのです。
その力はここぞというときに、全力で発揮する。
そのための必殺技。最終形態にしましょう。
(使い分けを覚えることで、生きやすくなるかもしれません)
あなたがそこまでする必要がないのであれば、
グッと堪え、蓄え、養分という力にするのです。
(もちろん、すぐに切り替えるのは難しいですが)
そして、羽を休める時間をいっぱい増やしましょう。
雛鳥として愛でるように
あなたの可愛らしさ、素直さ、純粋さを認め、
強さを弱さを併せ持った、そのままを愛してくれる人と生きる。
「ぴよぴよ」
さぁ、鳴いてみましょう。
見た目やイメージで判断されない、心の声で呼ぶのです。
「よしよし」
そのうち、あなたの声に惹かれた運命の相手がやってくるかもしれません。
私たちは
どんなに大きくなっても、この"世界のすべて"を知ることはできない。
しかし
小さきものでいる限り、この"世界の広さ"を知ることはできるのです。
”世界を知るには、小さき者になればいい“
一ノ瀬みら
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