見出し画像

口に入れたら、ふんわり溶けてしまうガトーショコラ 〈クリオロ CLIOLLO〉


こんにちは、ショコラリスト®︎サユリです。
1ヶ月に2キロのチョコレートを食べてもスタイルキープしています。


基本的に、私は自分が食べるガトーショコラは自分で焼き上げます。素材を自分でコントロールできるからです。良質なチョコレート、体に良い甘味料(粗糖、蜂蜜、メープルシロップ、無添加コンポート、プルーンなど)、バターの質と量の増減。その時の気分と体調と在庫に合わせて配合します。もちろん、グルテンフリー。


いつもはKEN’S CAFEのガトーショコラの公開レシピをアレンジして作っています。

焼き上がりの形も、多少ガタガタしたり、ヒビ割れたりしても気にしません。というか、それくらいの方がシズル感や雰囲気がでます。


でもね、

このガトーショコラだけは、家では作れない!

と思い知らされたのが、CLIOLLOのクラシック・ヌーヴォーなんです。

ムースのようなテリーヌのような、何とも言えないやわやわな食感です。

このガトーショコラ、包丁でカットするのが難しい!


お湯で温めてカットするよう説明書に指示されています。前後に動かさず、そっと、ゆっくりと押し切りしていく……あ!

も、もう崩れそう……

それだけ、やわやわなんです。
何度か練習が必要です。むしろ半解凍か冷やしておいて切った方が良いかもしれません。

ふわっと溶けてしまう秘密は、牛乳とメレンゲと少しの小麦粉のようです。(一般には、コクを出すためバターが使われるのですがね)あとはじっくりと蒸し焼きにするそう。


こちらの動画では、シェフのアントワーヌ・サントスさんが、作り方をの秘密を少しだけ披露してくれています。


こちらのサントスさん。
フランス🇫🇷出身で、大の親日家🇯🇵
はお得意の素材で、パリのサロン・デュ・ショコラでは2020年のベスト・オブ・ベストショコラティエ100にも選出されました。


他にもパティスリーの世界的コンテストで何度も優勝し、その最高峰のケーキを自分のお店で販売もしています。

さらに、チョコレートやパティスリーの本も出版しています。お菓子作りの基本を詳しく解説した本で、

プロが教科書として使う本です。


今はもう絶版ですが、お菓子屋さんやホテルでは、必ずと言っていいほど常備されている専門書です。

かくいう私もパティシエはありませんが、チョコレートの参考書籍として持っていたこともありました。チョコレート検定の上級試験の際も、一通り内容をチェックしておきました。


サントスさんのお菓子作りは伝統と基本をしっかり押さえますが、時代に合わせた美味しさを追求することも大切にしています。

今季は、基本のクラシック・ヌーヴォーは、ガトーショコラの予想を裏切る軽やかな淡雪の食感でリリース。濃厚なのに口の中でふわっとほどけます。

まさに新感覚!
古くて新しい、クラシック・ヌーヴォーなんです。

デコレーションなしで、シンプルなところも最高。
まさに食感とチョコレートの濃厚さで勝負しています。

冷やしたものをそのまま食べる以外に、ほんの少し電子レンジで温めると、スフレショコラのようにとろっととろける美味しさに変わります。

サントスさんいわく、このクラシック・ヌーヴォーは、フォークではなく、スプーンで食べてくださいとのこと。スプーンは最もストレスがなくまろやかで美味しく食べられるとのことです。

はい、スプーンに代えました。


あと、試食して気がついたのは、このクラシック・ヌーヴォーは、通常のガトーショコラよりは多め、2倍サイズにカットする、ということです。あまりにもふわっと消えてなくなってしまうので、ダブルサイズくらいでちょうど良いのです。


KEN’S CAFEのような濃厚なガトーショコラやテリーヌは2-3cm幅が良いですが、クラシック・ヌーヴォーに関しては5-6cm幅がおすすめです。

それくらい大きめにカットしても、あっという間にお口でふわっと溶けてしまいます。で、もう一切れ、お替わりしたくなるのです……


シンプルだけど、とっても贅沢なケーキです。

たまに買うガトーショコラは、自分では作れないプロの技を味わいたいものですね。


お読み頂き、ありがとうございます。
皆さんもお気に入りのガトーショコラをお楽しみください。お勧めがあれば、ぜひお知らせください。

いいなと思ったら応援しよう!