数字は記号だけではなく、思い出や思考でもある~宮島達男展
数字は値段や数値、統計などを表すもの、だとふだんは認識しています。
でもそれだけではないと、気がつきました。
3.11と聞くと震災を思い出してつらくなり、9.11と聞くとテロを思い出して胸が痛くなります。12.24と聞くとわくわくしたり・・・しませんか?
数字は記号というだけではないのだ、といま感じています。
数字の意味を改めて考えてみて、驚きました。
いつもは気がつかない数字の深さ。
もちろん、素数が好きとか、円周率を何桁まで覚えているとか、数字が好きという方もいるでしょう。
でもそれとも別。
誕生日や記念日も数字です
誕生日は特別な日であり、記念日を覚えているというように、自分にも親しみやすい数字がありませんか?
ラッキーナンバー、自分の記録、子どもが生まれた時の体重など・・・。
そのことで何でもない数字を身近に感じることはありませんか?
デジタルカウンターという作品
そんなことを考えたのは、宮島達男氏の個展を見たから。
宮島達男は現代アーティストのおひとり。デジタルカウンターで有名です。デジタルカウンターとは、1から9までの数字がLEDで明滅する作品。
宮島達男氏のサイトはこちらです。
デジタルカウンターは1から9までの数字を点滅し続けます(0はありません)。「この数字は、電気が切れたんじゃない?」と思うものも、ある時に光ります。違うリズムで光り、また消えます。
説明によると、
あまりにも身近な数字というものから、こんな思想を表すことができるんですね。
LEDがつくことで生、消えることで死を表現。「0」の数字はないことで、「無」はないこと。「1」から始まり「9」で終わることで、生の始まりから終わりまでも表現しています。
点滅することで、生と死が続くことが伝わってきます。人だけではなく、あらゆる生と死が。
デジタル数字をアナログで表現?
今回はデジタル数字を7つに分割したセグメントを置いて展示されています。つまりは7つに分けられた、部品がキャンバスの油絵で作られているのです。一部が壁に貼られ、一部が床に置かれています。
色の濃淡があり、サインが入っているものも各数字に一つ、あります。
これは東洋思想や量子力学とも関係しているとの解説がありましたが・・・。私にはそこまでは行きつけませんでした。
それよりも、私はデジタルのアナログ化のような印象を受け、親しみやすく感じました。
ひとつひとつ、形が違い、色も違います。ペイントの刷けめも残してあります。分解することで部品、のような手に取れるような、ぬくもりを醸し出しています。
そして冒頭のように、私自身の数字に対しての思いを初めて言語できました。
数字は記号であるだけではなく、思いが詰まるものでもある、ということ。
他愛ないことですが、私には友人の新たな側面を発見したような喜びがありました。
宮島達男氏のコンセプトとは違う感想かもしれません。
でも、現代アートはどんな受け止め方も許容してくれるはず、ですよね?
私が行ったのはこちら。↑
宮島達男[Uncertain」 SCAI THE BATHHOUSE 12月12日まで。
千葉市美術館にて12月13日まで。
まとめ
宮島達男のデジタルカウンターシリーズを見て考えたこと。
数字には、思考や思いが入ります。
思い出の日付や記録も数字であること。
1から9の数字が明滅することで生と死が表現されている。
現代美術も自分に引き付けて考えると身近なものに感じます😊💗
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