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花びら餅

1月も半ばを過ぎましたが、お茶の世界ではまだまだお正月の余韻を楽しむことができます。この時期、和菓子屋さんの店先に「花びら餅」の文字を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。



「花びら餅」とは、もともと宮中で新年の賀儀に参内した人々にお雑煮の代わりとして出されたものが原型といわれています。味噌と叩きごぼうを餅で挟んだ形が、京都のお正月のお菓子として受け継がれてきました。



ごぼうは土の中にしっかりと根を張ることから、「家の基盤が安定する」や「長寿」を願う縁起物とされています。おせち料理のお煮しめにもよく使われるごぼうですが、甘く煮て味噌餡と合わせると驚くほど合うのです。その独特の風味が、花びら餅を特別な品にしています。



こちらは、京都の老舗「末富」さんの花びら餅。塩味の効いた白味噌餡と炊いたごぼうを、柔らかな羽二重餅で挟んだものです。その存在感のある味わいは、一口食べると誰もが自然と静まり返り、ただただそのおいしさに集中してしまうほど。お稽古場の初釜で、皆が夢中になって花びら餅をいただいたあの静かな時間が、今でも心に残っています。



お正月の余韻を味わいながらいただく花びら餅。その一口には、当時の宮中の雅と、縁起を担ぐ心遣いが詰まっています。新しい年を迎えた喜びとともに、味わってみられてはいかがでしょうか。



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光森ちづこ@茶道家/仏語翻訳家
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