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音楽の感想

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#ダウンテンポ

2024年総括。心を落ち着けるダウンテンポ/アンビエント・ミュージック(感想)

夏はあんなに暑かったのに、冬になったら凍えるように寒い。 そんな寒さで体が縮こまってしまう時には、心を落ち着けられるチルアウトに浸ってみる。 以下、この1年以内にリリースされた、ダウンテンポ/アンビエント・ミュージックを中心に印象的だった作品の感想などを。 Shabason, Krgovich, Sage/Shabason, Krgovich, Sageトロント、コロラド、バンクーバーを拠点に活動する3人によるアルバムは2024年4月にトロントのレーベルidée fixeか

2023年総括。心を落ち着けるダウンテンポ/アンビエント・ミュージック(感想)

身体の凍えるような冬にこそ、心を落ち着けられるチルアウトを。 以下、この1年以内にリリースされた、ダウンテンポ/アンビエント・ミュージックを中心に印象的だった作品の感想などを。 Before I Saw the Sea/Me and My FriendsUKブリストルの5人組によるデビューアルバムは2023年1月のリリースで、レーベルはSplit Shiftより。 気怠いアフロビート、フォーク、ソウルなどがブレンドされたイチオシの1枚。「You Came Into My L

Goldfrapp2010-2023年(感想)_シンセポップからチル・アウトまで

Goldfrappは、Will GregoryとAlison Goldfrappによる1999年結成のデュオ。以下に2010年以降にリリースされたアルバム/シングルについての感想などを。 2008年までのリリースについての感想はこちら。 Rocket (2010年)5thアルバムからのリードシングル。UKシングルチャート47位。 80sテイストのキャッチーなシンセポップ。Alisonのヴォーカルに透明感があって全体的にキラキラして眩しい。 過去作と比較してチャートアクション

Goldfrapp2005-2008年(感想)_幅広い音楽性と優れたリミックス

Goldfrappは、Will GregoryとAlison Goldfrappによる1999年結成のデュオ。 以下に2005年以降にリリースされたアルバム/シングルについての感想などを。 2004年までのリリースについての感想はこちら。 Ooh La La (2005年)3ndアルバムからのリードシングル。UKシングルチャート4位。 グラムロックっぽくもあって、ポップでノリの良い軽快な曲。 リミックスはBenny Benassi、Peter Rauhoferなどのは個人的

Goldfrapp2000-2004年(感想)_耽美で退廃的な電子音楽

Goldfrappは、Will GregoryとAlison Goldfrappによる1999年結成のデュオ。『Silver Eye』以降ユニットとしての活動はご無沙汰だが、2023年にはAlison Goldfrappのソロがリリースされた。 以下にGoldfrappとしてリリースされたアルバム/シングルといくつかのソロ作品についての感想などを。 Lovely Head (2000年)1stアルバムからのリードシングルでレーベルはこれ以降のリリースもMuteから。本作以降

Zero 7 2012-2022年(感想)_質の高いダウンテンポを聴かせるEP/シングル

Zero 7は、Sam HardakerとHenry Binnsからなるプロデュース・ユニット。 以下2022年までにリリースされたいくつかのシングル、リミックスをピックアップした感想などを。 2010年までの感想はこちら。 The Colour of Spring/Zero 7 (2012年)CDでは2枚組になるTalk Talkのトリビュート盤『Spirit of Talk Talk』への収録曲。 神秘的な女性ヴォーカルとエレクトロニカのようなシンセによるスピリチュアル

Zero 7 2002-2010年(感想)_ダウンテンポ路線からの変化

Zero 7は、Sam HardakerとHenry Binnsからなるプロデュース・ユニット。 以下2010年までにリリースされたアルバムといくつかのシングル、リミックスをピックアップした感想などを。 2001年までの感想はこちら。 Another Late Night (2002年)シリーズ化されているDJミックス『Another Late Night』にZero 7が登場。 タイトル通り、踊るというより主に静かに聴くような楽曲でミックスされている。 90年代を思い起

Zero 7 1997-2001年(感想)_雑多なジャンルを取り込んで洗練させたダウンテンポ

Zero 7は、Sam HardakerとHenry Binnsからなるプロデュース・ユニット。 Folk、Jazz、HipHop、Soulなど雑多な音楽を取り込んだダウンテンポの楽曲が多く、チルアウトというよりはクールダウンに向いている音楽だと思われる。 以下2001年までにリリースされたアルバムといくつかのシングル、リミックスをピックアップした感想などを。 Climbing Up The Walls (Zero 7 Mix)/Radiohead (1997年)エンジニア

2022年総括。心を落ち着けるダウンテンポ/アンビエント・ミュージック(感想)

凍えるような冬にこそ、身体を温めて心を落ち着けられるチルアウトを。 以下、この1年以内にリリースされた、ダウンテンポ/アンビエント・ミュージックを中心に印象的だった作品の感想などを。 Back to the Woodlands/Ernest Hood音楽系記事を扱う米サイトPitchforkが2016年に発表した「ベスト・アンビエント・アルバム TOP50」の48位にランクインさせたのは、Ernest Hoodが1975年に唯一リリースしたアルバム『Neighborhood

心を落ち着ける、2021年冬のダウンテンポ/アンビエント・ミュージック(感想)

忙しなくて気分が落ち着かず、気持ちの昂りがちな年末にこそ、心を落ち着けられるチルアウトを。 以下、この1年以内にリリースされた、ダウンテンポ/アンビエント・ミュージックを中心にした作品の感想などを。 Safe Passage/Frits Wentink & Erik Madigan Heck オランダのレーベル、Dekmantelから2021年2月リリース。サイケデリックな雰囲気のあるアンビエントまたはダブミュージック。 やはりオランダのレーベル、Will & Ink a

2020年のダウンテンポ/アンビエント・ミュージック_感想

2020年も残り1ヶ月を切り、振り返ってみると今年は在宅の時間が多かったせいか、ダウンテンポやアンビエント・ミュージックと括られるジャンルの音楽を聴く機会が多かったのでいくつかの盤の感想をまとめておく。 選定ポイントとしては読書や作業の邪魔をしないというのと、街歩きに適した音楽となる。アンビエント・ミュージックって音の密度やリズムが希薄な楽曲が多いため、外で聴くと音楽そのものだけで完結しないと思っていて、街歩きしながら聴くと視覚と街の音と音楽が溶け込んでしまって自分の存在感