新緑のプチハイキングとおしゃれランチ
今回のレキジョークルの一応の目的は「お花見」なのですが、桜はほぼ残っていませんでした。
我が家の周辺でさえ、ピークは過ぎたもののまだ7割ぐらいの花が残っている状態なので、これ以上はまだあるかと淡い期待を寄せていたのですが、甘かった!
車で40分ほどで行ける、以前にも訪れた「奥河内」へと出かけたのですが、桜は散り、すでに新緑を愛でることになりました。
意外にも、それほど期待していなかったランチの店がとてもおしゃれで美味しくて、思わぬ収穫はありましたが…
「桜」が目当てだったにもかかわらず、まったくの見当違いの「新緑」と「古民家レストラン」を堪能するという予想外の展開となりました。
運転奉行は、チコさんとロコさん。
勘定奉行はリンさんです。
延命寺の「紅葉山」は
春も鮮やかな「新緑山」
まずは一昨年の秋に個人的に訪れた「延命寺」ですが、参道越しに見る山門の佇まいには何度見てもシビれるものがあります。
弘法大師創建の古刹として、なんとも品の良い寂れ感がたまりません。
前回の紅葉の時とは全く違う風情と美しさをたたえていました。
楠一門・和田正遠
今回、その門前にある石碑にふと目が留まりました。
和田正遠??
ちょっとググってみると、
本名は「橘正遠」といい、南北朝時代に活躍した楠木正成の姉が母なので、正成の甥にあたります。
正成の父の名も正遠なので、ややこしいのですが、母方の祖父名を拝領したのかもしれません。
「楠公八臣」のひとりとして正成の弟・正季とともに勇猛果敢な家臣の一人として、「湊川の戦い」にて討死し、最期まで楠一族に忠誠を尽くしました。
境内の奥の墓は、苔むした状態でひっそりと今もあります。
実は前回の時もこの墓を見つけていたのですが、誰のものかよくわからずスルーしてしていたので、山門の傍らに思わぬ答えが潜んでいた事が、今回の訪問でわわかりました。
寂れた古刹は、大々的に宣伝するわけでもなく、もちろんガイドをしてくれる地元のボランティアの方もいません。
それでも訪れるたびにある新たな発見が、また魅力であり醍醐味の一つです。
ご本尊は本堂の如意輪観音ですが、護摩堂には毘沙門天が鎮座され、楠一族の戦勝祈願の対象とされてきました。
春の「もみじ公園」
前回もご紹介しましたが、ここ延命寺はバックに「もみじ山公園」が続き、境内からちょっとしたハイキングコースが楽しめます。
基本的には秋の紅葉が有名なのですが、新緑の季節も見事であるらしいのです。
桜もあるとの事で訪ねてみたのですが、やはり散っていました。
しかもアジサイや蓮の季節でもないこの時期は一番見どころのない季節でもあり、ほぼ私たちだけの貸し切り状態でした。
新緑の中にひときわ鮮やかに咲き誇っているのは山つつじの一種である「クロフネツツジ」か「エゾムラサキツツジ」か?
グーグルレンズで検索しても特定できませんでしたが、こちらは私の自宅付近よりも季節は早く進んでいました。
自宅からわずか30分ほどで、大阪とは思えないぐらいこんなにも山深い自然があるとは、なんだか不思議です。
新緑の木々に囲まれた清廉な空気を吸いながら、お弁当でも広げたい気分になるところで、次回はぜひ、仕出し弁当でも買って、この「もみじ山」でお花見もいいかもしれません。
古民家レストラン「BUM」
予定より1時間も早く「もみじ山」を回り終え、駐車場に戻ってしまい、ダメもとでランチの店「BUM」へ予約時間の変更をお願いすると、すんなりOKが出ました。
おそらくここからは20分ほどで着くはずなのですが、地図で見た感じはかなりの山道を進むので、ナビがあっても迷いそうな道のりだと思っていたのです。
心配通り、どこも緑一色のクネクネした山道で、曲がり角にはなんの目印もないので見分けがつきません。
ナビが無くては到底行くことも不可能な山道でした。
途中で曲がっては見たものの、不安になり、車を止めて店に電話して確認したぐらいです。
「よーこんな山の中で店してるなー!」
「これで不味かったら、二度と来えへんで!」とか、
さんざん悪態をつきながら、ようやく到着したのです。
背中に大きな桜の大木を背負った、なんとも情緒ある田舎の古民家に、一目見ただけで、かなりのセンスを感じてしまいました。
入口を入ると土間が奥まで続いていて、カウンター席とテーブル席、右手には私たちの予約席の10人収容の小部屋、左手にはギャラリーがあります。
全体的に椅子はデザインも色もバラバラなのに、ちゃんとバランスの良い統一感があります。
早速、店主に撮影許可をもらいがてら、店内を撮りまくりました。
おしゃれすぎる!!
さっきまでの悪態はどこへやら、すっかり虜になってしまいました。
こちらはカレー屋さんです。
ナンはないので、インド料理というよりやはりカレー専門店と言った方がいいでしょう。
ランチプレートに、3種まで別のカレーをプラスできるというので、私は「ブリのカレー」を一皿加えました。
どれもそれぞれ味と触感の違いを楽しむことができるので飽きない上に、中央の雑穀米はお代わりを一回だけすることができます。
私とトーコのみ半杯だけお代わりして、プレート内のカレーと小鉢を全て平らげました。
食後にはチャイと八朔のカスタードタルトまで腹に納めたのですが、そんなに苦しくもならなかったのは、最近の私には珍しい事です。
きっともみじ山で歩いたのと、このプレートのカレーの味がバラエティ豊かで美味しかったからでしょう。
とっても居心地の良い個室を与えられて、ランチの制限時間の2時間を目いっぱい使って、ゆっくり過ごすことができました。
これもまた珍しい。
たいてい2時間などかからないのが常なのですが、ここはそれだけ居心地が良かったのです。
グーグル検索で、たまたま見つけたお店でしたが、「大当たり」でした。
西行の愛した弘川寺の「桜山」
毎年忘年会は11月に中学の同級生たちと開催します。
そういえば、noteで紹介したことはないことに、今気づきました。
昨年の忘年会で、「弘川寺」へ行ったことを歴史に詳しい同級生Nに話すと、絶対に春に桜を見に行くべきだと強く推され、こちらもリベンジしました。
前回は秋の紅葉時期だったので、それはそれで素晴らしかったのです。
今年は例年にないほど桜前線が早く通過して、やはりこちらも桜のシーズンはすでに終わり、新緑の光景となっていました。
前回来た時に本坊内の庭にある枝垂桜に目が留まり、満開時にはさぞかし綺麗だろうと、期待していたのですが、これもとっくに見ごろは過ぎています。
ですから、私たちは一目散にそこから西にある桜山まで一気に登りました。
ですが、こちらもすっかり新緑の光景となり、かすかに散り残ってい花が時折見かけられる程度でした。
頂上近くで見上げると、桜が咲いていていないことは一目瞭然で、身軽なチコさんとロコさんがさっと駆け上がって確認してくれたのですが、やはりほとんど散っているとのことでした。
やっぱりなぁ。
むなしく花びらだけが時折降り注ぐのがとても空しく感じました。
桜の木々がたくさん並び、満開ともなればさぞかし見事だろうと想像しつつ、ちょうどこの下に西行の墓があることを思うと、まさしく彼は望む通りの環境に今もなお眠っているのだと思い、感慨深くなりました。
願わくは花の下にて春死なん
そのきさらぎの望月のころ
本日のベストショット!
この日一番の大当たり、古民家レストラン・「BUM」の縁側での一枚。
私のスマホ、Galaxyのペン型リモコンシャッターで遠隔操作してカシャ!
不意打ちなので、みんな構えていない、自然な笑顔の素晴らしい記念写真となりました。
【参考文献】
・おおさか公園
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