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自転車にまつわるエトセトラ
今回はいつものように歴史を熱く語るわけではなく、「どーでもよい話」なので肩の力を抜いて読み進めてもらいたい。
唐突だが、私は「せっかち」だ。
大阪人特有のせかせかとして、落ち着きのない様子はいかにもその典型と言えるだろう。
そんな私が日頃、自転車に乗っていて気づいた事、イヤ、「ぼやき」を今回は書いてみたい。
近所界隈で効率よく移動するには、何と言っても車より自転車にかぎる。
小回りが利くのはもちろん、スーパーや銀行、郵便局、ホームセンターなど複数を巡る場合は車の方がかえって時間がかかるからだ。
私の住む街はそこそこ人口も多く、大きな幹線道路もいくつか通り、居住しているマンションもそのうちの幹線道路沿いにある。
しかし、一本奥の道を入れば昔ながらの路地も多く、少しでも早く目的地へ到着しようと、それらの裏路地を使ってワープする。
なんせ、せっかちやから。
しかし、ワープばかりでは目的まで行けず、比較的広い道路を走行しなければならない場合もある。
今のところ自転車専用レーンが設置されているのは、ほんの一部でまだまだその整備は追いついていないため、やむなく命懸けで幹線道路の隅っこを走るか、反則だが歩道を走るかなのだ。
もちろん、歩道は歩行者優先で、原則として自転車は走れないが、そこには暗黙の了解がある。
人を轢かないよう細心の注意を払いながら、歩道を使って日常的に自転車を利用している私が、イラっとする事を挙げてみたい。
大阪弁で「せっかち」を「イラチ」ともいう。
それはこの「イラっとする」からきてるかも?
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驚愕のバランス感覚
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ものすご~く漕ぐのが遅い人がいる。
いつも観察して思うのは、たぐい稀なるバランス感覚の持ち主であるという事だ。
私には絶対に真似はできない。
せっかちだからという性格的な問題ではなく、バランスを保つことができないのだ。
歩くより遅く自転車を進めると、必ず前後の車輪はグラグラして均衡を保てなくなる。
あれはいったいどういう高度なテクニックだろう??
村田君
過去、個人病院に勤めていた時、同じビル内の別の医院にお勤めの方が、神業かと思えるぐらいスローなサイクリングスタイルだった。
初めて目撃した時は、そのうち加速するだろうとしばらく眺めていたが、一向に加速することなく、回りの徒歩の人達にどんどん追い越されていた。
あれほど遅いのは、後にも先にも出会ったことはなく、そのバランス感覚に心底感心してしまったのを憶えている。
ちょうど、過去に「村田製作所」のCMにあったロボットのように、ゆ~くり自転車を漕ぐのだ。
その人をみて、すぐに「ムラタセイサク君」と繋がったので、同僚たちと密かに彼女に「村田君」とあだ名を付けたほどだ。
別の医院であっても同じビル内なので接点も時々あり、その都度、本名よりも「村田君」と名指す事が多く、今となったら本名の方をすっかり忘れてしまった。
なかなか追い越せない
狭い路地や歩道で、前を行く自転車が遅いと追い抜く事さえ困難である。
というのも反対方向から向かってくる人もいて、対向自転車や歩行者がいると、タイミングが非常に難しい。
強引に行けば接触事故や人身事故に繋がりかねず、いくらせっかちであってもここは慎重さを要するところ。
当然、私以降の後ろには自転車の渋滞ができるが、その当人はいたってマイペースである。
不思議な事に初老のおばちゃんが多い。
あ!私も初老やった!
と、ここで我に返る。
ひたすら追い越せる機会を待つしかないのだが、ちょっとだけ後ろの渋滞を意識して欲しいと願わずにはいられない。
時間は有限のはずだが、その当人だけは無限かのようにゆったりはんなりしているのだ。
特に朝の出社タイムだと、みんなの焦りはマックスになる。
その殺伐とした空気が読めないのは、ある意味とても羨ましい。
いずれにしても、ゆ~くりサイクリングが出来る人は、三半規管が異常に発達しているに違いない。
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いまだに理解できない事
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ギアが軽すぎる謎
一生懸命に高速で漕いでいるのになかなか進まない人がいる。
どう見ても自転車のギアが軽すぎる。
私が1回漕ぐ間に、3回以上は漕ぐのだがそれでも私より遅い。
一心不乱に高速で漕いでいても、次々と抜かされてしまい、まるでコントのひとコマを見るようだ。
大きなお世話だが、一つだけギアを重くするだけで楽になると思うのだが、どうしてしないのかが謎である。
押して歩いている謎
自転車から降りてわざわざ押しながら歩いている人がいる。
決して一時的ではなく、延々とひたすら押して歩いている。
これも大きなお世話だが、乗らないなら、最初から自転車を置いて徒歩で出かければいいのではないか?
自転車を押しながら歩道を歩かれると、ただでさえ狭いのに2人分の幅を取られて、ますます追い越しにくく、迷惑に思う事がよくある。
なぜ押しながらずっと歩くのか謎である。
歩きスマホの謎
雨上がりで地面が濡れている日に、対向にスマホを見ながら歩いてくる人を発見し、その人を避けようとして派手に転んだことがある。
電動アシスト自転車なので、急ブレーキをかけながらハンドルを切ると後輪がドリフトして滑り、スライディングするみたいに転ぶ。
派手なスライディングを披露してしまったら、その「歩きスマホ」が駆け寄り、
「大丈夫ですか?」と声をかけてきた。
大丈夫ちゃうわ!
原因はアンタやで!
と、胸の内で激しく責め、まるで状況を理解していない天然ぶりに呆れる。
通勤途中で急いでいたのもあり、やっとの思いで「はぁ。」としか言えなかった。
歩いている時や自転車に乗っている時でさえ見続ける人をよく見かけるが、いったいスマホにどんな緊急な用事があるのか謎すぎる。
待機位置の謎
交差点で信号待ちの間、どう考えても通行人に邪魔な位置に自転車で停止する人がいる。
そこ邪魔やん。
通られへんやん。
アホなん?
大きなお世話だが、ヤキモキしながら見ていると、案の定、別方向に行きたい人が通りにくそうにして、やがて通れなくなって初めて気付き、やっと端に寄る。
ちょっと周りを見ればわかる事で、どうして最初から端に寄れないのか謎だ。
私がイラチだから、気になるだけなのか?
それとも、回りの事など気にしなくてもいいのか?
いつも近所を回るだけで、いろんな人に遭遇する。
飽きないと言えば飽きないが謎は深まるばかりだ。
今回は自転車にまつわる事を書いたが、どこに行っても「謎の人」はいる。
それはまた後日にまとめたい。
ビバ!サイクリング!!
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誤解しないでもらいたいが、私は自転車に乗るのが大好きなのだ。
ただし、装備にはこだわらない。
京都の寺社仏閣巡りは、鴨川や桂川などの川沿いを季節ごとの空気を肌で感じながら走行するのは、とても気持ちがいい!
大阪では大和川や淀川、神戸寄りには武庫川。
大きな河川沿いを自転車でゆく爽快感にはたまらないものがある。
海沿いもいい!!
レキジョークルでもしばしばレンタサイクルを利用するが、山口県・萩市へ紀行した時は、「菊が浜」の海岸線にあるサイクリングロードを「指月山」を横目に見ながら疾風した事は忘れられない。
その光景といい、潮の香を含んだ空気といい、爽快感いっぱいの心地良さの中を走りました。素晴らしいロケーションとこれから向かう目的地への期待感で、旅路の疲れが吹っ飛んでゆくのを感じました。
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近所での自転車移動は季節を感じるより、人間観察になってしまうので、まったく別物である。
というより、別の楽しみ方があると言った方がいい。
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※記事内の画像は全てACより
いつもたくさんのスキをありがとうございます。
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