貴船で川床料理を楽しむバスツアー〈前編〉
前回の記事ではたくさんの心温まるお悔やみをいただき、心から感謝いたします。m(__)m
未だ現実を受け止められない状態ですが、すでに決まっているレキジョークルの予定を粛々とこなしながら、ヒデさんを偲びたいと思います。
さて、今回は京都・貴船へのバスツアーの報告です!
その前に、出発までの前置きがいろいろあるので、しばしお付き合いください💦
この企画は「夏のお食事会」としてチコさんが提案したのは、急逝したヒデさんも出席していた今年の新年会の時で、当然ながら彼女も行く気満々でした。
昨年の「天橋立」も元気で参加していましたし、つくづくこんなことになるとは、人生は本当にわからない。
私たちはまだまだヒデさんの死を完全に受け入れられないまま、心の中に彼女を置き、共に楽しむつもりで参加しました。
実際、ヒデさんのオーバーリアクションの笑い声や感嘆の声が、どこからか聞こえてきそうで、時々フッとあたりを見回して彼女の姿を追ってしまうことも何度かありました。
今回、図らずも追悼紀行となりましたが、私たちが生きている限りこれからもヒデさんの存在を胸に抱き、様々な紀行を実践してゆくつもりです。
ヒデさん!だから天国でゆっくりもできないよ!(笑)
前回の記事
前回の苦い経験
およそ8か月前、「まいまい京都・ブラクラマ」に参加したのですが、当時からお付き合いいただいている方々は憶えておられるでしょうか?
これには後日談があります。
あとで貴船神社にも寄ろうと思っていたのに叶わなかったのは、時間的な事だけでなく、あまりの疲労困憊のため体力的にも断念せざるを得なかったからです。
この時実は、ひどい筋肉痛だと思っていた私の左足の膝は関節炎だったのです。
約2ヵ月もの間びっこを曳き首の捻挫は何度も経験済ですが関節炎は一度も発症したことがなく、どのようなものか知らなかったので、
「なるほど、これが関節炎の痛みか!」と、自分の見当違いにあきれてしました。
関節炎になるとその炎症を抑えるために水(関節液)が溜まるのですが、まんべんなく膝周りに均等に水が移動するようで、見た目には浮腫んでいる程度の腫れているというほどではありませんでした。
この日、注射器2本分もの水を抜かれると、翌日から嘘のように痛みは取れ、普通に歩けるまでに快復したのです。
とまぁ、そんな苦い体験のある鞍馬山の麓の貴船ですが、今回はそんなにハードなものではなく、優雅に「川床料理」をメインに楽しむ企画なのです。
特別仕様車でゆく優雅なバスツアー
昨年の天橋立ツアーと同じく、今回もHISの企画に乗っかりました。
ただし同じHISでも化粧台・トイレ付、シート下にはオットマン設置の「特別仕様車」という、テンションが上がるほどの大人旅なのです。
策士、策に溺れる
今回のツアーのメインは夕食の「川床料理」ですので、集合時間が12時15分という中途半端に間の空く時間でした。
早朝~9時頃までの集合なら、緊張感をもって行動できるのですが、集合まで時間があり過ぎると緊張感がなさすぎて、一通りの家事を終えたあと、PCを開け、いろいろ作業をしてしまい、どこかのタイミングで私の体内時計は1時間も狂ってしまったのです。
リンさんから電話が入った時も、自分が遅刻してるのに何の用事なのかわからず、「どーしたん?」とのんきな質問をしたほどです。
「もう10時50分やで!」
ハッとなった私は、そこで事の重大さに気付き、大慌てで家を飛び出たのでした。
感覚的には11時50分に集合するつもりになっていて、もし、その時間に最寄り駅に行っていたら、もう終わってました💦
バスツアーは絶対に時間厳守!!
基本的にレキジョークルの当日のタイムテーブルは私が考えます。
この日は10時50分に最寄り駅に集合し、57分の電車に乗り、集合場所の毎日新聞ビルには11時48分に到着という案を出していました。
途中でトイレやコンビニへ寄る人が必ずいるので、いつも通りかなりゆとりのあるスケジュール設定でした。
結局、私は2本遅れの11時17分の電車に乗り、後を追いかけましたが、今回は涼しい地下街を歩こうと、少し遠い西梅田経由(下図緑の線)の予定でしたが、よほど私は左のオレンジ線の福島から行こうかと思ったものの、なんとかこらえて西梅田から行くことにしてよかった!
というのも、5人の参加者のうちチコさんとトーコは先に集合場所へ行き、リンさんとミコさんが私を迎えに西梅田駅の改札まで来てくれていたからです。
ホンマ、お世話かけてごめんやで💦
ありがとう!
予定を立てた本人がウッカリ時間を勘違いするなんて!
「策士、策に溺れる」
とはこのことか!
もう行く前から私だけでなく全員が疲れきっていましたが、気を取り直してやっと出発です!
アトリエ京ばあむ
京都土産としては定番の「京ばあむ」。
これが京都の老舗和菓子ブランドである「おたべ」の傘下である事は知っていましたが、今ではそれらの元締め会社は「美十」と言うらしい。
京都を訪ねるたびに、「京ばあむ」や「生八つ橋」を買っていたにもかわらず、2015年に社名変更していたとは、知らなかったなぁ。
「京ばあむ」工場見学
だいたい「バームクーヘン」とはドイツのお菓子。
日本でも他に「クラブハリエ」や「治一郎」などが浮かびますが、京都らしく抹茶やほうじ茶を取り入れてアレンジした事が、長年愛される商品となった理由でしょう。
ここは昨年11月にオープンしたばかりなので、とってもおしゃれで綺麗です。
バウムクーヘンの切り口をイメージして、店内の至る所に木の切り株っぽいデザインが見られました。
特にトイレの内装も全体的にバウムクーヘンのような円形になっているのが確認できました。
実は前もってバスの添乗員さんに聞いていたので気付きましたが、知らずに来ていたら、おしゃれとは思いつつもバウムクーヘンを象っているとはわからなかったでしょう。
おたべ
アトリエ京ばあむの西側の「おたべ本館」にも寄りました。
なぜが青いトラクターが置いてあり、その意味を検索してみましたがわかりませんでした。
おそらく原材料を育てるところから携わっていて、安心安全なお菓子だというアピールでしょうか?
このトラクターに座って写真を撮ってみたかったのですが、撮影用ではないよと空気を読み、断念しました。
うちの次男が小さい頃なら、一目散に座ってハンドル握ってるわ💦
実は「ほうじ茶ばうむ」は初めて知りました!
今まで「抹茶ばうむ」しか知らず、存在すら気付かなかったのです。
こちらの「おたべ」も工場見学ができたり、なんと!「手作りおたべ体験道場」があって、自分で作ることもできるそうです。
これ、みんなで参加したら面白いだろうなぁ。
私は「わらび餅仕立て」の文字に惹かれて「祇園祭」と書かれたものを選び、冷やして食べるとすごく美味しかったです。
どちらも知らないバージョンのものがたくさんあって、中には生クリームなどを使った要冷蔵のものもあったのですが、これから予定があるため買うことはできません。
先に土産物屋に寄るのは、やっぱり不便です。
西利キッチン・京つけもの西利
この日は本当に暑く、まさしく梅雨明け直後の夏本番の天気だったので、パフェを頂いたのは本当に嬉しかった。
平日とはいえ、すごい来客です。
おそらくみなさん私たちのようなバスツアー客でしょう。
西利といえば、私のイチオシは「長いものゆず入り」で、京都のあちこちで見かければ必ず買って帰ります。
長いもの歯ごたえと柚子の風味がたまらなくてクセになります。
漬物だけではない「西利」
知らなかったのですが、この本店の2階は「AMECO CAFE」となっていて、まずはそこでパフェをいただきました。
ちょうど暑くてたまらなかったので、グッドタイミングなおやつになったのは言うまでもありません。
「AMECO」は乳酸発酵甘麹(甘麹+ラブレ乳酸菌)の「あまこうじ」からかな?
西利は漬物の老舗として培った「発酵」技術にさらに研究を重ね、新しくカフェをオープンしたり、甘麹熟成食パンを作ってみたり、その他ドレッシングやスープ、スイーツなども世に送り出し、次々と成果をあげているのです。
リンさんとミコさんのこだわり
2階のカフェでの事。
パフェが運ばれると、私たちは簡単に写真を撮ってすぐに食べ始めたのですが、写真に凝るリンさんは大変です。
パフェの位置を変えたり、自分が移動したり、納得する”映え写真”が撮れるまで妥協しません。
私のパフェが残り3分の1ほどになったころ、アイスクリームのカタチが崩れかけているのを見るにみかねて、
「せんせ、溶けてますでぇ。そのぐらいにしたらどうや?」
と、私はたまらず声をかけました。
(「せんせ」と呼ぶエピソードは奥の枝道 其の三「松下村塾」のくだりで参照)
そこでやっとリンさんは苦笑いしながらも、溶けかけたパフェを堪能し、私もホッとできたのです。
彼女の写真へのこだわりは相当なもので、いつも感心する反面、いらない心配をしなくてはいけません。
そして、ミコさん。
彼女の”食”へのこだわりは私から見たらかなりストイックです。
今回も西利の「AMECO」の食パンの事を、出発時から言っていて、絶対に買いたいので、「まだあるやろか?」と売り切れを心配して気が気じゃなかったのです。
上の写真のように、たっぷりとあったので、ミコさんは”食の同志”であるご主人へ写真付きで報告していました(笑)
私も試食してみましたが、確かに美味しい!
とても滑らかで、しっかりした弾力がありながら柔らかく、どこかクリーミィな甘みも感じる秀逸の食パンだと思い、私もお買い上げしました。
また、まんまとミコさんのセールストークにハメられた感もありますが、美味しかったから良しとしましょう(笑)。
さて、ここで勃発したのが、
有料の専用箱が要るかどうか問題です。
ミコさんは迷わず110円の箱に入れてもらいましたが、私はそのままで持ち帰りました。
ミコさんいわく、「上手に持って帰る自身ないから。」らしい。
しかし、日ごろ出先でパンを買っても箱になど入れずに持ち帰っているのではないか?
高級なものは丁重なお取り扱いをするという事か?
誰かにプレゼントするなら解りますが、自宅で食べるだなら開封後は不要になる箱に私はお金を払いません。
ちなみに箱に入れなくても全く崩れませんでした
そもそも、西利はおかしい。
言うなれば、ちょっとお高い1本1296円の高級食パンです。
専用箱ぐらいは無料にしてくれて当然ではないでしょうか?
先ほど買った漬物に入れる保冷剤もひとつ100円なのもまたおかしい。
ケーキやゼリーなどの保冷が必要な商品なら1つぐらいの保冷剤は無料で付けてくれるのが当然だと思うのです。
これは金額の問題ではなく、気持ちの問題なのです。
これって京都的な考え方?
大阪人にはとても高慢に思えるのですがどうでしょう??
とはいえ、ミコさんも同じ大阪人ですが、そんなことはどうでもよく、ただ買いたかった美味しいものが手に入った喜びに満たされて上機嫌でした。
パン好きのヒデさんもきっと買っていたな😭
私のこだわりはやっぱり寺社だなぁ。
今回は「西本願寺」も「東寺」も完全スルーだったので、少し欲求不満でした。
ミコさんが大喜びの食べ物メインのツアーなので仕方がないですね。
レキジョークルには、各自こだわりのある人が多く、だからこそ幅広い活動ができているのです。
それぞれの角度から見る景色は違っていて、個性があるからこそ面白い。
ここでやっと前編を終えます。
次はいよいよ「貴船」です。