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読書人間📚『眠れる美女』川端康成/三島由紀夫?


『眠れる美女』 著者 / 川端康成


1967年11月25日、改版1991年8月30日。
解説 / 三島由紀夫

掲載作品
▶︎「眠れる美女」
▶︎「片腕」
▶︎「散りぬるを」


表題『眠れる美女』は三島由紀夫が代筆した作品であるという説もあり、それをふまえて読んでみるとまた更に面白さがあります。


川端康成が62歳の時に発表した作品で、67歳を主人公としています。なんと売春宿に通うタブーを犯す老人のお話です(現代の67歳は全然若いので老人と言い難いのですが)。
老人の老いゆく先の死、"生"と"性"への執着と相反する少女達の若さと生命力が私にも痛いくらい伝わってきます。


先日、男性の友人との会話に
男は歳を重ねていくにしたがい、女性 = 美 にコンプレックスを持つと言う興味深い話題が上がりました。


私の知るところでの話ですが、
女性は自らの美しさに嫌悪して生きている人もいます。美しさを望まず宿してしまい、周囲の賛辞と冷評を同時に浴び生きる事に戸惑い抗い、美しさを捨て去りたいと思い生きている生きにくい女性もいます。老いと言う理由で存在を消し、老いていくに従い美しさを離す事で精神の安定を求め、静かな晩年を送りたいと望むのです。女性、性、として搾取され続ける事に耐え切れないのです。

そしてこれも一例ですが、男性は美しい青年期を終え、老いとの戦いになります。ある日突然、渋みが出た、渋さが増した、枯れたなどの賛辞を受けますが、どうでしょう。本人は美しさに喜びを感じていたのです。枯れるなんて言葉を賛辞として簡単に受け入れられるでしょうか。
そして男性は中年期へと歳を重ねていく男尊女卑の中、家庭を守る者として、経済を支える者として、美しさを手放していかなければならないのかもしれません。美しいままでは居られなくなります。だからこそトロフィーワイフと言う言葉があるように、パートナーに美しさを求めるのかもしれませんね。


美しさを捨てたくなる女もいれば、美しさを捨てたくない男もいる。
あーなるほどなぁーなんて思います。
私は女性であり、男性の潜在的にあるそれに気づきもしません。男性も美しいものが好きである事は当然で、自分自身にそれを一切求めないなんて事もありませんよね。
力や権力を手に入れた老いの先に、失った羨望の若さと美しさを男たちは無視出来ないのかもしれません。
人間とは悲しいものです。


川端康成の「眠れる美女」、鮮烈にして非道であり道理である作品かもしれません。
しかし、"生"は"性"を意味し、老衰に不能を恐怖し、眠らされ人形のような、おもちゃのような美少女達に老醜をさらけ出す事ない幻想の時間は、体の隅々へと及ぶフェティシズム、恐ろしくも屍姦(ネクロフィリア)をも想像させられ、益々、歪な性のあり方に見え、私には気味の悪さをも感じえます。そこに畳みかけるように、母への愛がまた一つのタブーとして浮き上がってきます。読者に寄っては母性への異常な愛は近親相姦にまで想像させられるかもしれません。


川端康成は孤独の中に生きた人であり、主人公の老人に異様なまでに自分を移した作品なのかもしれません。
私はそんな風に感じます。
川端康成のエロティシズム、美への執着、秘密、タブー、だからこそ刺激する官能の世界、皆さんは何を感じるでしょうか。

さぁ、でも本書は美を象徴主体とする三島由紀夫が書いた作品かもしれませんけどね。

カバー装画 / 平山郁夫
デザイン / 新潮社装幀室
カバー印刷 / 錦織印刷
解読 / 三島由紀夫
新潮文庫

ではまたのち後、本書を原作とした映画🎞作品↓↓をご紹介しようと思います✍🏻  ププッ 合成です。ごめんなさい。

【追記】
本書を原作とした映画作品です。宜しければお読み下さい☺️

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🔫声、発声、機能を考える
ボイス・ボーカルレッスン/東京都 
音楽療法(医療行為は行わない)の観点からオーラルフレイル、口腔機能、老化防止を意識した呼吸法、発声のレッスンも行います。

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