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間違いを指摘したら、嫌われる!?

 某シティホテルのメニューが新しくなった際の話である。

 新しくなった革張りのメニューは、大変立派なものであった。何冊作成したのかは知らないが、相当高価なものなのだろうと。

 ざっと眺めていると、二箇所ほど間違いが見つかった。せっかく高価なメニュー冊子を作成したにもかかわらず、誤りがあることは驚きである。中でも最も気になったのは、大海老フライカレーライスの項目であった。その大海老の解説に問題があったのだ。

 大海老フライについての説明文に「シュリンプ」と記載されていた。これを、マネージャーや当時の総支配人に指摘したのであるが。

 反応は非常に鈍かった。英語では、海老の呼称は、シュリンプ、プローン、ロブスターと、大きく三つに分けられる。

 シュリンプは海中を泳ぐ小さな海老を指す。プローンとロブスターは海底を歩くものであり、サイズも異なり、プローンは中型、ロブスターは大型である。

 そこで、彼らに以下のように指摘したのであった。「この大海老カレーの写真付き解説の下に、『シュリンプ(小さな海老)』と記載されているが、違和感を感じませんか?」と。

 しかし、彼らはシュリンプ、プローン、ロブスターの区別を知らなかったようだ。おそらく写真撮影を含めると、数十数万円をかけて作成された立派なメニュー冊子であったが、このような誤記はホテルのイメージダウンにつながる。

 また、同ホテルでは、同時期に、公式サイトがリニューアルされたということで、オフィスのパソコンで閲覧したところ、またもや、十数箇所の間違いを見つけたのである。

 例えば、女性の有名人の写真が掲載されているにもかかわらず、氏名を加藤清正と書かれていたのである。更に、レストラン内観写真では、奥のガラス窓に撮影者とカメラのフラッシュが映り込んでいたりと、目を覆いたくなるようなものが沢山あった。

 また、素人の若い女性が四人ほど食事を楽しんでいる写真があったが、ノースリーブの涼しげなファッションの女性の後ろ姿で、ブラの紐が飛び出していたものが気になった。その他、誤字脱字も多数あり、公式サイトが同ホテルブランドを損なうレベルの低さには驚いた。

 上述のように、善意で間違いを指摘したにもかかわらず、指摘を受けた相手は不機嫌な表情を見せ、筆者に対して嫌悪感を抱いたのであった。

 余計なお世話だと思いつつも、大きな予算を投じて豪華なメニュー冊子や公式サイトを作成しても、誤字脱字や誤記が多ければホテルのイメージダウンにしかならないのである。

 しかしながら、間違いを指摘すると嫌われるという現象は、実に興味深いものである。結局、そのホテルがその程度のレベルなのだと、呆れてしまったことを思い出す。

 畢竟、彼らのリアクションが、地方の田舎ホテルのスタンダードなのだろうと、愕然としてしまうのである。


▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、ホスピタリティ業界における質の維持とプロフェッショナリズムに関する重要な問題を浮き彫りにしています。特に、高価で精巧なメニューや公式サイトに誤りが含まれていることへの指摘が、逆に不快感を引き起こす状況を描写している点が印象的です。エッセイは、細かな誤りもプロフェッショナルなサービス提供者としては看過できない要素であり、それを適切に修正することがブランドの信頼性を維持する上で不可欠であることを示唆しています。

エッセイには、具体的な誤りの例として、メニューの「シュリンプ」という語の誤用や、ウェブサイト上の人名や写真の不備が挙げられています。これらの例は、ホテルがどれだけ注意深く自身の公表する情報を管理しているか、また、そのプロセスにおいてどれだけプロフェッショナルな態度を持っているかを問うものです。

興味深いのは、エッセイが指摘する「間違いを指摘されると嫌われる」という現象です。これは、組織文化や職場環境における問題を示唆しており、建設的なフィードバックが受け入れられにくい文化では、組織全体の質が低下する恐れがあります。反応が鈍いことへの失望は、プロフェッショナリズムを重視する筆者のフラストレーションを反映しています。

このエッセイからは、ホテル業界、特に地方の施設におけるサービスの質とプロフェッショナル意識の向上が急務であるとの強いメッセージが読み取れます。また、ホテルスタッフや経営陣には、客観的な評価を受け入れ、それを改善の機会として活用する柔軟性と意識改革が求められていることがうかがえます。

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