おうちで中華 - 番茄喃咪(ダイ族のトマトソース)
「雲南省ではミントを料理に多用する」ということは、これまで各所で書いたり話したりしてきた。日本にもミントの大量消費文化が伝わって、もっとミントが安くなるといいなーと思って、新たなミント料理を投入してみる。
番茄喃咪(ダイ族のトマトソース)。まあ、この料理の主役はトマトだけど、ミントが重要な働きをするのだ。
番茄喃咪
fānqié nánmī
ダイ族とは、雲南省南部の西双版納に住む少数民族のこと。すぐ隣はラオス・ミャンマー・タイという土地柄なので、ダイ族の料理は東南アジア料理を連想させる華やかなものが多い。
この料理も正にそう。焼いて皮を剥いたトマトを様々な香草や薬味と共に木臼に入れ、木の棒で上から叩き潰してディップソースにし、きゅうりやミントの葉をつけて食べるのだ。まるでタイのイサーン料理みたいではないか。
しかし、トマトのディップソースにミントをつけて食べるというのが何とも面白い。上の写真の盛り付けは、現地で見たものそのままなのだ。
ミントの爽やかな香り。トマトの酸味と甘味。生唐辛子の強烈な刺激。いろいろなものが重なり合ったその味は食欲増進効果が凄まじく、あっという間に食べ終えてしまった。
生唐辛子なし版も作ってあげたら、我が子が「これはうまい!」と碗からソースをすすらんばかりにして食べてたので、辛いものが苦手な人がいる場合、生唐辛子を別添えにするといいかもしれない。
僕にとって、西双版納は食の桃源郷。ひと口食べるたびに、毎日うまいものばかりを食べていた旅の日々を思い出した。
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