おうちで中華 - 小沙丁魚蒸蛋(シラスの中華茶碗蒸し)
今日は、我が家で長年ヘビーリピートしている定番料理をご紹介する。小沙丁魚蒸蛋(シラスの中華茶碗蒸し)である。溶き卵に水と具を加えてかき混ぜ、蒸すだけ。拍子抜けするくらい簡単なのに、実に旨いのだ。
釜揚げシラスの旨味と塩気をその身に含んだ熱々ほわほわの卵が、舌の上でじゅんわりと溶ける。思わず目尻が下がる優しい味わい。老若男女、皆に愛されること間違いなしの美味しさだ。
小沙丁魚蒸蛋 小沙丁鱼蒸蛋
xiǎoshādīngyú zhēng dàn
面倒くさがり屋の僕としては、日本の茶碗蒸しのように出汁をとったり卵をざる漉ししたりする必要がない点も、大いに気に入っている。
日本人は「料理には出汁を入れなければいけない」と思い過ぎるところがあるので、仮にこの料理が日本の雑誌で紹介されたら、鶏がらスープの素を入れるレシピになってしまいそうだが、そんなものは本当にいらない。
材料も手順も最小限なのに、優しくも豊かな味わいがしっかりと完成する。スが入ろうが入るまいが気にしないという大らかな気持ちで食べると、最高に美味しい。
こういうあっさりした味わいの料理が、中国の家庭料理にはたくさんある。「中華はしつこい」なんて言う人は、あまり中華を知らない証拠だと僕は思っている。ホント?と思う人は、この料理を作って舌で実感してみよう。
因みに、この料理の原型は生のシラウオで作る銀魚蒸蛋。それを日本でも入手しやすい釜揚げシラスで代用したわけだが、美味しさは本家に勝るとも劣らずだと思っている。
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