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【第6回】裏切りの『〇〇すべき』!「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【イントロダクション】あなたは気付いてる?「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【第1回】考え方のグラデーション「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【第2回】そのハプニングはレアケース「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【第3回】あなたの世界はネガティブ?「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【第4回】早とちりと予測のマリアージュ「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【第5回】自己肯定感が低いワケ「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【第7回】レッテルってなんだ?「対人関係にひそむ10のゆがみ」
【最終回】全て自分が悪い…のかな?「対人関係にひそむ10のゆがみ」
はじめに
こんにちは、元手術室看護師で心理カウンセリング・コーチング業HOLISTIC CURE JAPAN代表のChica Yoshikawaです。前回に引き続き医療観点を踏まえた真面目な「認知」の話をしていきます。前回は【第5回】自己肯定感が低いワケ「対人関係にひそむ10のゆがみ」でしたね。お読みいただけましたでしょうか?
今回は「すべき思考」についてお話しします。
「すべき思考」should statement
これはシンプルに、何かを行うときに
”〇〇をすべきだ”
”〇〇をしなければならない”
という思考を指します。
強すぎる信念・価値基準と言い換えてもいいかもしれません。
この考え方は必要以上のプレッシャーを与え、あなたの思考をがんじがらめにして追い詰めていきます。
「運動は必ずしなければいけないのに、何も運動しない自分はダメだ」
「どんなときにも人に迷惑をかけるべきではない」
「どんなに体調が悪くとも出社・登校すべき」
「上司が残業しているとき、部下も残って仕事をすべき」など
最後のような「すべき思考」をあなたが持っていたとするなら、
部下が定時で帰った場合
「上司である私が残業しているのに、どうして先に帰る事ができるんだ?その神経が理解できない」
このようなフラストレーションを感じる事でしょう。
自分自身に矛先が向くだけでなく、他者や世の中に向く場合は、大抵はあなたの持つ「すべき思考」の基準に合わないので、独善的になりがちです。上記の例では先に帰宅した部下に対して怒りや失望を感じる事でしょう。
このように期待した現実に裏切られたような感覚に陥ります。
あなたの感情を、あなたが正しく理解すること
”もっと苦労すれば、自分の役に立つ”という考え方は幻想とも言えます。人は社会に生きるうちに「これをしなければ」と道徳性を自らに課しているものです。
現実と自分の頭の中の理想を無意識に比較している考え方のクセが、上記のフラストレーションの原因でもあります。自分の頭の中の理想と同じ行動をしたとしても、あなたにとっては「すべき当たり前のこと」であるため自分を褒めることができない場合が多くはないですか?
そんな時は自分の心の中に鎮座している「すべき思考」に気づいて外してみましょう。
まずはこれから始めてみませんか?
終わりに
「認知の歪み」は誰にでもあり、ゼロにはできません。正しい物事の認知ができるように自分の思考をコントロールしていくことが大切です。連載「対人関係にひそむ10のゆがみ」第7回をフォローの上、ご参照ください。
認知の歪みに気づく事が難しい…など
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参考書籍:David D. Burns著『Feeling Good:The New Mood Therapy』