Samuel Loyd, Philip Klett, William A. Shinkman, Otto Wurzburg, Miroslav Havel・・・・・・
偉大な先達…
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黎明期のOrthodox傑作選 05
今回は19世紀後半〜20世紀初頭に活躍した、Loydと並び立つスター作家、William Shinkmanを紹介しよう。彼の特徴は何と言っても、初形の美しさである。
Shinkmanを同時期に活躍した天才Loydと比較して、「Loydの天才性は泉が湧き出るのを抑えられないようなもので、対してShinkmanは天才でありながら苦心の才能も併せ持っていた」という評は興味深い。
まず、Shinkman
黎明期のOrthodox傑作選 04
今回はOld German Schoolの作品をご紹介しよう。Old German Schoolは1860年代から半世紀に渡って3手メイト・4手メイトの世界を席巻した流派で、「主要な変化はmodel mateにすべき」「手順は静かに始まり収束に向かってアグレッシブにすべき」等を掲げている。
Philip Klettはこの流派を代表する作家であり、これから紹介するShinkmanやWurzburg
黎明期のOrthodox傑作選 01
チェスプロブレムのルールの中でもOrthodoxは最も長い歴史を持ち、西暦800年頃には既に作例がある(この辺りは『チェスプロブレム入門』のイントロダクションを参照)。しかし、プロブレムの世界に詰将棋で言うところの「古図式」のようなものは存在せず、現代の目で見て価値のある作品の誕生は19世紀中盤まで待たなければならない。
しばらくの間、Orthodoxにおける主流は「妙手型」の作品であった。Q捨