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かつての「幻のスイーツ」の記憶

先日、ティラミス味のウエハースをいただいた。コストコで売られているらしい。

一口食べた瞬間、複雑で濃厚な味わいに感動した。

「そうかこれが ティラミス味か」と思いつつも、
改めて考えてみると「ティラミス味」って何なんだろう?と思った。

ティラミスには、マスカルポーネチーズやエスプレッソコーヒー、フィンガービスケット、ココアパウダー、砂糖、卵、といったものが基本的な材料だそうだ。

馴染みのないマスカルポーネチーズなんて、名前を聞くだけで、異国情緒を感じる。知らないけど。

きっとこの「知らないものたち」が集まるから、ティラミスの味はこんなに複雑で、でも調和しているんだろうな、と納得した。


思えば、私が「ティラミス」という言葉を初めて聞いたのは小学生の頃だった気がする。

当時、コンビニスイーツなんてものはまだ普及していなくて、ティラミスに出会うにはケーキ屋さんや イタリアンレストランに行かなければならなかったように思う。

私にとってティラミスは、今よりもっと遠い存在だった。

テレビで見かけることはあっても、「茶色いケーキみたいだけど、普通のチョコレートケーキと何が違うんだろう?」くらいの認識で、実際に食べる機会はなかった。

初めてティラミスを食べたのがいつだったのか、はっきり覚えていない。

ただ、その頃にはすでに「幻のスイーツ」だったティラミスが、コンビニスイーツの普及などで、少しずつ手の届く存在になっていたのかも知れない。

それでも、ティラミスの名前には今でもどこか異国の香りが漂っている気がする。

同じように、
『ラザニア』という料理も私にとっては「名前だけが先に入ってきた謎の食べ物」だった。

その響きから日本生まれじゃないなという直感。強面のオジサンの名前みたいなイメージの料理。

ティラミスもラザニアも、子ども時代の私にはどこか遠く、でも心を惹きつける響きがあった。

そして今、そのティラミスが、「ウエハース」という形で気軽に楽しめる時代になったとは。

それはそれで嬉しいけど、あの頃の「異国のスイーツ」という特別感を思い出すと、少しだけノスタルジックな気持ちになる。

だからこそ、このウエハースが一層美味しいと思ったのかも。

ご馳走さまでした!


一袋に2個入ってる!



ウエハースを頬張りながら、ティラミスがもたらす甘さとほろ苦さに、遠い昔の記憶がそっと重なった気がした。

食べ物は味だけじゃなくて、その背景にある思い出やイメージも一緒に味わうものなんだな、
と改めて実感した。

ティラミス味のウエハース、美味しかった!また食べたいな。

ちなみに、ティラミスの名前には「私を元気づけて」という意味があるらしい。
食べることで気分が高まるかも??

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