💁おくるということ〜3.様々な考え方と広がる選択肢

死を語る言葉

「お母さんのお葬式のために葬儀屋さんの会員になってきた」
こんなことをグループホームの母に直接言ってしまう私、鬼だな。
内覧会で耳にした言葉が気になった。
おめつぶり……「御目瞑り」と書くのかな？

死亡•死去•臨終•逝去•永眠•亡くなる•身罷る•隠れる•儚くなる•召される•崩御•お陀仏•あちら側に行く•空に昇る•川を渡る•虹を渡る、そしてお目瞑り。
死亡•死去以外は「死」を使わないのね。
忌み嫌うべきものなの？不浄なの？
だから塩で浄めるの？
個人的には、お葬式に参列しても浄めの塩を使わない。
死を穢らわしいとは思わないから。
だって、私も死ぬんだもん。
死亡率は100%なんだよ？

タイの慣習

言い伝え

生前に葬儀のことを考えると災いをもたらすという言い伝えがある。
故人が長患いしていたとしても、生前準備はしない。
死去の知らせを受け、葬儀をする寺院探しから始める。
勿論、故人の希望を訊いておいたりしない。

火葬の理由

中国系タイ人の場合、土葬する場合もあるが、経済力が必要。
墓参りの時間の確保も難しく、散骨（火葬）が一般的。
仏教では、人間は水、土、空気、火の四要素から成ると考える。
死とは、元の要素に戻ること。
タイで火葬が一般的なのは、ブッダが火葬されたから。

散骨の理由

死→元の場所に戻る=散骨という考え方。
ヒンドゥー教では、川は神聖な場所。
悪い行いを洗い流してくれると考える。
死は死であって、遺体や遺骨に固執せず解き放つこと。
亡くなれば、四要素に戻るべき。

散骨に続いて、花を川面にまく遺族たち
翁長忠雄記者撮影

千の風になって　秋川雅史
「そこに私はいません……」⤵️

日本

真珠を作る

真珠の養殖はご存知？
アコヤ貝の母貝に核を移植すると、何重もの層に包まれて真珠ができあがる。
粉にした遺骨を粘土と混ぜて丸くして焼いたものを、5〜7月頃母貝に移植し、12月頃に引き上げると、遺骨が核になった真珠ができあがる。
有限会社アッシュオン田中英樹氏は「遺骨から真珠になるまでの全ての時間が供養になる」と話す。

故人は藍染めをしていらした
青い真珠に「お祖母ちゃんらしい」と
ご遺族が喜ばれた
本間沙織記者撮影

桜葬

桜の木を墓標代わりにした会員制墓地。
埋葬された場所は正確に記録され、銘板や墓石で確認できる。
殆どが生前契約。
NPO法人エンディングセンター社会学者井上治代氏は、自然志向や継承者を前提としない仕組みや他者との緩やかな共同性が支持されていると話す。

自然葬（散骨）

NPO法人葬送の自由を認める会は、1991年に初めて公に散骨を行い、散骨を自然葬と呼ぶ。
散骨は違法と勘違いされることもあり、2022年6月自然葬推進法案をまとめ、法制化を目指している。
会で海や山に自然葬（散骨）を行ったのは4,638人（2023年2月時点）。

米国

ジャズ葬

ニューオーリンズの伝統葬。
シャーボネイ•ラバット葬儀社は1883年創業、全米で最も古い黒人経営の葬儀社。
ドラムやトランペットの音楽に合わせて棺を車に移し、土葬のために墓地へ向かう。

増える火葬

キリスト教徒が多数派を占める米国では、長年火葬はタブー視されていた。
最後の審判のときに死者が復活するという教えに反するから。
葬儀の簡素化、宗教離れ、人手、費用を理由に火葬率は上昇。
全米葬儀士協会（NFDA）は、2040年には8割に迫ると予測。
ハリケーンやコロナ禍も原因。

葬儀屋ユーチューバー（ケイトリン•ドーティ）

米国で葬儀社を経営し、YouTubeチャンネル「教えて葬儀屋さん」で情報を発信している。
「かつて人々は自宅で亡くなり、家族が遺体を清め、地域の共同体が葬送を担っていた。
近代化とともに専門の職業人が現れ、巨大な産業になった。
高額なエンバーミングや立派な棺に意味を見いだせなくなり、簡素で低額な火葬を選ぶようになった（日本の火葬とは違い、業者に遺体を預け、火葬後届いた遺灰を受け取る）。
そこからは『意味を持った体験』が抜け落ちている。

「埋めてほしい、海に撒いて、木になりたい……死に際して自然と深く繋がりたいというのは、人類に共通する内なる欲求。
死を見つめることは、人間も大きな自然の循環の一部だと確認すること。
新たな葬法が認められたからといって、望まない人に押し付けるものではない。

「死の瞬間から肉体がなくなるまでの限られた時間に何を行うかは、悲しみを乗り越える上でも大きな役割を果たす。
家族や友人が集い、大切な人のためにすることがあり、実行するのはとても意味がある。
（葬法に拘らず）死と向き合い肉体的な体験として関わることが『いつか死ぬ私たちすべて』にとって重要だ」

無縁遺骨を考える

きっかけ

2022年俳優の島田陽子氏が亡くなったとき遺体の引き取り手がなく、行政により荼毘に付された。
皇室ジャーナリストの渡辺みどり氏は自宅でひとり死。
死後数日経過後に発見され異常死として解剖されたため、希望した献体はかなわなかった。
身寄りがなく死亡届を出すにもひと苦労、遺言書はあったが、想定外のことが多く、想定外への備えも必要なことが判った。

行政取り組みの好例（神奈川県横須賀市）

ひとり暮らしなどを対象に死亡届出人の確保、葬儀•納骨の生前契約などを支援。
他にも「終活登録」を受け付けている自治体はあるが、ごく少数。

必要な備え

延命治療の希望、保険証の番号、火葬費用を見つけやすい所に置いておくなど。

この本、とっても興味深いですよ
たとえ孤立死しても、腐る前に見つけてもらう仕組み作り⤵️

お墓以外の供養の方法

継承者がいないなら、墓以外の手段を選ぶのもいい。
遺骨を火葬場で処分してもらうゼロ葬、樹木葬、納骨堂、手元供養など。

みんなの問題

正解はない。
とにかく話し合うしかない。
「まだ大丈夫」と思っていても、その日は突然訪れるかもしれない。

ルポ 無縁遺骨　誰があなたを引き取るか | 森下 香枝 |本 | 通販 | Amazon

私は……

献体かゼロ葬（骨上げをしない=遺族の手元に遺骨が残らない）を希望。
戒名も読経も仏壇もお墓も年忌供養も要らない。
遺影なんて勘弁してぇ、Yeah‼︎
希望は伝えてあるし紙のノートにも書いてある。
娘•息子たちとは仮面家族だし、自分では見届けることはできないんだけどね。
遺った者たちに一番負担が少なくて、気が済むようにやってくれればいい。
化けて出る予定はないから大丈夫。
逝き方や亡父の話は、また別の機会に。

当記事は、以下を参考•要約•引用して作成し、画像は紙面よりお借りしました。
⚫︎2023/2/19（日）朝日新聞GLOBE第273号　わたしのかえり方　「葬」のかたち　
荒ちひろ•本間沙織•翁長忠雄記者
⚫︎2023/12/18（月）朝日新聞記者サロン　まなびつながる広場　墓じまい社会で考えるとき
森下香枝記者•三橋麻子•前田直人•浅沼愛氏

#トランスミッション3 参加⤵️

#66日ライラン 挑戦中⑧⤵️

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最後になってしまいましたが、アンケートにご協力をお願いいたします
無記名です
性別は問いません

私ももちろん回答しましたよ‼︎
#心琴 様⤵️

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