📖【詩227】食洗機 910
夜中に使った食器とお箸
修が置きっ放しにするから
朝、私が慌てて洗う
修が直ぐに使いそうだから
カウンターの上に出しておく
修が私の前で洗い直す
いつもはそのまま使うのに?
黙ってるから理由は判らない
自分で洗うなら
私が洗う必要はないわね
嫌な気分
争うのは嫌いなの
いつもなら黙っておく
言われたら嫌でしょ
機嫌を損ねたくないし
機嫌を取るのは疲れる
でもね怒ってやる
嫌な気分だって言ってやる
私だって怒るんだぞ
私は何も言わないと思ってるでしょ
私になら何をしたって平気だと
見くびってるでしょ
怒りたいことがないから
怒らないんじゃないからね
言いたいことがないから
黙ってるんじゃないからね
洗いたくて
洗ってるんじゃないからね
修、よく聞いて
私は全自動食洗機ではありません
今日から君に洗わせてあげる
良かったね
お礼は言わなくていいから
飛び散った水滴は拭いておいて
※ヘッダー画像は友人と食べたランチ
#自宅ではこんなに食器は使いません
#修をお好きな名前に替えてお読みください
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毎日、家族の残り物を食べざるを得ない妻や母親がいるらしい。
家族は「(妻や母親は)残り物を食べるのが好きなんだと思っていた」というアンポンタンな実話があるらしい。
これをテーマに1本書こうかと想ったくらい。
まったくどの口が言うの?
そんなわけないじゃないの‼︎
献身を超えた自己犠牲。
たかが残り物?
いえいえ、一事が万事。
そこにある当たり前は、自然発生した当たり前じゃない。
誰かが努力して意識して設えたもの。
労って感謝することじゃない?
文句があるなら、自分が代わりにやればいい。
妻や母親は「残り物なんか食べたくない‼︎」って言えばいい。
作るのをやめちゃってもいい。
そもそも私は、残るほど作らないから残り物が出ることはないけどね。
言ってもなかなか解り合えない。
言わなければ尚更解り合えない。
言ったら険悪になるかもしれない。
だからこそ、いつ?
どこで?
どんなふうに?
どんな言葉で?
どんな声で?
どんな表情で?
伝え方に工夫をこらすのよ。
その関係を続けたいのなら、どちらか一方の献身や自己犠牲だけでは成り立たない。
たとえ耳の痛いことであっても耳を貸す。
たとえ一致しなくても歩み寄る努力をしてみる。
たとえ満足できなくてもお互いが納得する。
そして寄り添い続けることじゃない?
……と私は想うけどね。 (10/21)
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