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「積読本」を晒して成仏させようとしたが失敗し、どの本にも愛着が湧いてきた話

月に1−2冊、多い時は3冊以上を読む本好きではあるが趣味が読書といえるほどでもなく、多読というわけでもない。
本との距離感はわりとドライで、買うもの、借りるもの、と分けているし、同じ本を2度3度読むということもあまりない経験だ。

とはいえ、1冊1冊を手に取る動機はかならずある。あるし、思い出せる。類書まとめて10冊を買うとかはしなくて、そこは慎重派だ。もったいない精神の現れかもしれない。
ちなみに電子書籍はつかわない。めくったり、付箋を貼ったり、書き込んだりするので紙の書籍を選んでいる。

 
そんな私の本棚の中でも眠っている本がいくつかある。
年度末なので整理も兼ねて本棚を見回してみた。「積読本」と言われる本はいざ数えてみると意外と少ない。

意外と少ないのだが、蔵書に偏りがあったり、10年ほど遠のいたりしている本もそこそこあって、なんだか後ろめたい気持ちになる。

ありがたいことに、4月から任される仕事も増えていき、継続案件もある。この2−3年とは明らかに違う1年になりそうな予感がしている。

自分のアップデートとともに周辺環境のアップデートにも取り組みたいし、できれば「積読本」を読んで完了させていきたいと思っているので、勢いをつけるためにもこのnoteを書くことにした。
勢い余って5000字になってしまったが、書いてスッキリ。どことなく読了感のようなものを得られたのもとてもよかった。



1 『「推される部署」になろう』 沢渡あまね/インプレス

発売前に予約すればPDF原稿ももらえる、というキャンペーンに乗ってめずらしく予約購入した。ちゃんと読もうと思って、ページをめくるタイミングを失っている。
著者は「働き方」の分野でトレンドをつくっている人として、発言や著書には注目している。紹介文を読むと、「「自分たちは何者か?」「自分たちは、誰に、どんな価値を出す人か?」を説明できない人は、人生100年時代をサバイブできない。」とある。
お、クライアント企業の悩みに答えるヒントがありそうだ! というわけで、直近の課題図書に認定。せっかくなので読書noteを書くのも良いかも。


2 『氷』 アンナ・カヴァン著,山田和子訳/ちくま文庫

滅多に読まない海外小説。これは昨年、池袋にある梟書茶房で「本と珈琲のセット」を購入した際にセットされていたもの。本のタイトルは隠されており、分かるのは50字ほどの匂わせ紹介文。SFの名作と言われるようだが、映画も本もSFは得意ではなく、結果、自分が手に取らないジャンルすぎて本当に手に取らないまま1年半が過ぎた。次の夏には読みたくなるだろうか。


3 『常識の1ミリ先を考える』 長倉顕太/サンクチュアリ出版

Kindle出版のための執筆をしていた頃にお勧めされて購入した本。凄腕編集者とのことだが、手付かずで眠っている。結局、特に参考にするわけでもなく原稿を書き上げKindle出版を果たした。
人にお勧めされる本には慎重にならなければいけないと感じる。もちろん自分では手にしない本に触れる機会をいただけるのはありがたいし、好奇心を持って手にすることは大事だが、心の底から自分が求めている情報を自分で選ばないと「積読」になりやすい。


4 『キャリアコンサルティング 理論と実践(6訂版)』木村周/ 雇用問題研究会

キャリアコンサルタント試験の受験の際に4訂版を購入。取得から5年経って更新の時期を迎え、最新版を買い直した。仕事柄これを持っておかないとやばいよね、と言った動機のためか、やはり1から読み直すことはなく、何かの時に確認を行うための辞書がわりに手元に置いている。弁護士にとっての六法全書のようなもの? とすればこれは積読にならないのだろうか?


5 『ソリューション・フォーカス』 マーク・マカーゴウ/ダイヤモンド社

ソリューション・フォーカスは、20代の頃に学んだことがあり親しんでいるが、当時は自分のために学んでいたので、実地経験を積み、支援者としてこの考えを活用するために学び直そうと思い購入した。問題ではなく、解決に目を向ける手法。
いま、学び直しの難しさを実感している。「知っている」「わかっている」というバイアスはとても危険で、いかに、思考や心をまっさらにして再び向き合うことが難しく、重要なことかを教えてくれている。同時に、人が新しいものに飛びつきたくなる気持ちも分かる。


6 『Compassion (コンパッション)』 ジョアン・ハリファックス/英治出版

オンラインでビジネス書の読書会をしていた頃、関連書籍として手にした本。共感とはなんぞや?を知りたくて1章くらいは読んだ記憶がある。
一人では読みきれないので、再び読書会を企画して否が応でも読み進める機会を持てば読めると思うが、私の中でブームが過ぎてしまった感があり、眠っている。
英治出版の本はどれも良い本だけど、難解で分厚くて読み手を選ぶ憎さもある。


7 『ストーリーで語る』 秋山楓果/CCCメディアハウス

Xを始めて1年経った2022年2月、まったく活用できていなくて停滞していた頃にXで知って購入。書籍紹介文を引用すると、「ごく普通のOLがツイッター開設からたった100日でフォロワー数2万人を達成。独特の文体は「あっきゃん構文」と呼ばれ、」とある。確か1章くらいは読んだけれど読破には至らず、結局は「あっきゃん構文」を習得できずに2年が経つ。
https://x.com/_akkyann?s=20
ちなみに、2023年2月からはパーソナル編集者に伴走してもらい、note更新をきっかけにつぶやくことが増え、フォロワーさんも増えた。何がきっかけになるか分からないものだ。


8 『フランクリン自伝』 松本慎一訳/岩波文庫

今回紹介する本の中で唯一、動機が思い出せない。おそらく、マルクスの「自省録」のオンライン読書会(これも渋い)に参加したきっかけや繋がりで手にしたか、「100分で名著」的な何かに触発されて手にしたか。。
昭和42年の第15版は紙が茶色く焼けていて、古書店の匂いがする。割と状態がいいので手放すのも惜しく、かといって一人で読み進めるでもなく、独特の存在感を放っている。
余談だが、昔の文庫は字が小さい。今の文庫の3分の2くらいのサイズではないか。フォントで言うと6か7。手放すのが先か、文字が読めなくなるのが先か。


9 『NLPコーチング』 ロバート・ディルツ/GENIUS PUBLISHING

オンラインでの出版記念講演会を機に購入。著者本人から学ぶ機会があれば読書は何倍も楽しくなる。と思うのだが、内容を知りたいというよりも、NLPコーチングを人に伝えるときにどうすればいいか?の参考のために購入したため、「読む」よりは「調べる」使い方になっている。お値段も辞書並み。ちなみに、ロバートさんはとてもフレンドリーで、画面越しでもその素敵さが伝わる方だった。「この人から学びたい」と思わせる人柄を真似たい。


10 『ザ・ファシリテーター2』 森時彦/ダイヤモンド社

映画でも本でも続編は難しい。前作の「ザ・ファシリテーター」がとても良くて使える一冊だったので2を購入したのだが出番がなかった。当時のクライアント企業の研修に使う目的だったのが、その企業とは契約終了となってしまったのも理由かもしれない。
企業研修やリーダー研修で活かせるはずと思い、3年ほど本棚でひっそりと出番を待っている。

1の方はお勧め本としてリンクを貼っておきます。


11 『1からの消費者行動(第2版)』 松井 剛, 西川 英彦/碩学舎

コロナ渦に、とあるセミナーを受講した際の講師が編著者の一人で、話がわかりやすかったので購入した。大学教授が編著されているので情報としてはフラットで良いものだと感じるが、それをどう活かすか?の脳みそを使って読まないとモノにならない気がしている。
2024年、マーケティングの定義が34年ぶりに刷新された。本にも賞味期限があるのかもしれない。


12 『山カフェ日記』 ヒビノケイコ/Live design研究所

30代、移住8年。人生は自分でデザインする。
書籍紹介文にある通り、まさに「私!」と思って購入した一冊。4コマ、8コマ漫画で綴られていて味わい深い。が、ヒビノさんは高知の山奥での移住、カフェ経営、、私は鹿児島市内の中心部でコーチングという全く共通点がないところから、読破するには至らず。
エッセイマンガという新しい形での表現の参考に、今も手元にあるのかなと思う。


13 『考えの整頓』 佐藤雅彦/暮らしの手帖社

友人から頂いた本。確か、お互いに本をセレクトして贈り合う試みをしていた頃。自分で手にしない本は新鮮ではあるが、「読みたい欲」がそれほどは高まらないものだと実感している。手付かずで8年。


14 『NLPメタファーの技法』 デイヴィッド・ゴードン/実務教育出版

こちらもNLP関連書。今あらためて表紙を見ると、コンサルティングにも、マーケティングにも活用できそうな良書だとわかる。が、手付かず9年。なんで?

最近の読書は、アウトプット前提でインプットをする視点で選ぶことが多い。つまり、現実で使う場面が分かっていて、読んだすぐさま使えることが条件になっている。
当時、学びの一環として手にした本は、まだそのものについて理解が浅かったり活用場面がピンと来ていない可能性が高いため、積まれてしまったように思う。


15 『ザ・エクセレンスーハイパフォーマンスを生み出す心の技術』
 テリ-・オ-リック, 辻秀一/ダイレクト出版

2012年、NLPを学び自己改革に取り組んでいた頃に勧められて購入した本。当時、3000円もする本を買ったことがなかったので、ビビりながら購入したのを覚えている。
が、値段もそこそこした上にページ数も多くて、手付かず状態で10年



というわけで、60冊ほどの蔵書の中から積読認定した15冊を紹介してみた。
紹介の順番については悩んだ結果、手にした年月が今から近いものから遠いものへとなっている。

書き出してみて分かったことは、小説は買ってすぐ読む、そもそも読むものしか手にしないから積まれない。でもビジネス書は動機があって買いはするのだけど、熱の入り具合やタイミングが違うんだなあ、それが積読の分かれ道なんだな、みたいなことも知ることができた。

自分は捨てられない性格だと自負しており、簡単にポチって本棚が埋まってしまわないように、図書館で借りることで期限を設けて半ば強制的に読むようにしている。
それでも「手元に置いておきたい」と思う本は買うようにしている。なのになぜ積んでしまうのか。この謎は解けていない。

最近は手放すことも学習していて、ひととおり読み終えて完了した本や、もう読まないかもと思う本は売ることにしている。ゆえに積読本は15冊となっている。

積読本を晒すことで読了に似た感情を得ることができると思ったし、すっきりもしたのだけど、書いてみて思うのは、けっして読了にはならないということ。笑
読んだ気になるどころか、むしろ「こんな思いがあって手にしたのね!」「ようこそ、我が家へ!」と愛着が湧き、余計に手放しづらくなった。

自分でフォローをするようだが、これを書くことで、読もうと思った動機が確かになり、目的意識がはっきりしたことでこの先スラスラと読めるのではないかと淡い期待を抱いたりもしている。

4月、新年度スタートに向けて本棚整理を兼ねた積読本の紹介は効果的だよ、と強く推して、このnoteを終わります。


参考にしたのはこちらのnote。


<読了の記録>

4月28日追記
7 『ストーリーで語る』 秋山楓果/CCCメディアハウス
今さらだけど読んでよかったです。改めてXやその他の文章を書く上での意識が高まりました。

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矢野けいか|着火ウーマン|書籍『場づくり仕事術』著者|キャリコン|コーチ|人事戦略パートナー
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