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海食の詩



夢をみて

落っこちたらいいのに

ぼくがゆっくり

食べてあげるよ


打ちつける波のように

きみを愛して

いたかっただけなのに

乱れる飛沫に

目を伏せて

ぼくの目の前に立っている

頬はふやけて

もう少しなのに


きみのこころ

海にふたをしてるみたい


ぼくの目の前にいるのなら

すべてをさしだして

たやすくひとのみ

きみの全てを

あいしてあげる


分からなくなって

しまえばいいの

それがきっと

きみの

たしかな渇欲



茶埜子尋子

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