見出し画像

【速報】2024年家計調査「ぎょうざ」支出金額・購入頻度

焼き餃子協会の小野寺です。本日、総務省統計局から2024年の家計調査が発表されましたので、早速分析しました。



分析前提

<品目分類>1世帯当たり年間の支出金額,購入数量及び平均価格
4-1 都市階級・地方・都道府県庁所在市別
二人以上の世帯・勤労者世帯・無職世帯

上記データを分析し、ぎょうざに対する支出金額、購入頻度を分析いたしました。なお、「ぎょうざ」項目の対象となっている範囲については以下の記事をご参考ください。


2024年「ぎょうざ」支出金額

  1. 浜松市 4,066円

  2. 宮崎市 3,517円

  3. 宇都宮市 2,801円

  4. さいたま市 2,393円

  5. 福岡市 2,383円

  6. 大津市 2,344円

  7. 大阪市 2,238円

  8. 福島市 2,220円

  9. 相模原市 2,212円

  10. 鹿児島市 2,195円

トピック1:宇都宮市のぎょうざ支出金額が過去最低

宇都宮市民の「ぎょうざ」支出金額が大きく減少してきております。2000年以降、最も低い金額で3000円を下回りました。

2008年以降の3都市のぎょうざ支出金額推移

理由の詳しくはトピック3で後述しますが、冷凍調理食品の餃子にシフトしているというのが大きいと考えられます。今後もこの傾向は変わらないと思われますし、2025年以降は宇都宮市が4位以下になることも想定されます。

トピック2:浜松市と宮崎市は前年から維持

2023年の家計調査と比べても、浜松市と宮崎市は金額が維持となっています。とはいえ、家計調査で「食料」費は増加傾向にあるので、食料費に対してぎょうざ支出は減少してきているのは間違いないと思います。

「冷凍調理食品」の3都市における推移

トピック3:全国的に「ぎょうざ」支出金額が緩やかに減少

「ぎょうざ」支出金額の推移

「ぎょうざ」に対する支出金額は、年々減少してきています。理由としては「冷凍調理食品」の餃子に流れているためだろうと思われます。
参考として、冷凍調理食品への支出金額推移を示します。

「冷凍調理食品」支出金額の推移

2000年と2024年の支出金額を比較すると、
「ぎょうざ」は2000年で2,474円、2024年で1,984円と0.8倍に減少、
冷凍調理食品は2000年で4,556円、2024年は11,032円と2.42倍に成長しています。
冷凍調理食品の内訳は家計調査からは分からないのですが、明らかに「ぎょうざ」から「冷凍調理食品」へシフトしていることは間違いありません。

家計調査で「冷凍調理食品」の内訳が発表されることを期待したいです。

2024年「ぎょうざ」購入頻度

  1. 宮崎市 761回/百世帯

  2. 大津市 755回/百世帯

  3. 浜松市 721回/百世帯

  4. 大阪市 659回/百世帯

  5. 相模原市 652回/百世帯

  6. 福島市 648回/百世帯

  7. 和歌山市 641回/百世帯

  8. 松江市 625回/百世帯

  9. 前橋市 622回/百世帯

  10. 岐阜市 621回/百世帯

トピック

宮崎市が2024年も一位となりました。しかしこれまでは2位との差が圧倒的に大きかったのが、2024年は2位と僅差となっています。宮崎市のぎょうざ購入頻度が下がってきているためです。購入頻度が落ちてきているため、支出金額も下がってきているのだと考えられます。


小野寺所見

もはやこの家計調査で「ぎょうざ」を見てても意味がないことは明らかで、「冷凍調理食品」の金額がとてつもなく大きくなってきていることから、その内訳を総務省統計局が発表してくださることを切に願います。

一方で外食の方も参考として見てみると、全国的にはコロナ禍前以上回復してきています。

3都市の「外食」支出金額の推移

宮崎が回復しきってないのですが、もともと内食が強い地域柄だからだろうと思います。

家計調査全体で見ても、支出が増えてきているのは名目として増えてるだけで、実質は減少しています。詳しくは統計局からも発表されている情報を確認ください。

消費支出
消費支出(総世帯)は、 1世帯当たり 250,929円
前年比 実質 1.6%の減少 名目 1.5%の増加

消費支出(二人以上の世帯)は、 1世帯当たり 300,243円
前年比 実質 1.1%の減少 名目 2.1%の増加

実収入
勤労者世帯の実収入(総世帯)は、1世帯当たり 542,886円
前年比 実質 0.7%の増加 名目 3.9%の増加

勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は、1世帯当たり 636,155円
前年比 実質 1.4%の増加 名目 4.6%の増加

総務省統計局 家計調査報告


あともう一つ思うところとしては、コロナ禍前までは宮崎市と共にぎょうざ支出金額で3位争いをしていた京都市が、2024年は全国平均を下回る結果になりました。京都に何があったのでしょうか。
家計調査からは、京都市民の外食費が猛烈に上がってきているので、内食から外食にシフトしているのかもしれないと推測しているのですが、実情に詳しい方がいたら教えてください。


(参考)過去の「ぎょうざ」家計調査の分析報告


いいなと思ったら応援しよう!

小野寺 力 : 焼き餃子協会 / しかけ株式会社 代表
Webエンジニアリングと餃子についてはお任せください。