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問いこそが答えだ
In the word question, there is a beautiful word - quest. I love that word.
We are all partners in a quest.
The essential questions have no answers.
You are my question, and I am yours - and then there is dialogue.
The moment we have answers, there is no dialogue.
Questions unite people. (Elie Wiesel)
プロローグにあったこの言葉(抜粋ではあるが)に、本書のメッセージの多くが詰め込まれているということに、読み終わってから気がつきました。
さいきん「なにが解決すべき課題なのか分からん。。問いを探すとこから始めねば!」と思い立って、社内でいろんな人に話をきいて回っていたこともあり、タイトルが目に入ったとたん「これだ!」と手に取りました。
『イノベーションのDNA』の著者(共著者のクレイトン・クリステンセンのほうが日本では有名ですかね)の書籍ということもあり、全幅の信頼を寄せてページをめくり、「これは社内で広めないとダメなやつだ」と確信したので、いつも以上に読み込んで、PPTでスライドまでつくってしまいました。
真実を追求する問い
問いは、「知らないことを知らない」ことの危険性と可能性に気づかせてくれます。世の中をみるときに無自覚にはめてしまう枠組み(前提となる常識や習慣、言葉の定義等)を取り除く効果が期待できます。
イーロン・マスクの思考法である「第一原理思考」も、固定観念を崩す方法の1つとして紹介されていました。
多くの要素が絡まった解決困難な課題を前にしたときに「真実だと確信できること(第一原理)」とそうでないものを見極め、ゆるぎない公理的な要素だけを残して、あるべき姿を再構築していく、「問いから始まる創造法」なのだと理解しました。
創造までやりきるには不屈の実行力が必要になるので容易に真似はできませんが、前提の中に埋もれた真実を追求する姿勢から実践していきたいです。
問いを守り育む
しかし家や職場で「なんで?」「どういうことですか?」と質問する人は、周囲から「なんか感じ悪いなぁ」「空気読めよ。。」と思われがち。
いろんな角度から逆風にさらされながらも問いつづけるには、よほどの鈍感力がないと個人では耐えられません。だからこそハル先生は保護区をつくることをおすすめします。
小学生の頃、『ビギナー』という司法修習生が切磋琢磨するドラマをみて、「学び続ける初心者ってかっこいい。あんな大人たちになりたい!!!」と憧れを抱いたことを、保護区の初心者の心の話から思い出しました。(ミムラさん好きです。さまぁ~ずも好きです)
問いをバーストする
司法修習生の集まりのような理想的な環境と集団でなくとも、問いをもとめる機会をつくれたら、問いはどんどん生まれてくるはず。
本書で知ったからに一度はトライしたい、問いのブレスト『クエスチョンバースト』の要点をまとめました。(もっとワクワクする資料にしたい汗)
「人は心が原動力だから。。」と、どこかの炭治郎は言ってましたが、問いを考えるテーマを選ぶときも、人を集めるときも、ブレスト結果から問いを選び出すときも、感情に訴えるかどうかを自分の胸に問うことが大切です。
「面白そうだからやってみたい」、という期待と信頼を抱いてもらえる人間関係をどれだけつくれるか、が創造的な問いを生み出す基本なのだと、改めて認識しました。(一事が万事、日々精進ですね😂)
知的なドM精神
問うには「わかりません。教えて下さい」と、謙虚に学ぶ姿勢が必要です。
「自分はいつも正しい」と自信満々ではダメだし「上司はいつも正しい」と過信することもよくありません。「まともな質問ができない」という無力感にさいなまれつつ、間違いを指摘してもらいながら前進していく知的ドM精神を発揮しなければなりません。
恥をかくのを恐れず「こういうことですか?」と問いかけ、「ちがうわ!」とボコられながら「自分が社会をどうみているのか」を創り変えていく破壊と再生の連続は「俺は何のために生きているんだろう」という究極の問いにも、なにか気づきを与えてくれるはず。(結晶作用というものらしいです)
創造は単なる組合せではない
創造の営みが始まるのは、「知覚や、感情や、思考において対立を経験する」とき。それまで気づいていなかったその対立を問題として取り上げ、はっきりと見える形で表現しようとする時だ
ぱっと頭にうかんだのは勾玉マーク。
だれしも人との対立は避けたいし、接点のない団体や馴染みのない業界には積極的に関わりたがりません。
けどそうした不快な関係や場所に入り込むと「案外いいやつだし共通点もある」とか「こんな非常識な常識があるのか」と気づき、注意の焦点が定まり、二律背反を解消する『ブレイクザバイアス(濱口秀司さんの御技)』につながると。(・・このあたり正直まだちょっと咀嚼しきれてません。。)
みんなで問いに向かって走る
さいきんはどこのスタートアップも「ビジョン・ミッション」を掲げていますが、その多くは「未解決で答えが1つではない問い」を表現しているものだと思ってます。
リーダーが目指す方向性だけを明確にして、そこにどうやって近づいていくか、その歩みは個人の工夫と努力に任せる、という経営スタイル。
すぐには解決できない難題だからこそ、その問題意識に共感する優秀な人材が集まり、チームの力を結集させて、意欲を燃やす。経営層やリーダーの役割はインセンティブ設計ではなく、邪魔を排除することに向けるべき、というのも納得です。
問いを問うには
最後に「じゃぁどんな問いを問えばいいの?」という疑問がわいてきます。
認知プロセスを、『記憶⇒理解⇒応用⇒分析⇒評価⇒総合』というステップに分ける「ブルームの分類法」。学生の指導で活用されている枠組みらしいのですが、初見の私には「おもしろっ」な話でしたが、肝心な問いの導き方までは汲み取りきれませんでした。
たいせつなのは早いうちから正しい答えは一つではないことを理解すること
「問うスキル」に対するアンテナがしっかりたったので、まずは会社で問いのブレストを3回やってみるところから始めたいと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!ご参考までに、PPTでつくったスライド集のリンクを貼っておきます。
もしも「同じ本読んだ!」とか「問いのブレストやってみたよ!」という方がいたら、お気軽にコメントかメールいただけると嬉しいです。(メアドもPPTに記載してますので)