#82 免許皆伝!積読の極意20箇条
其の壱
兎に角書物を増やすべし。
其の弐
兎に角書物を積むべし。
其の参
書物を読むことが偉いのではない。持っていることが偉いのだ。そして積むことこそが至上である。徳と同じく積めば積むほど善い。その基本原理を理解し肝に銘じよ。
其の四
書物を買う際は今欲しいもの買うことなかれ。昔欲しかったものを優先すべし。
其の五
書物を買う際は値段が安い本を優先すべし。質より量を肝に銘じよ。
其の六
書物を買う際は学術書・専門書を優先すべし。舶来の哲学、数学、医学などが望ましい。
其の七
書物は厚ければ厚いほど善いと心得よ。それ令和の常識なり。
其の八
決して書物を売るべからず。迷わず積むべし。売ることは愚かな行いと心得よ。
其の九
質より量なのだから新品で書物を買うなど愚の骨頂。古書こそ豊かさなり。綺麗な見て呉れに惑わされてはならない。これも修練の一環と理解せよ。
其の拾
書物は仕事部屋か物置に置くべし。居間に置くことは上達の妨げなり。
其の拾壱
スマートフォンとパソコンを常備しそれに熟達せよ。文明の利器に精通することそれ技術の礎なり。
其の拾弐
宴会には必ず顔を出すべし。それ芸の肥やしなり。
其の拾参
恋人を設けよ。恋煩いそれ芸の肥やしなり。
其の拾四
推し活せよ。貢ぐことそれ芸の肥やしなり。
其の拾五
晩酌は人の基礎なり。独りであれ構わず継続すべし。酩酊こそ真に近道であると心得よ。急がば回れ。
其の拾六
書架を設けるなど言語道断。整理することそれ邪道と心得よ。天龍の如く上へ上へと積み重ねることに励むべし。
其の拾七
シリーズものは興味の如何を無視し全て蒐集すべし。迷いこそ成長の妨げなり。頭よりも体が先に動くよう日々精進すべし。
其の拾八
漫画は読むべからず。戯画は煩悩を強めるものと心得よ。それ堕落への道なり。
其の拾九
随筆は読むべからず。書物の厚みも大したことなく徒花に他ならぬ。それ軟派の極みなり。
其の弐拾
そもそも書物は読むものではない。感じるものであると理解せよ。感じることができたならば直ちに積むべし。心頭滅却全集中を心がけよ。