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読める『哲学の本』をお探しの方へご紹介
わたくし、通信大学で心理学を学んで1年が経ちました。
あっという間の1年で、それなりに学べて行動にも結び付き、良い感じで単位も取れていると我ながら思います。
何より自分が学びたいから学んでいるし、そしてこの為に幾ら払っているかも熟知しているので「元はちゃんと取らないと!」とがむしゃらになっているのも否めません。
そして2年目になるこの10月に、また新しくテキストがどっさり送られてきました。
どれどれ?と覗くと、その中でもひと回り大きく存在をアピールしていたのがこの哲学の本「武器になる哲学」でした。
哲学の本なんてそもそも「つまらない本」であって、「読みたい本」でなく、「読まねばならない本」の部類に入っていたのですが、
この本、面白いです!
この「武器になる哲学」
今まで読んできた哲学書とはかなり違っていて、歴代の哲学者達を時間軸で紹介しているのではなく、個人に焦点を当てて紹介してくれているので非常に興味深いです。
何が興味深いのか?と聞かれると、
一般的に知られている各哲学者達の功績を踏まえながらトリビア的な情報が盛り込まれているので、歴史や本の中だけでの『人物』という印象ではなく『血の通った1個人』と感じられて、親近感を感じながら読め進められます。
だって、ルソーが「むすんでひらいて」を作った音楽家だなんて一体今まで誰が教えてくれたでしょう。
また、各哲学者のキーワードとなるような「語録」を紹介した後にその語の「解説」を今時の視点で具体的に説明してくれているので頭に残りやすい。(後で、「あれ?この人何で有名だったんだっけ?」と探す際も探しやすい。)
確かに今の時代で「天動説が正しくて地動説なんてありえない!」なんて言っても、「頭、大丈夫か?」と言われるだけだろうし。
「我思うゆえに、我あり。」で有名なデカルトが、『方法序説』の締め括りでは「なんだかイマイチで結局どうにかそこに持っていきたかっただけでしょ?」となんだかシラけてしまう、本人すらも「これちょっとどうかな…」と思ったに違いない締め方をしていたり、とか…
読んでいるうちに、これまでいかに崇高に紹介されてきた偉人達も結局はその時代を精一杯生きてきた人間で、その時代の風習や文化などを背負いながら生き抜いた人々なんだな〜。とその偉人の当時の生活が垣間見えるような気さえしました。
と、ここからは書評とは話がズレますが、
「へ〜、なるほど。」と哲学の本を読んでいると、アンテナがそっちに向いて無意識のうちにあちこちで情報を漁っているようで、スマホをいじっていたらSNSで「なぜに有名な女性の哲学者はいないのか」というタイトルの記事がタイムリーに上がってきました。
時が時ならば、偉人として語り継がれるほどの女性の哲学者はやっぱりいたんですよね。
どんなに聡明で、どんなに勇敢で、どんなに探究心があっても、そしてあのプラトンが「女性も偉大な哲学者になれる」と明言してたとしても、
その時代の女性達が置かれた境遇は、
■女性は表には立たない。
■女性は家事をして子供を育てる。
■そして何より女性は男性主人の支えになって、影の立役者にならねばならない。
◆それが宿命。
◆それが女性のあるべき姿。
◆それが女性の幸せ。
夫婦で哲学者だった場合、なんと、文章や構成を整え、世に送るべき姿にしたのは妻であったにも関わらず、日の目を浴びるのは夫だったという記録もあるくらい…
もし、この女性哲学者が当時の男性達と同じ土俵で物を言えていたのなら、今現在、私たちが生きているこの地球は全く違う地球だったのではないのか、というとセクシストと言われてしまうのでしょうか🤔
どちらにしても、こうした女性哲学者の存在が、今を生きる女性を鼓舞する原動力になっているに違いないことは確かでしょう。
哲学ってやっぱり深いな〜。
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