40過ぎた起業家がスーパーでバイトしてるわけ

こんばんは、起業家の笈沼(おいぬま)です。

意味わかんないよね。40過ぎた起業家がスーパーで働いてるなんて。2022 年12月から始めて今日でちょうど170日目。もうライフワーク。

いやほんとロジカルな理由なんてなくてさ。ただ、当時、資金繰りが本当に本当に苦しかった。それに尽きる。

(当時のインタビュー)


消費者である皆なにも分かって欲しい。

ゼロからもの作って売る、それを続けるって本当に本当に大変なんだ。

物販の粗利で、仕入、新製品開発、展示会等の費用を払うなんてパワポ上のメルヘン。1,000個単位で物が売れ、量産で原価率下がって初めて現実味が増してくる話。だからみんな途中でやめちゃうの。資金が続かなくなる。

でもね、それは四則演算できれば分かること。あの時の僕がただただ甘かっただけ。創業3年目を終えたとき銀行融資は枯渇。2022年10月、例のゼロゼロ融資が終わり銀行が手のひら返してに貸し渋りはじめた。一方で、洗濯ネットバッグが売上を出し始めて2個目ののグッドデザイン賞も獲った。対外的にはキラキラ見えてたとき。追加融資は急に断られたんだ。悔しかったよね。まだ取れるはずのバッグの受注も急いで止めた。

その時はじめて「もう本業をたたむか」って選択肢が頭よぎった。コンサル業をやれば食っていけるし。

でも、一瞬でもそう思った自分が情けなかった。「お前、それでいいの?」って。「過去の自分に戻ろうとしてるの?」「誰のためにやってるの?」「いま本当にやりきれてるの?」って。メンターにもそれは見事に見抜かれた。

過去に縛られて自分ができることの枠を勝手に自分で作ってたんだよね。日銭を稼ぐ方法なんて世の中いくらでもあるのに。お前が何をやろうがそんなこと誰も気にもしてないのに。くだらない自意識だよな。

それに気づいたとき、もうなんでもいいやと思った。自分の枠を壊せて、本業を邪魔せず、自分の過去とも本業とも全く関係ない何か。それでまずは日銭を稼げるようにならないと、と思った。

そんなときに偶然、ほんと偶然、地元の駅で求人広告に出会って。その日の夕食時、奥さんに「どう思う?」って聞いたら「あんた。そんなものやってみなきゃわからないわよ」って言われて、翌日にはライフに電話してた。

そういう時ってない?「あれこれ考えずにやってみろ」っていう。今思うと二年前のあの一歩が、その後の僕を起業家らしく、より自分らしくしてくれたのだと思います。

また、書きます。では。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?