港町までお菓子を求めて
お彼岸の時期など、何かの折に、母方の祖母の家に時々行く。
帰り際に、義理の叔母がいつもお菓子をくれるのだが、その中で特に気に入ったお菓子が『横濱ハーバーワールド』の『ミルクハーバー モンブラン』。ご存じの方もいらっしゃることでしょう。
気がつけば、いくつでも食べてしまいそうな優しい甘さ。
最初に見た時からこのお菓子が気になり、とても美味しかったこともあって、早速調べてみた。
名前から判断すると、きっと横浜にあるのだろうと思ったが、その通りだった。
以前、ライブで一度だけ訪れた駅から歩いて行ける場所に、そのお菓子の本館はあった。
休日とあって、それなりに混んでいたが、お目当てのお菓子を2箱購入。因みにお菓子はオンラインショップでも購入可能だが、実際に店舗を見てみたかったので、遠出したのだ。
無事に目的を達成し、かつて縁があった横浜の街を、久しぶりに散策してみることに。
この街の魅力は、何といっても海が見えること。
目の前に海が広がり、何とも言えない圧倒的な解放感で満たされる山下公園。
この街に住むのが夢だった。
港の見える丘公園からも、遠くに海が見える。
バラ園では、思わず長居してしまった。
心が解き放たれた気がする癒しの港町、横浜。
良いことも、悪いことも、すべて引き受けてくれるような海。
エキゾチックな一方で、大きな手でそっと包み込んでくれるような、情緒溢れる懐の深い街。
そして、久しぶりに訪れた私にとっては懐かしい風景でも、地元の人たちにとっては、きっといつもと変わらない見慣れた光景。
今度行く時は、私の『片腕』のスーツケースを連れて1泊してみようか…帰りの電車の中でそんなことを思いつつ、横浜に行くキッカケを与えてくれたあのお菓子に感謝した休日のこと。