心に刻まれた座右の銘
「くやしければ実力でおとりなさい。」
試験の時など、自分自身との闘いに追い込まれた時に、ふと思い出すこの言葉。
これは漫画の神さま、手塚治虫先生の作品『ブッダ』に登場するダイバダッタのセリフです。
うまいこと自分を売り込み、マガダ国のアジャセ王子(8才)の教育係の座におさまり、背後から王子を操るダイバダッタ。
メンコの勝負であっさり王子を下し、怒り出す王子に、勝負のきびしさと、かけひきは通用しないことを諭すのです。
欲しいものは、地位や身分を利用して手に入れるのではなく、自分の力で掴み取る大切さを教えているヘッダー画像のシーン。
作中では、複雑な家庭環境で暗い少年時代を過ごしたダイバダッタは、大人になると、人心の掌握に長け、薬の調合に精通し、物事を自分の思い通りに進めるためには手を汚すこともある悪役です。
過酷な生き方をしてきたからこそ、出て来たセリフ。
ズルくて悪賢いダイバダッタは、あまり好きなキャラではありませんが、このセリフだけは、今でも心に刻まれている、私にとっての座右の銘です。