最近のお客さま
いつの頃からか、実家に毎日現れるというネコがいる。
陽当たりの良いお気に入りの場所で昼寝をしたり、香箱座りになって窓外から家の中を眺めたりしている。
そして、なぜか庭に長時間滞在する。
先日、この新参の『お客さま』と初対面した。
最近だいぶ大きくなったとのこと。
見た目はスッと細く、性格は大人しいようであまり鳴かない。
触ろうとすると身を引くので、こちらも眺めるだけにしている。
時々何かの拍子に逃げることもあるが、しばらくすると定位置に戻って座っている。
つかず離れず、適度な距離が心地よい。
毛並みが綺麗だから、どこかで飼われているに違いない。
けれど首輪はない不思議なネコ。
首輪がないということは『良かったら飼って下さい。』ということだろうか?
夜になると帰るようなので、やはり近所に住んでいるのだろう。
家で心配してくれる人がいるのだろうか?
寒くなってきたせいか、最近は現れないとか。
正体がつかめないが、ネコ好きの私にとっては歓迎すべき『お客さま』。
ちょうど村山由佳先生のエッセイ『命とられるわけじゃない』を読了したばかりだったので、この『お客さま』との出会いに気持ちが和んだ。
このエッセイ、偶然立ち寄った書店で目にしたのだが、新聞にも掲載されており『売れ行き絶好調!』との記載あり。
愛猫たちとの忘れがたい思い出の日々が詰まったエッセイ。
ネコ好きには、きっと楽しめるに違いない。