スーツケースでの移動
初めてスーツケースを購入した。
最初はPCを持ち歩けるリュックサックを購入予定だったのだが、数店舗、店内を見て歩いているうちに、最後はスーツケースに辿り着いた。
海外旅行用の古いスーツケースを1つ持っているが、PCを収納する場所がなく、スーツケースにも時代の変化が見られて中々興味深い。
現在のスーツケースなら、PCを持参できる上に、着替え等も入れられる。収納スペースも分かれていて、かなり便利な作りに進化している。
スーツケース1つで、移動だけでなく旅行も可能となるので、悩んだ末に、思い切って購入した。
これが大変重宝している。
最初、キャスターのゴロゴロ回転する音が気になったが、それも徐々に慣れた。そして、今まで意識していなかったが、意外とスーツケースを持ち歩いている人を街でよく見かける。
キャスターの音も、考えてみれば、今までにも聞くことが度々あった。静かに寝静まった夜中、外でゴロゴロと響いていたあの音。
自分が利用していなかったから、意識していなかったのだ。
スーツケースを利用するようになってまず気付いたのが、砂利道やデコボコ道、石畳などの意外な多さ。舗装されていない道や、スーツケースを利用するには不便な道が、かなりある。
それらの道に加え、駅の階段でもエスカレーター等のない所では、スーツケースを持ち上げなければならない。
思わぬ所で重労働が課せられる。
ベビーカーや車イスを利用する人たちの『外出時、整備・舗装されていない道では不便』という意見を、初めて身をもって理解できた。
電車・バス等、公共の交通機関を利用する際も、迷惑にならない場所を自然と意識するようになった。
また、よそ見をしてスーツケースを放したりしないように常に気を付けている。一度、バスの中で、スーツケースが後ろの座席から前方に移動してしまい、謝っている人を見てからは尚更だ。
何気なく購入したスーツケース。
便利なだけでなく、思いがけず出会った、たくさんの気づき。
それに気付かせてくれた良い『片腕』に巡り会えて、本当に良かった春の買い物。