名作は形を変えて
衝撃的だった最後の一文。
見事なまでの展開、殺人計画の動機、計画そして実行。
本格ミステリー『十角館の殺人』。
某新聞の週間ベストセラーに掲載されていた同作品。
40年近く前の作品なのに、今もベストセラーに輝く。
ミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作『そして誰もいなくなった』を彷彿とさせる物語。
携帯・スマホがない、使えない状況で起きた連続殺人事件。
今年3月、実写化されると話題らしい。
漫画にもなっているので、無料で読めるところまで読む。
視覚から入ることで、十角館の建物や殺人事件の舞台となった角島の構造がよく分かる。
漫画は少し原作と設定を変えている箇所があるが、これは時代に合わせた変更と思われる。
完全犯罪はありうるのか?
仮にやり遂げたとしても、隠し通すことが難しい人間の性と心理。
自分で手を下すより、デューク東郷のようなプロの手に委ねた方が気が楽では?などと考えつつ、風邪をひいた日の夜に読みふけってしまった長編推理小説。