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人間は失敗をできる生き物である【超訳】自省録33日目

・今日の超訳

完璧な人間などいない。失敗も人間に与えられた能力である。お前も失敗することがあるだろう。ならば、同胞として、他人の失敗は許して愛せ。ましてや自分に害を及ぼさない失敗ならば、なおさらである。

・引用原文(第7巻23章より)

「つまづく人びとをも愛するのが人間の特権である。これに到達するにはつぎのことを考えればよいだろうー彼らは君と同胞であり、無知のために知らずに罪を犯してしまったのである。間もなく彼らも君も死んでしまう。またなによりもまず彼は君に少しも害を与えをしなかった。なぜならば、彼は君の指導理性を以前よりも悪くしなかったから。-」岩波文庫 神谷美恵子訳 自省録より

・ちょこっと解説

・「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望というようなものが存在しないようにね。」とは村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」の伝説的な冒頭の一文である。

・文章に完璧なものがないのなら、それを生み出す人間にも当然完璧なものなど存在しない。故に人間は完璧な存在にはなりえないのである。

・ならば他人の失敗をどうして非難することができよう。マルクスは自省録の中で何度も、本章のようなことを言葉を変え、自らに言い聞かせている。国を治めたエリート中のエリートでさえもこんなことを想うのである。小市民足る小生にいたっては、もっとも心に刻んでおく必要があることである。

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