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祝!ノーベル文学賞受賞!韓国文学の最前線ハン・ガンさんの作品紹介エピソードたち

2024年10月10日、韓国の作家ハン・ガンさんが53歳という若さでノーベル文学賞を受賞しました。アジア人女性としては初、また韓国では初のノーベル文学賞受賞者となりました。日本の文学界隈、特に海外文学界隈では祝福の嵐でした。

文学ラジオ空飛び猫たちのダイチもミエも、ハン・ガンさんは大好きで推しの作家です。文学ラジオの第1回の配信では『ギリシャ語の時間』を紹介し、以降もハン・ガンさんの作品を紹介してきて、現在まで『菜食主義者』以外の邦訳単著はラジオで紹介しています。

この記事では、文学ラジオで今まで紹介してきたハン・ガンさんの作品のエピソードを紹介していきます。これからハン・ガンさんの作品を読まれる方や読後の感想を聴いてみたい方は、ぜひラジオをお聴きください!


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ハン・ガンさんの紹介エピソード一覧

※SpotifyのURLを載せていますが、上記でご案内しているSpotify以外の各種プラットフォームでもお聴きいただけます。

第162回『別れを告げない』(斎藤真理子訳、白水社)

ハン・ガンさんの最新長編(2024年現在)
韓国でも大きなトラウマである済州島4・3事件も絡めながら、女性2人の友情を中心に、再生をテーマにした作品。社会的に大きなテーマを扱いながら、個の物語として繋げていくのはハン・ガンさんらしい作品であるとともに、これまでの集大成のような一冊。

第161回『少年が来る』(井出俊作訳、クオン)

光州事件で傷ついたものたちへの、鎮魂の物語。
複数の視点から重厚的に描き、声なきものの声を拾おうとした一冊。ハン・ガンさんも光州市に住んでいたことがあり、他人事ではいられない事件でした。この創作が後の『別れを告げない』へと続いていきます。

第142回『そっと静かに』(古川綾子訳、クオン)

ハン・ガンさんのエッセイ集。
ハン・ガンさんが「書きたいのに、書けなかった」時期に綴った文章。歌謡曲などに寄せて、彼女の思い出が語られます。ビートルズの「Let it be」の思い出などはそれまで読んできた彼女の小説からするとなんだか新鮮に読めます。ノーベル文学賞を受賞された今こそ、ある意味最も読み返したい一冊。

第133回『すべての、白いものたちの』(斎藤真理子訳、河出書房新社)

小説でも詩でもない、深く響いてくる言葉が押し寄せ、読み手と共鳴し合う一冊。
白いものたちに寄せて、ハン・ガンさんが語ろうとすることは、きっと魂のことなのだと思いました。単行本と文庫があります。

第87回『引き出しに夕方をしまっておいた』(きむ ふな・斎藤真理子訳、クオン)

現時点で、邦訳されている唯一の詩集。
生きることについて語られていると思います。「だいじょうぶ」という言葉の、強さを知ることができた一冊。

第28回『回復する人間』(斎藤真理子訳、白水社)

喪失、痛み、そうしたものからどのように回復できるのか。
文学ラジオのシーズン2となる2021年の最初の一冊は、ハン・ガンさんの作品から選びました。静かな余韻に浸れる短編集。読みやすく、入りやすい一冊。

第1回『ギリシャ語の時間』(斎藤真理子訳、晶文社)

ラジオで一番最初に紹介したかったのは、ハン・ガンさんのこの一冊。
なぜならこれは人と人の出会いを描いた作品だから。主人公ふたりの感情に深く寄り添い、フォーカスしていく作風は、ハン・ガンさんの作品に通底しているものだと思います。

以上となります。ぜひ気になったエピソードがあればお聴きください。『菜食主義者』もゆくゆくは紹介したいと考えています。

ハン・ガンさんの作品をどれから読むか、もし迷われたら、『すべての、白いものたちの』から入ってみることを個人的にオススメしています。ハン・ガンさんの世界観に直に触れたような感覚になると思いますので、よいかもしれません。文庫化もしています。もしくは、『回復する人間』もハン・ガンさんらしさに浸れる短編集でオススメです。

そもそも、文学ラジオ空飛び猫たちとは・・・?

2020年6月よりpodcastで毎週月曜日朝5時に配信している、オススメの文学作品を紹介するpodcast番組(音声配信)。主に現代海外文学を紹介する、海外文学の入門書やガイドブックのような番組。聴けば、きっとあなたの知らなかった一冊に出会えるはず

番組はパーソナリティのダイチとミエのトークで進行しています。作品の特徴やあらすじを話しつつ、お互いに感想を言い合います。まるで読書会に参加しているような気分になれるとリスナーの方々から好評をいただいています。

韓国文学だけではなく、幅広く世界中の文学作品を紹介していますので、気になったエピソードがあればぜひ聴いてみてください!

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