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絵と言葉がどちらともなく溶け合う時。
ずっと昔、小さい頃から童話を書いてみたいと思っていた。
夜、二段ベッドに眠りに行くと弟からリクエストが来る。
おもろい話して。
おもろい話やなかったらおもろいまで眠られへんでという恐ろしいルール。
弟はもうサイコパスかというほど人の気持ちを汲まないなんていうか、自分の欲求を満たすためにはなんでも、貫きとおす子だったので、もうしゃーないなって、
幾つもわたしは即興のおはなしを作って彼に聞かせていた。
何夜続いただろう。
あれから何十年も経って、わたしは童話を書くことが
できた。
(テレビ童話というものをかつて関テレでやっていた
ことはあったけど。わたしの夢は紙の本だったので…。)
ぼんらじ編集長が企画されたウミネコ童話集(二)への
企画に参加させて頂いた。もう去年のことを
今頃描いていて、周回遅れも甚だしいですね。
こちらが収録童話集です。
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『ハモニカ学校にゆくことにしました。』
そんな題名の童話を書いた。
これは祖父のおじいちゃんと孫のうたちゃんの間をつなぐようにハモニカが記憶に横たわったたことがモチーフになった童話です。
うたちゃんが失敗したり悲しんだり立ち上がるたびにハモニカとおじいちゃんがそっとそこに居てくれる。
書いたのは実はnoteに来て初期の頃。
そしてこちらの企画は、挿絵もどなたかに
描いて頂けるとのこと。
いらっしゃるといいなって思っていたら
いちはやく、じゅんみはさんが手を挙げてくださった。
じゅんみはさんのどんな素敵な作品と共に童話が形作られ
ていくのかとっても愉しみでした。
Lineでよなよな打ち合わせをしていた日々が
懐かしいです。
お互いにどの場面に絵があるといいなって
思っているのかを伝え合うことになって。
その時じゅんみはさんとわたしも同じシーンを挙げてくださり。
何度も何度もLineを通してミーティングを重ねた。
最初3パターンの絵を描いてくださって、そこから微調整を何度も重ねてくださる。
必ずどちらが好きですか?
と問いかけてくださりながら。
絵に対する感覚は感覚としか言えないので。
ほんとうに感じたことをまっすぐ言葉にする
しかなくなるのだけれど。
いつもその接点はじゅんみはさんと同じだったことを思いだす。
定規を使って書いて頂いたり、トレースした
下絵などもみせてもらう。
デッサンを重ねた鉛筆の線が、何度もそこを
往復したであろう鉛筆を走らせる音が
聴こえるかのような、作品だった。
絵の中に童話のエピソードを窓の中に
描いてもらった。
おじいちゃんとうたちゃんに流れていた
時間がまるでそこに映し出されたかの
ようだった。
そしてタイトルにもあるハモニカの絵を
描いてくださったとき、じゅんみはさんが
このハモニカに名前をつけてくださいませんかと提案くださった。
ハモニカの名前。
あの銀色のボディに文字が刻印される
ことを想像した。
メーカーの名前のようなものを彼女が
描きたいと言ってくれた。
童話の中に登場するハモニカをじゅんみはさんの絵で表現されることで、この世のなかにあるたったひとつのハモニカになるんだなって思った。
わたしが考えたハモニカの名前は。
”Ricordo”
イタリア語で思い出という意味のもの。
もうひとつは
フランス語の
”Me‘morie”
記憶という意味。
このふたつを提案してみた。
そして、数日後イタリア語の
”Ricordo”
を描いてもらうことになった。
こちらです。
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この童話集にまつわるじゅんみはさんとの
創作過程での思い出は、宝物箱に入れておきたいくらいある。
本のページを開いた時、彼女の挿絵を拝見した時。
上手く言えないけど、この話に向かいあって
くださった時間が刻み込まれていた。
それは印刷された紙の上でも如実にわかる
ものなのだと実感していた。
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そんな素敵な絵を描かれるじゅんみはさんの
個展がこの度町田で開かれます。
https://cb-machinowa.com/harenoti/?s=09
https://cb-machinowa.com/harenoti/
じゅんみはさん、おめでとうございます✨️
わたしも楽しみにしています。
個展「ハレノチアメノチハレ」
— じゅんみは (@junmihappy) February 10, 2025
フライヤーできました!!
3/2(日)12時-19時 マチノワ(町田市)にて
これから印刷ですが
裏はギャラリーのQRコードと自己紹介ちょっと書いてます!
画像では原画の色はでないけど、展示します!ぜひ〜!#個展 #ハレノチアメノチハレ#じゅんみは #COMMUNEBASEマチノワ pic.twitter.com/AVw7vhiQRB
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