26.この記事はKさんに
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石段に座る。
彼は突然「なにか秘密を聞かせて!」と言い出した。
「秘密?」
「うん。人には言えないようなこと。」
「それ秘密じゃないじゃん。」
「ほんまやー!(英語だとindeeeeeed!!!)」
みたいなノリで笑いながら。
彼の聞きたかったのはアンジーの恋愛遍歴だった。
「今までに結婚しようとしたことある?」
と聞いてきた。
私は隠すこともないので、正直に話すことにした。
「結婚について現実的な話は出なかったけど、結婚したいなと思うくらい好きな人はいた」
「聞きたい!聞かせて聞かせて!」とニコニコで甘える。またマリウスがデッカイ犬に見えた。
「どうして君は、そんなに好きな人と別れたの?」
「彼、私の他に、別の女の子のことが好きになったんだよね。」
「最低!ひどいひどい!」と女子のような感じで聞くマリウス。
「ひどくないよ。全然。 大前提として、私は好きな人にはその人らしくいてくれなきゃ嫌だったんだよ。じゃないと恋愛って苦しくなるばっかりだから。
でね、彼の気持ちも、だいぶ相手の女の子に傾いてたのは気づいてた。だけど私たちは長い付き合いだったから離れ辛くなってた。私も当時は彼のことが大好きだったから、離れたくなくて、離れずに済むなら離れたくなかったよ。」
と、なんとなんと、すらすらと英語で説明してるではないか!!アンジーの英語力、まじ成長してますやん!!と自分に驚いたし、たくさん勉強してよかったぁあぁとなった瞬間でもあった。
マリウスにもちゃんと通じてるようで「うんうん。」と相槌を返してくれた。
「でもね、ある日相手の女の子のミスなのか、私にFacebookでメールを送ってきたの。前々から女の子の存在は気づいてたけど、どの子かは定かじゃなかった。そのメールはすぐに削除されたんだけど、それがきっかけでこの子って特定できたんだよ。
そしたら、私よりも年下の女の子だった。この子、きっと私の存在にめちゃくちゃ苦しめられてるなって思ったんだよ。
苦しむくらい人を好きになって、この子の愛は偉大だよ。と思ったの。あと、私の大好きな人を、好きになったからこの子は良い子に違いないんだよ。って気づいたの。」
マリウスは真剣な顔で聞いてくれた。
時々私が話してる最中に単語が出てこないと助け舟を出してくれながら。
私は続けた
「人を好きになるって素敵なことでしょう?なのになんでこんなに誰かが苦しまなきゃいけないんだ?おかしい!と思ったの。
それと、大元を辿れば彼の魅力ゆえにこんな事態が起きている。だから、見方を変えれば彼が彼女を苦しませてる。このままじゃ彼が悪者になっちゃう可能性もある!!!!って思ったの。
私は好きな人が悪者になるのは本当に嫌だった。
それなら、私が彼から離れていけば彼はきっと、あの子のところにいくだろうな。そしたら彼は彼らしくまたいられるし、魅力いっぱいの素敵な人は継続される。女の子も苦しまない。これが一番ハッピーだな。って思ったんだよ。」
と。
「それで、別れるって話したの?」とマリウスは聞く。
「うーん、自然に消滅する感じ。わざわざ別れ話をするでもなく自然に距離ができた。」
「君は?君はそれでよかったの??」
「よかったよ。全然恨んでないし、今もずっと魅力いっぱいの人ってイメージのままで終わってるから。
もちろん何年も前の話だから、それ以降にたくさん素敵な人と出会って付き合ったりしたし、その中の出会いで海外に興味を持って今ロンドンに居たりもするの。だから、全然OK。私今めちゃくちゃ幸せ。」
「君は、すごいね。僕だったら絶対許せない。」
「すごい?そうかなぁ、、でもありがとう。そんなこと言ってくれて。好きな人にはその人らしくいてもらうのが一番いいんだよ。」
「話してくれてありがとう。でもなんで今は恋人いらないって言うの?」
「私、今は一人と真剣には付き合えない。2.3人一気に付き合いたいから、そこを理解してくれたら全然いいんだよ。みんな最初は「それでもいいよ」って言ってくれるんだけど「やっぱり他の人と別れて」とか「結婚しよう」とか言ってくるんだもん。契約内容が違う。だから、彼氏です!っていうポジションは作らない。それだけ」
「結婚はしたいと思わないの?」
「もし目の前に、この人だ!って人が現れたらいつでも結婚できるようにハンコ持ってるよ」
「ハンコ?なにそれ?」
「名前スタンプだよ。これ。」といって本当にカバンからハンコを取り出す。(私は本当に毎日ハンコをいきなり結婚する用で持ち歩いてました)
「わおー!なんだこれ!!名前?!」
と、ここから印鑑文化へと話が変わるのであった。
マリウスと恋バナをして、また一層仲を深めた夜だった。
プロポーズまであと499日
追伸
マリウスにも話したアンジーさんの恋愛遍歴を赤裸々につづり、恥ずかしい気持ちでいっぱいです。
わざわざ記事にするものか?と悩みました。だけどこうして記事にしました。私の羞恥心リミットが限界にきたら削除しちゃうかもしれないくらい恥ずかしいです。
けど、マリウスにも話したとおりその「彼」とは徐々に距離をとってお別れしました。結構長い付き合いだったんです。先輩後輩として、友達として、恋人としてずっと好きだったんですよ。彼からは本当にたくさんのことを教えてもらったし、助けてもらいました。
ひょっとすると、このnoteが渡りに渡って彼の目に届くかもしれません。
それで当時伝えられなかったこと、「本当にありがとうございました。一緒に過ごした時間は、とてもおもしろかったし楽しかったです」と、「あなたのこと全く恨んでない、あなたには感謝の気持ちしかない。今も、おもしろいジョークで笑ってることを願ってます、ロックを貫きお身体ご自愛ください」ということを伝えたかった。たった1人のひとに向かって。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
明日も続けてnote更新していきます)^o^(