笠智衆さんへとつながる不思議シリーズ第3弾。
日曜日、楽しみにしていたドキュメンタリードラマ『名優笠智衆~春風のあるがごとし』を観た。
家族が見た笠智衆さんの素顔を、1時間ちょっとにかなり詰め込んだドラマとなっていた。笠さんの故郷は、熊本県玉名市天水町。有明海を一望するみかん山が連なり、文豪・夏目漱石も愛した小天温泉を有するのどかなまちだ。ドキュメンタリードラマなので、こうした地元の紹介も入っていた。
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ところで、この日は放送が始まるまで自宅で仕事。パソコンに向かっていたところ、急に10年以上通っていた飲食店を思い出す。疫病流行直前までは友人と愚痴飲みでたびたび訪れていたが、彼女の転勤と疫病が重なったこともあり、ここ数年足を運んでいなかった。
「あのお店で、そろそろまた飲みたいな」
しかし検索して店の名前と共に出てきたのは、「閉業」という文字だった。
待って。待って、待って。
確か、2020年の秋は15周年だった。
お店はSNSをほとんどやっていないため、コ〇ナ禍はお客さんのアップ情報で店の状況を把握していた。だがここ1年は検索しておらず、気づかなかった。
疫病の影響は大きかったはず。こんなことがあちこちでたくさん起こっているのは分かっていたのに、それでも飲み屋街を敬遠して足を運ばなかった自分を殴りたい。彼らはもういないのだ。
「もしかして別の場所で、名前を変えて営業しているのではないか」「それとも、主は地元に戻ったのだろうか」などと考えたら調べる手が止まらなくなり、仕事どころではない(ごめん)。必死で手がかりを探す。
実は店には以前支店があり、私と友人は支店もお気に入りだったのだが、切り盛りしていた店長が独立することになり、支店自体がなくなった。独立後も、イベント時にはヘルプに来るなど交流はある様子だった。そうだ、彼のお店のSNSに何か情報があるかもしれない。
店のSNSはすぐに出てきた。が、ここでも驚きの事実に出くわす。彼の店は、疫病流行前にすでに閉店していたのだ。ただし、奥さまの実家である県内の飲食店を引き継ぐことになったという理由からだった。
元店長、人生の岐路に立っていたのか。時の流れを感じる……。
引き継いだ飲食店のSNSに、古巣の閉業店について何か書きこまれていないか遡ってみたが、結局何も見つからなかった。
ため息をつきながら、トップ、つまり最新情報を読んで仰天! そこに、どういうわけか笠さんのドラマPRが綴られていたからだ。こんな若い子らのSNSに、なぜ笠さんドラマの告知があるのか。
読み進めてまたもや驚く。なんとドラマ撮影時にロケ弁を用意したのが、元店長が引き継いだお店だったのだ。
ウソでしょ。
まさかの「ロケ弁」つながり(笑)。
こんなピンポイントで、つながることあるのか。
しかも、相当マニアックなつながり方である。
これは第六感か?
仕事中、なぜあのお店(残念ながら閉業していたけど)が急に思い浮かんだのか、きっかけにまったく覚えがない。
自分の思いつきが怖すぎる……。北村有起哉さんのファミリーヒストリー以来、びっくりしたできごとだった。
驚きはしたけれど、役者さんたちが元店長の料理を食べたと思うと感慨深く、うれしかった。彼の料理はおいしかったものなあ。ちなみにSNSによると、昔彼が支店で出していたメニューも、季節限定ながら出していることも分かった。これは足を運ばねば。
閉業したお店の人たちの情報も、探し続けるつもり。街なかの人気レストランがコ○ナ禍に早々と閉店を決めて、住宅街にテイクアウト専門の惣菜店をひっそりとオープンさせた例もあるし(気づくのに2年かかった)、全部をネガティブに考えないようにしよう。うん。
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