brownie_jazz

しがないジャズ聴きの戯言。 最近は所謂アーリージャズが好き。 神戸市在住30代。妻はサックス吹き。

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しがないジャズ聴きの戯言。 最近は所謂アーリージャズが好き。 神戸市在住30代。妻はサックス吹き。

最近の記事

ジャズ雑記 〜Back To Back〜

趣味が変わってきて、今年になって買い直したCDというのが結構ある。 そのうちの一つがデューク・エリントン、ジョニー・ホッジスのバック・トゥ・バック。 コンボでのエリントンとジョニー・ホッジスが聴けて、ハリー・エディソンやジョー・ジョーンズまで入ったお得盤。 なんで売っちゃったかなぁというアルバム。 ブルース集だし、濃すぎて良さがわからなかったのかな。 しかし昔のヴァーヴは良い、というか重要なアルバムを多く遺してくれている。 ノーマン・グランツに感謝。どんな人だったのだ

    • ジャズ雑記 〜Little Susie〜

      先日、京都に行った際に出町柳の名店、ジャズ喫茶Lush Lifeに寄った。 そこでかかったのがレイ・ブライアントのリトル・スージー。 以前音盤を所有していたが、地味な作品という印象で記憶に残っていなかった。 今聴くととても良く、すぐにメルカリで見つけてCDを買い直してしまった。 レイ・ブライアントはまず、黒人特有のピアノの音の良さがあり、歌伴も得意なことからわかるように、自身のブルース、ゴスペルフィーリングにピュアでありながら行き過ぎることなく品を保つ、優れたバランス

      • ジャズ雑記 〜アーリージャズ、モダンジャズ雑感〜

        最近は本当にビバップ以降のモダンジャズを聴かなくなった。 音楽を聴いていると、その時々のマイブームみたいなものがある。 ジャズ関連に限定して言っても、ジャズサンバにハマった時期、欧州ハードバップにハマった時期などいろいろあった。 現代ジャズにハマることは一切なかったが。 今回もそういうものだろうかと思ったりしたが、どうも違う気がする。 前からアーリージャズは好んで聴いていたが、ジャズは録音状態の関係もあって一番オイシイというか、普段聴きするのは結局50年代なのかなと踏

        • ジャズ雑記 〜ビッグバンド期のルイ・アームストロング〜

          Membranの10枚組ボックスを買い込んで、日々少しずつ愉しんでいる。 このシリーズ、録音データが皆無なので詳しくわからないが、概ね年代順に収録されていると思う。 ルイ・アームストロングのボックスを聴き進めていると、ビッグバンド期に入った。 以前ブルーバード栄光の遺産シリーズでその辺りは聴いたが、どうも商業的すぎて敬遠していた。 今聴くと違う。 たしかにバックや曲、作りは思いっきり商業路線だが、サッチモはサッチモ。 素晴らしい音色とタイム。個性。 これに尽きる。

          ジャズ雑記 〜エンタメか、芸術か。廉価版ボックスを仕入れて思うこと〜

          最近Membran、Documents(たぶん欧州の同じ会社?)の廉価版CD10枚組ボックスを猛烈に仕入れている。 もう発売されてから結構年数が経っていると思う。 評判が上々なのは知っていたが、曲名以外録音データの記載が全くないこと、CDでも結局正規のレコード会社の盤が一番音が良いだろうと踏んでいたこと、ボックス物は結局聴かなくなりがちなこと、などが理由で無視していた。 買うきっかけは今散々どハマりしているアート・テイタムの、ノーマン・グランツ関連の録音が良い感じにまとま

          ジャズ雑記 〜エンタメか、芸術か。廉価版ボックスを仕入れて思うこと〜

          ジャズ雑記 〜古典的ジャズピアノ〜

          以前書いた↓が、最近本当にアート・テイタムをよく聴く。 すっかり虜だ。 そうなってくると、その影響元へと遡りたくなるタチなので手持ちのこんなCDを取り出してみた。 このブルーバード栄光の遺産シリーズは、所謂アーリージャズをハイライト的に聴けるもの。 玉石混交の様もあるSP時代の膨大な音源から名演が体系的にピックアップされていて、ジャズの流れも追えるようになっている有難い代物。 編集した評論家達の、かなりの気合いと情熱を感じ、これはこれで一つの作品にまでなっている感じ

          ジャズ雑記 〜古典的ジャズピアノ〜

          ジャズ雑記 〜ジャズと言語〜

          先日、図書館でこんな本が目についたので借りてみた。 音楽ファンならご存知「サウダージ」や、日本語なら「木漏れ日」、「ボケっと」、「わびさび」など、正にその言語圏の人にしか本当には理解できない言葉が沢山載っていておもしろかった。 さらに、その言葉に国民性が強く出ていたのが大変興味深かった。 ジャズも、言語だなぁと聴いていると、よぉ〜く感じる。 ジャズの演奏はその人の歌(であるべきだと思う。口で歌えないフレーズはあまり弾かない方がいい。)なので、昔からその国々や地域で違い

          ジャズ雑記 〜ジャズと言語〜

          ジャズ雑記 〜Art Tatum〜

          最近アート・テイタムをよく聴く。 私がジャズの音源収集を始めたのは、今のようにサブスクが盛んでなかった(と思う)10数年前から。 自然と再発や中古でよく出回るタイトルから出会うことになる。 アート・テイタムのアルバムもそうだった。 たぶん、一番盛んに再発等され、市場によく出るのは「アート・テイタム=ベン・ウェブスター・カルテット」と「アート・テイタム・トリオ」、それもパブロから再発されたものの方かと思う(本来はヴァーヴに吹き込まれたもの)。 私もまずそれらに出会い、何

          ジャズ雑記 〜Art Tatum〜

          ジャズ雑記 〜秋の夜長にDuke Ellington & John Coltrane〜

          最近、日常的に聴くジャズはルイ・アームストロング、レスター・ヤング、ビリー・ホリデイ、アート・テイタム、そしてデューク・エリントンくらいなものになってしまった。 なってしまったというか、今挙げたのはモダンジャズのレジェンド達にとってのレジェンドみたいな人達なので、そりゃあちょっと別格で、音楽は根っこの方へと興味が向かうタイプである自分の中では、そうなるのもまあ自然なのかなとか。 モダンジャズに沢山の名盤あれど、この人達の子どもと感じてしまうことすらある。 なので、今日は

          ジャズ雑記 〜秋の夜長にDuke Ellington & John Coltrane〜

          ジャズ日記 〜デ・キリコ展とMisterioso〜

          2024.9月某日 神戸市立博物館で開催中のジョルジョ・デ・キリコ展に行ってきた。 ジャズファンの間では割と有名な画家である。 何故かと言うと、セロニアス・モンク(ピアノ)の名盤「ミステリオーソ」のジャケットで使われているからだ。 そういうことで意気込んで行ったものの、結論から言うと、あまり感動しなかった。 何とも奇妙で気味の悪い作品群が別の世界に連れて行ってくれると期待をしていたが、実際観てみると、そこそこのポップアートだなという印象。 ポップアートの旗手、アン

          ジャズ日記 〜デ・キリコ展とMisterioso〜

          ジャズ雑記 〜レコードは音が良い?〜

          アナログレコードは音が良いとよく言われるが実際のところどうなのか、気になっている人も多いのでは。 ジャズの沼に足を突っ込み、CDを集めた。 それを売ってアナログレコードを集めた。 そのレコードも音の良い輸入盤等に順次買い替えつつ、再び愛聴盤のCDを買い直している。 サブスクの時代なのに。 そんな愚かにも程がある行為を繰り返している私の経験から分かる範囲でお話ししよう。 オーディオマニアではないし、レコードの製造過程もきちんとした知識はないのでテキトーなことを言っていたら

          ジャズ雑記 〜レコードは音が良い?〜

          ジャズ雑記 〜ジャズメンへのインタビュー本〜

          先日、図書館で「ジャズメン、ジャズを聴く」という本を見つけたので読んでみた。 ジャズファンならお馴染み(?)の「ブラインドフォールド・テスト」という、レコードをかけて誰の演奏か当てるものを、名だたるジャズメンにしてもらうという企画だ。 ただし、当ててもらうのが目的ではなく、かけたレコードやその演奏、ミュージシャンなどについて語ってもらうというのが主旨だ。 これが中々おもしろく、一気に読んでしまった。 どこぞのよくわからない評論家の文章より、ジャズを作ってきた当の本人た

          ジャズ雑記 〜ジャズメンへのインタビュー本〜

          ジャズ雑記 〜MOODSVILLEや、それ系のアルバム〜

          俗に3大ジャズレーベルと呼ばれるものがある。 ブルーノート、プレスティッジ、リバーサイド。 モダンジャズの黄金時代を見事に捉えたレーベル達だが、当時は全てマイナー、インディーレーベルにすぎなかったのだからおもしろい。 インディーだったからこそ、商業に流されすぎず、ピュアで良質なレコードを作れたのだと思うが。 さて、そんな3大レーベルの1つ、プレスティッジの傍系レーベルにMOODSVILLEというものがある。 その名の通り、バラードやスタンダードを中心に「ムード」を演

          ジャズ雑記 〜MOODSVILLEや、それ系のアルバム〜

          ジャズ雑記 〜私的ジャズヴォーカル名盤5選〈おまけ〉〜

          前回↓で5枚紹介し終えたが、他にも割とよく聴くアルバムを紹介しようと思う。 ジャズを聴き始めた頃、ジャズリスナーの方のブログなどを嬉々として読んでいたので、これも誰かの参考になればと。 まずはビリー・ホリデイ、ヴァーヴレーベルの録音のベスト盤。 この晩年と言える時期は悲痛なほどの録音も多いが、ここでは調子の良いテイクが選ばれている。 凄みさえ、感じる。 お次はエラを2枚ほど。 「ソングス・イン・ア・メロウ・ムード」 最近はあまり聴いていなかったが、やはりそこそこ良

          ジャズ雑記 〜私的ジャズヴォーカル名盤5選〈おまけ〉〜

          ジャズ雑記 〜サッチモのHot 5•Hot 7コンプリート盤と本を購入〜

          サッチモこと、ルイ・アームストロングの歴史的な音源、ホット5・ホット7のコンプリート盤を買った。 ベスト盤と、Definitive Recordsというめちゃくちゃ濃い内容の再発を多数出していた再発レーベルの、ほぼ同内容のコンプリート盤は持っていたが。 ブックレットが欲しかったのと、音源はやはり正規のところから出ているものの方が音楽的感動が大きいことが多いから、中古で安く出るのを待っていた。 期待通り、ブックレットも充実の内容、音も満足。 外箱が傷みやすいものってところ

          ジャズ雑記 〜サッチモのHot 5•Hot 7コンプリート盤と本を購入〜

          ジャズ雑記 〜私的ジャズヴォーカル名盤5選〈その⑤〉〜

          前回↓の続き。 4枚目までは本当にしょっちゅう聴く愛聴盤だったのですぐ決まったが、5枚目はどれにしようか迷った。 別に4選にしてもよかったのだけれど、5選の方がキリが良いものね。 そんなこんなで、今回のアルバム。 実を言うと以前手放してしまって、最近聴き直し感動して買い直すという、音楽好きあるあるなことをしてしまったもの。愚かだ。 今やサブスクの時代で、そういうことをする人自体、いなくなってきたのかもしれないが。 エラ・フィッツジェラルドの「アット・ジ・オペラ・ハウス」

          ジャズ雑記 〜私的ジャズヴォーカル名盤5選〈その⑤〉〜