3年間離職ゼロのノウハウ
現在、若年層の離職の問題が深刻になっています。
2023年8月のリクナビ調査では、離職理由のトップ3については、
1位:上司の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
2位:労働時間・環境が不満だった (14%)
3位:同僚・先輩・後輩との人間関係 (13%)
だったそうです。
離職の原因は人間関係
1位と3位は人間関に関する悩みで、心理学者のアドラーも「人の悩みの8割は人間関係の悩み」だと言っていることが裏付けられました。
それでは、離職を防止するため、職場の人間関係を良くする試みとはどんなものがあるでしょうか?
私は数年前まで、クレジットカード会社の社長をしていました。
そんな中で、以下の対策を丁寧に実施することで、3年間離職0を達成することができました(入社5年未満の社員約30名)
その具体的な対策の内容についてお伝えします。
①コミュニケーショントレーニング:
管理職を中心に、「聴く力」高めるコーチングトレーニングを頻繁に実施しました。これにより、部下が上司に気楽に対話ができる環境を作りました。
②メンタリングプログラム:
入社3年前後の従業員を、新人のメンターとして任命し、1年間マンツーマンで、新人の相談相手として機能させ、何でも話せる仕組みを作って行きました。
これにより新人の孤立化を防ぎ、先輩社員の知識や経験の共有により、お互いの関係性の構築に役立ちました。
③透明な組織文化:
会社の目標や意思決定プロセスを従業員に見える化し、情報を小まめに共有するよう努めました。
具体的には、社長から毎週月曜日、全従業員にマンデーメールを配信し、お客様サービスに貢献してくれた社員の話や、お礼の言葉、会社の方向性など、分かり易く発信して行きました。
④ほめる文化の醸成:
心温まるサービスや、成果への貢献に感謝し、常に「ほめる・勇気づける・承認する」ことで、従業員のモチベーションを高めてきました(例・ほめ褒めカードの実施)
⑤チームビルディング活動:
職場でのオフサイトミーテイング(1人15分の自己紹介ミーテイング)・60分ミーテイング(上司と部下との自己開示の対話)・会議前後の雑談・定期的な対話中心の研修・意見交換会。他社見学会。職場での新人紹介プレゼンなど、
それぞれの想いや価値観を尊重する仕組みを作って行き、従業員同士がお互いに信頼し、対話を楽しむ機会を提供しました。
これらの方策により、従業員同士のコミュニケーションを促進し、お互いの価値観を認め合う組織風土を作り、離職率を低く抑えることに成功しました。
企業がこれらの取り組みを実践することで、従業員が互いに協力し、より長く働き続ける環境が整えられたように思います。
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