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【短歌エッセイ】海の先へと続く道

 2024年10月16日に、パートナーと日帰りドライブ旅行を行った。
 今回の記事は、その内容や所感を、写真と短歌を交えて紹介するものだ。

 今回の目的地は、熊本県宇土市にある長部田海床路というところ。
 海岸から海へと、長く真っ直ぐ続く道と、その道を照らすための電灯の電柱が、非日常的な不思議な光景を作る。潮が引けばはっきりと現れている道も、潮が満ちれば海面下に消える。
 9月末にネットで紹介記事を目にし、行ってみたいと思っていたのだ。
 熊本市から天草方面に向かう途中にあり、熊本市から車で50分かけて到着。JRやバスで行くこともできる場所だ。

 当日は10月中旬にも関わらず30℃超えの気温で、行楽の秋と言うにはまだ暑い感じではあったが、現地は海風が強く吹いていて爽やかな気持ち良さだった。


道路沿いに立つ看板
こんな写真が撮れます、という掲示板
漫画「ONE PIECE」に登場するジンベエの像。後方に長部田海床路。
「ONE PIECE」の漫画家・尾田栄一郎氏が熊本県出身であることから、
熊本県内各地にキャラクターの像が建てられており、これはその1つ。
来所者への注意書き看板。
特異な景観を見せる長部田海床路は、そもそも漁業者が遠浅の浜を業務において使っている道路。
一般車両は進入禁止の上、徒歩通行者も漁業者の仕事を妨げないでね、という話。


 それではいよいよ長部田海床路へ。
 時間は14時40分程で、干潮時を40分程過ぎていたが、海水の引いた遠浅の浜が、眼前に遠くまで広がっていた。

長部田海床路入口。先の先まで続いている。
前方に微かに見えるのは対岸である長崎県の雲仙普賢岳
道の左右は潮が引いていて岩場や干潟、潮だまりが見られる
道の北東側。熊本市方向。
道の南西側。天草方向。まだ太陽は高い。
潮の引いた干潟の中に立つ何かの棒。用途は不明。
棒の半分下くらいまで、岩に付着するように貝がついている。
満潮時はこの高さまで海になるのか、と驚かされる。
上画像に寄ってみた状態
上画像同様の状態の電柱。満潮時は途中まで海面下に沈むと思われる。
潮だまり。中央に小さなカニ。

 私とパートナーは、想定される満潮時の状況と比べてしっかり現れている海底の潮の引きっぷりに驚かされ、「凄いね」と言い合った。


 やがて私達は、海床路を引き返し陸へと戻って来た。

海床路を望む丘の上の東屋
ここが映えスポット! 的な案内
こんな感じ


  その後、買物と休憩のため、併設のショップへ。

飲食したり土産物が買えるショップ「OKAGESAMA MOBA(おかげさま もば)」
店内の様子。海苔、海ぶどう、ワカメ、コンブ、メカブなど、海産物の品が多い。
くまモンや「ONE PIECE」のグッズもある。
海床路を眺めながらパートナーと食べるソフトクリーム
自宅用に勝った土産。
有明海産ばらのりガーリック味は、ガーリックの風味がある斬新な感じの海苔。
キャラいもCUBEは、天草の塩がいい仕事をしているキャラメルコーティングのサツマイモ菓子。
どちらも美味しく食した。


 パートナー共々、しばらく時間を潰して日没を待った。

陸から望む海床路。日が傾いて来た。
潮が満ちて来て干潟は消え、道にも少しずつ海水が迫る。
夕暮れ時。海床路も海水で濡れて来た様子。
沈み行く夕陽に照らされる海床路。途中から既に海面下に。
日没間近。更に海面下に消える海床路。


潮満ちて夕日と共に沈みゆく
           遠浅浜の漁業小路は


日が暮れて海床路を照らす電灯が点く。潮もかなり満ちて来た。
宵闇に強い光を放つ電灯の明かり。
光が反射され、海床路入口近くまで潮が満ちて来ているのがわかる。
深まる闇の中浮かぶ電灯の明かりが連なる。
海床路はほぼ海面下に消えた様子。
夜の到来。電灯の明かりが連なって海面も照らす。
既に海床路は見えない。


 海床路が見えなくなったのを確認し、18時20分頃帰路に就くことに。
 滞在時間は4時間弱だった。

 干潮状況の都合上、しっかりと潮が引いた海床路を歩くことができる日は限られており、この日この時間に、貴重な体験ができたと思っている。
 しかし、海床路が完全に見えなくなるのが、日没後という時間的なものと、潮が満ちて来て、という潮の状況によるものの両方だったのが、ちょっと惜しいポイントでもあった。
 いつか再び訪れ、日中はっきり視認できる状態で、水没しつつも海面下にチラリと見える海床路と連なる電柱、という光景も見てみたいものだ。


 以下、熊本県と宇土市による案内サイト





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瑳月 友(さづき ゆう)
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