“寛解”って、なんだろう? 〜双極性障害の頭の中 64
みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。
睡眠薬をマイスリーからデエビゴに変えてから12日程経ちましたが、幸い安定して眠れています。悪夢を見ることも今のところ特にないです。
7月に入ってからだいぶ安定してきたので、“寛解”について考えます。
◾️喉元過ぎれば“双極性障害”を忘れちゃう
3月〜6月の長い長い抑うつ期をどうにか乗り切り、やっと気持ちが上向いてきました。
軽躁までは行っていない(たぶん)ので、いわゆるこれが『低め安定』という状態なのだと思います。
双極性障害は、現在のところ“完治”というものがありません。
せっかく症状が治まっても、投薬を辞めてしまえば再発のリスクは8割以上とも言われています。
つまり、薬は一生飲み続ける運命です。
もう、それは諦めて受け入れる覚悟でいるつもりですが、どうしても調子が良くなってきてしまうと、
『私、本当に双極性障害なのかな?』
『こんなに元気だし、誤診では??』
という考えがムクムクと湧いてきてしまい、薬を飲むモチベーションを削がれるのです。
実際、過去に何度も主治医に、
「私、本当に双極性障害ですかね?」
と質問したことがあります。
その度に「あの時あんなに無茶苦茶な仕事の仕方してたでしょう?休職もしたでしょう?忘れちゃいました?」と諭されます。
そうでした、そうでした。
忘れちゃうんですよねぇ〜。
何でなのかしらねぇ〜。
まさに、喉元過ぎればなんとやら。
困ったものです。
◾️寛解って、なんだろう?
前回の診察時に「今の状態って、“寛解”って言えるんでしょうか?」と聞いてみたところ、
「そうですね。寛解と言えますね」
と言われました。
そして、
「いかにこの状態をキープできるかが大切なんです」
と釘を刺されました。
精神疾患のガイドラインDSM-5を読み返してみると、双極性障害の寛解については2段階あり、それぞれ下記のように定義されています。
つまり私は、正確には『部分寛解』にやっと片足突っ込めた状態であり、せめて“2カ月”この状態をキープできるか?が『完全寛解』と呼べるボーダーラインということになります。
主治医が「いかにこの状態をキープできるかが重要」と言ったのはこのためでしょう。
2カ月かぁ〜。
これはなかなかハードル高いですよ。
発症してから、2カ月も波(特に抑うつエピソード)が無いなんて今まで一度も無いですもん。
◾️ラツーダを継続するために
私は双極II型障害の中でも、特に“うつ”が重いタイプのため、非定型抗精神病薬『ラツーダ』の服用が避けられません。
飲み始めてから圧倒的に安定しており、私にはとても合っている薬なのですが、少々副作用もありまして。
私の場合は『眠気』です。
ラツーダは脂溶性のため、食後すぐの服用を推奨されています。
ところが服用後2時間くらいの、お風呂に入らなければいけない時間帯に猛烈な眠気が襲ってくるのです。
ただでさえ億劫なお風呂に、フラフラになりながら何とかシャワーでシャンプーだけ頑張っている状態です。湯船に浸かるなんて、とてもできない。
主治医にこの症状を訴えたところ、「ラツーダは減らしたく無いので、抗不安薬のメイラックスを減らしましょう」と提案されました。
メイラックス(一般名:ロフラゼプ酸エチル)とは、何かと問題にされるベンゾジアゼピンです。
この薬は本来頓服、もしくは3カ月程度までの服用とされているようですが、私は前回辞めたマイスリーと同様13年も飲み続けてしまっています。
少し前から主治医はこのメイラックスを減らしたいようですが、私がゴニョゴニョと、
「抗不安薬が無くなるのは不安というか…」
と辞めることを先延ばしにしてしまっていました。
しかし主治医いわく、
「メイラックスの効果は他の薬に比べてめちゃくちゃ長いので(作用時間は約122時間!)これを減らせば、ラツーダの眠気を緩和できるかもしれないですよ」
とのことでした。
確かにラツーダを減らすくらいなら、ベンゾを減らす、ですよね。
前回の診察時には、マイスリーをデエビゴに変えたので、
「今回はメイラックスはこのままにしておきましょう。一度に2種類の薬を変えるのは良くないので」
ということになり、見送られました。
次回の診察では、メイラックスの減薬に挑戦かもしれません。
せっかく“寛解”の仲間入りを果たしたところなので、まずは目標の2カ月を目指して“低め安定”を継続させたいです。
そのためにはラツーダが欠かせないので、頑張ってベンゾの減薬にもトライしてみようと今は思っています。
不安にならないか、不安だけども…。