ダイエットの基礎知識②
前回、『現在地』を確認するというお話をしました。
今回は少しだけ深い内容になりますが、必要な知識ですので
是非、知っておいていただきたいと思います。
◆脂肪細胞・・・脂肪組織を構成する基となるもの
◆脂肪組織・・・『白色脂肪細胞』と『褐色脂肪細胞』があります。
◇『白色脂肪細胞』・・・体にとって過剰になったエネルギーを、中性脂肪
として蓄える役割を持ち、皮下や内臓の周囲に
多く存在します。(いわゆる肥満細胞)
特に胎児期、乳幼児期、思春期にかけて増殖し、
作られた細胞数は減少しにくい性質を持ちます。
※皮下脂肪:皮下組織につく脂肪で、お腹や大腿、お尻などにつき、
指でつまめます。
※内臓脂肪:腹腔内にある内臓の周囲につく脂肪で、生活習慣病のリスクが
高まります。
『生体が肥満するにあたっては成熟脂肪細胞は数を増やさざるを得ない』
出典:杉原 甫(2005):成熟脂肪細胞は増殖するか.
肥満研究 Vol. 11 No. 1 2005 pp3-4.
★『白色脂肪細胞』の数を増やさない食生活が重要です‼
◇『褐色脂肪細胞』・・・脂肪を燃焼させ、エネルギーを消費して体温維持
に寄与します。成長期以前に多く存在しますが、
骨格筋が発達した成人では、熱源が骨格筋に移行
するので、著しく減少して少量となります。
鉄(赤褐色)を含むミトコンドリアが多いです。
◆腸内細菌・・・1000種類以上、100兆個以上あると推測されていて、
腸内フローラ(腸内細菌叢)を形成しています。
善玉菌・悪玉菌・日和見菌(ひよりみきん)があります。
◇善玉菌・・・ビフィズス菌、乳酸菌など
蠕動運動(ぜんどううんどう:腸の働き)の促進、
免疫力向上、発ガン性物質の抑制、ビタミン類の産生など
◇日和見菌・・・大腸菌(無毒株)など
玉菌と悪玉菌の優位な方と同様の働き
◇悪玉菌・・・ウェルシュ菌、黄色ブドウ球菌など
発ガン物質の産生、老化促進など
※それぞれの標準的な割合は、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7
◆デブ菌・・・日和見菌の一種で、悪玉菌寄りの菌
フィルミクテス(ファーミキューテス)など
◆ヤセ菌・・・日和見菌の一種で、善玉菌寄りの菌
バクテロイデスなど
「肥満の人と痩せている人の腸内細菌叢は異なる。」
「痩せている人は相対的にバクテロイデス(ヤセ菌)が多い。」
出典:Turnbaugh PJ, Ley RE, Mahowald MA, et al. An obesity-associated
gut microbiome with increased capacity for energy harvest.
Nature. 2006 ; 444 : 1027-1031.
☆善玉菌とヤセ菌の数を増やして、悪玉菌とデブ菌の数を減らす食生活が
望ましいです。高カロリー食を控え、食物繊維や発酵食品を積極的に
摂取しましょう。
原則として、人間は太りやすいです。こう聞くとショックな感じもしますが
事実です。
元々、ヒトは狩猟採取民族でした。つまり、食料を得るためには、
狩りや漁に出たり、木の実などを採取する必要がありました。
しかも、必ずしも食料を得られる保証はどこにもありません。
獲物を仕留められないこともあるからです。
仮に今日、お腹いっぱい食べられたとしても、明日は何も食べるものがないということが、普通に起こりうる暮らしをしていました。
それでも、種を保つためには生きていかなければなりません。
つまり、少ない食料でも命をつないでいく必要があったのです。
となると、体のしくみとしては、わずかな摂取エネルギーで生存できるようになります。
昔も今も、人体の構造は基本的に同じです。
しかし、現代の私たちを取り巻く食糧事情はどうでしょう?
飽食の時代と言われ、廃棄ロスが世界的な問題となっている時代です。
24時間、365日、コンビニやスーパーなどでいつでも食料を手に入れることができます。毎日、お腹いっぱい食事を摂ることもできます。
繰り返しますが、昔も今も人体の構造は基本的に同じです。
わずかな摂取エネルギーで、命をつなげることができる体に
大量の食糧を投入するとどうなるか?
太らない方が不自然と言えます。肥満が身近になってしまいました。
だからこそ、「節制」する必要があるのです。