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絶望という言葉では足りない、地獄のような激痛が24時間続く日々を耐え抜いた20年の軌跡
こんにちは、まるです。
20代後半ー
私は心の底から欲しいと思っていたものがありました。
それは、電動車いす。
私の足は思うように動いてくれず、
歩くのが大変だったからです。
「電動車いすさえあれば、もっと楽に移動できるのに…」
喉から手が出るくらい欲しかったけど、
結局、一度も乗ることはありませんでした。
それは、主治医が大反対していたから。
毎日、泣きたい気持ちをぐっと抑えて
歩くしかなかったんです。
26歳のとき、
私はCRPSという原因不明の難病に
かかりました。
年間10万人に約5人しか発症しない、
珍しい病気です。
足に症状が出た場合、
重度になると車いすが必要になることも多く、
日常生活が大きく変わってしまうケースが
ほとんどです。
私もそれまでは、
普通に歩いたり走ったりしてたんですけどね。
発病した日を境に、
当たり前にできていたことが
できなくなってしまいました。
24時間、剣山を突き刺すような激痛が続き、
冷感、温感、風、音の振動までもが刺激になり、
痛みに変わってしまう…
焼けるような痛みの波を感じながら歩くのは、
本当に大変でした。
松葉杖を握る手は皮がむけてしまい、
私にとって“歩く”ことは
まるで拷問を受けているようでした。
それでも、主治医は
「とにかく自分の足で歩け!」
と言い続けました。
そんなある日、
主治医以外の先生の診察を
受けることになりました。
主治医が、自分が気づいていないことがあるかもしれないと思い、
他の先生の意見を聞くことを
勧めてくれたからです。
ですが、そもそも治療法がないのですから、
目新しいことは何もありませんでした。
その先生に言われたのは、
「よくこの状態で歩いてるね。」
「あなたくらいの症状になると、電動車いすに乗っているよ。」
えっ!?
その言葉を聞いて、驚きました。
「私だけがこんなに頑張って歩いているの?」
心も身体も疲れ果てていた私は、
どうして、ここまでして歩かなければならないのかわからなくなり、
何もかも嫌になることがありました。
「どれだけ歩くのが辛いか、先生には分からないでしょう!」
耐えられなくて
怒りをぶつけたこともありましたが、
主治医は頑として
首を縦に振ることはありませんでした。
それには、理由があったんです。
将来、治る病気になったときのために、
歩く機能を残しておきたい。
自分の足で歩かなければ、
筋力が低下し、関節が拘縮するだけでなく
歩き方を忘れてしまうリスクもあります。
だから、「自分の足で歩け」
と言い続けていました。
それは、私もよくわかっていました。
わかっていても、
私の痛みをどれほど理解しているのか
疑問に思うことがあったし、
寂しさや孤独感に襲われることもありました。
ですが、主治医が私の病気を治すために
学んでいる姿を見るたび、
私の気持ちは変わっていきました。
私の病気に関する学会発表があると、
日本中どこへでも聴きに行っている姿を見るたび、
信じてみよう、がんばってみようと
思うようになっていきました。
「先生、本気なんだ」
普段、とても優しい先生が
この件に関してだけ
鬼のように恐い顔になるのは、
私の未来を本気で信じているから。
自分が悪者になってでも、
私の可能性にかけてくれている…
それが伝わってきたから、
「もしかしたら、以前のように歩ける日が来るかもしれない」
そんな小さな小さな希望の光を
消すことなく持ち続けることができました。
あれから20年以上経過しましたが、
未だに治療法は見つかっていません。
でも、不思議なことに、
私の症状は良くなっていきました。
今では、日常生活を取り戻し、
フルタイムの仕事に復帰しています。
周りが驚くほどの、V字回復です。
私には同じ病気の友達が一人いるのですが、
出会った当時、
二人並んで点滴をしていました。
ですが、その友達も、
今は自分の足で歩いています。
「こんなに歩けるなんて、すごいね!」
「私たちの未来って明るいね!」
歩くペースは二人ともゆっくりですが、
本当に気持ちよくて、
“歩ける喜び”を全身で感じていました。
お互いに、
「すごい、すごい」
と言い合いながら歩いていたら
筋肉痛になったんですが、
それも嬉しく感じました。
もし、あのとき、歩くことをやめてしまっていたら…
今の私はいませんでした。
主治医が私の未来の可能性を信じてくれたから、
私は歩く喜びを取り戻すことができました。
たった一人、自分を信じてくれる人がいる。
そんな人が一人でもいると、
人は前に進むことができるんだと思います。
もし今、あなたが悩みを抱えているなら、
思い出してください。
どんなときも、
あなたを信じてくれる人がいることを。
信じてくれる人が一人でもいれば、
私たちは前に進むことができます。
困難なときほど、
その人の存在が心の支えとなり、
前に進む勇気と力を与えてくれます。
私も信じてくれる人がいたから、
自分を信じ、歩み続けることができました。
だから、あなたも
信じてくれる人を大切にしてください。
その人が、あなたの未来を照らし、
新しい一歩を踏み出す力をくれますよ。
そして、今度は私も誰かの未来を信じて、
応援する自分でありたいと思います。
その人のもとに、
“想像していなかった未来”が
訪れることを願いながら。
信じてくれる人を信じること。
それが、私たちの未来を変える
大きな力になります。
最後までお読みいただき
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