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【ロッテ/ドラフト24①】(今年も)マリーンズドラフトを考察する。~1軍戦力編~

お久しぶりです、ふじです。
つい数か月前にシーズンが開幕し、目の前の勝ち負けに一喜一憂しつつ、主要選手や球団の記録樹立に喜んでいた日々でしたが、気づけば残すところ10試合ほどまで消化しています。
すると近づいてくるのがオフシーズン、ひいてはドラフト

昨年はドラフトを本気で予想して「1位で度会入札」を当てたので(なおクジは外した模様…)今年もシッカリと当てていきたいところ。
そのためにも、まずは昨年と同様に現状の分析をしたいと思います。

ちなみに、ドラフトまでに①1軍戦力 ②2軍戦力 ③1位予想の順で予想・考察をしていきますので、追いかけていただければ幸いです。
それでは、現状のポジション別1軍戦力を見ていきましょう。


① 投手

(1)スターター

2024-09-20時点

今年も、去年ほどとはいかずとも先発投手の運用には苦しめられました。
その理由は明白で、単純に枚数が足りていないからです。
また、近年の運用では当然となりつつありますが、1年間1軍を完走した先発投手がいない(怪我や休養など)ことを鑑みれば、ローテンションを回る投手と同じぐらいリザーバーの重要度も上がっているといえるでしょう。

であるにも関わらず、リザーバーとして控えているのは1軍経験がほぼない若手投手全盛期を越しているベテラン投手が片手程度。
彼らが常に1軍レベルの投球をできる保証がどこにもないだけに、これではどうしても運用が苦しくなってしまうのは仕方がありません。

また盤石な先発投手陣と言われることもありますが、開幕から回っている種市佐々木はともに怪我離脱の経験が多く、小島シーズン中盤ごろに失速する傾向を持ち、西野メルセデス休養を挟みながら運用せざるをえないという事情があり、途中加入のカイケルも契約や年齢面を考えれば頼り切りが難しいというチーム情勢を考慮すれば、1軍ローテ陣が安泰というにはほど遠い状況です。
そのため、相対的にもさらにリザーバーに対する負担が大きくなることが想定できます。

となれば先発投手の絶対数を増やすという意味合いでも獲得は必至でしょう。チーム内のベテラン組である唐川・石川・美馬がローテーションに返り咲くという展開も見てみたいですが、現実的なことを考えるのであれば「質の高い先発投手」を1人でも多く確保して備えなければなりません。(朗希のポスティングも話題に上がるだけに…)

なるべく高い順位で”すぐに使える先発投手”を獲得することが、今季のドラフトの至上命題であると言えます。

(2)リリーバー

2024-09-20時点

リリーバーは明暗が分かれるシーズンとなっています。昨季のセットアップマンだった西村・坂本はともに大不振に喘いでおり、昨季中盤以降から1軍定着を果たした澤田・東妻も同じようにはいきませんでした。

対して、昨季中盤以降に1軍定着を果たした横山・鈴木がキャリアイヤーを迎え新セットアッパーとして定着を果たし、シーズン序盤はビハインドの場面を任されていた国吉は気づけば球団記録を達成するほどにまで再起を果たしています。
また、昨季は1年を通じて苦しんでいた(病気もあったが)澤村も成績を良化させていたりと明るい話題も多いシーズンとなっています。
そして、いつも通り守護神をやっている益田には頭が上がりませんね。

そしてなにより、今年の最大の収穫はビハインド・ロング・接戦試合で起用できるリリーフ投手に厚みが増えたことでしょうか。
手術明けの岩下は流石といったところですが、菊地・廣畑・八木といったここ数年の大社ドラフト投手が1軍戦力となりつつあるというのは、今後の編成を考える上でも非常に重要な要素となります。
ここの層が厚くなれば、先発投手とニコイチという起用法なども比較的やりやすくなるため、短期的に見ても相当なリターンがあるでしょう。

若手リリーフがだんだんと戦力化できているという現状を考慮すれば、早急な補強をしなければならないという状況ではありませんが、それでも益田を筆頭に主要リリーフの年齢も上がっているため補充はしておきたいです。

とはいえ戦力化も進んでいるため、昨年のようにドラフト上位で追加というようなことはしなくてよさそうです。

②野手

※野手成績は、左から打率/出塁率/長打率/OPSの順となっています。

(1)捕手

2024-09-20時点

捕手は、基本的には2オペで回していきました。
もちろん3番手捕手もベンチ入りしていますが、起用はほぼ0に等しいレベルにとどまっており、事実上の2人体制となっています。

中でも、佐藤は5年目の今季にようやくブレイク。
これまでは引っ張り方向に長打を放とうとする意識が顕著に見られていましたが、今年は逆方向にも打球を飛ばせるようになり成績が向上。
一気にオールスタープレイヤーの仲間入りを果たしました。

そしてもう一枚の捕手としてチームを支えるのが、2016年のベストナイン捕手である田村
やはり彼の一番の魅力はその守備力、また長くチームに在籍していることもあり信頼度も抜群。
彼レベルの捕手をこの先数年(少なくとも4年間)保有できるというのは、チームの編成を考える上でもこれ以上ない好材料といえます。

といったように、いわゆる”1軍レベルの捕手”の枠はこの2人で十分といったのが現状です。
「すぐにでも1軍で使える捕手をドラフトするほど枠に余裕がない」というのが実際のところですが、それに加えて、まだまだ実働が期待できる2人を抱えているということを踏まえても指名する必要はないでしょう。

ただ、後述する2軍の中堅捕手との入れ替えは検討してもいいかもしれません。とはいえ、ドラフト上位で指名するメリットは皆無に等しいです。

(2)内野手

2024-09-20時点

まずは二遊間ですが、藤岡友杉のレギュラーに小川を挟んで3人で上手く回しているという印象です。
昨年は藤岡友杉の2人で二遊間を回しているため”枚数不足感”が否めませんでしたが、今年は二遊間をハイレベルに守りつつ打席での期待値も増した小川の存在が光りました。

ただ、若手二遊間である友杉小川打力に関しては見過ごすことが出来ません。いかに長打を放つかが求められる現代野球において、選手の単純な長打力を表すLSO(長打率-打率)友杉が0.03未満小川が驚異の0.01未満にとどまっています。
はっきり言えば、この数字は”バグ”に近いです…
同じ守備型二遊間として球界トップに位置する源田(西武)はおよそ0.07吉川(巨人)もおよそ0.09を記録していることを考慮すると、いかに彼らが現代野球に反しているかがわかるでしょう。

だからといって、二遊間長打が期待できそうなのはファームで9本塁打を放っている池田のみ。(なお、彼は二塁専
つまり、長打力のある遊撃手は皆無という状況です。

ちなみに、友杉昨季成績各種指標を見ている限りでは下振れているように思えますが、それでも打力(主に長打力)に不安が残ることに違いはないです。
というか、そもそも遊撃に就くことが出来るのが友杉・小川・茶谷しかいないというのもどうかと思います…

ということで、二遊間守備に関しては球界トップクラスですが、あまりにも打撃面でのマイナスが大きすぎることが故に追加しておきたいところです。
とはいえ、同じような守備型の二遊間はどれだけやっても友杉と小川の劣化にしかなりません。
そのため、守備よりも打撃(特に長打)に秀でた選手を追加したいと考えています。

ただ現役世代を藤岡+守備型に任せ、池田が定着するタイミングで池田+守備型という形に代替わりするというプランも悪い選択ではありません。
なにせ、ファームで松石(19)・金田(20)という二遊間を組んでいる以上、チーム内でも同世代の二遊間がダブつくというのもまた事実。
どれほどの期待感を込めるかによって、選択する選手が変わってきそうです。

対するコーナー(特に三塁)は非常に苦しいシーズンになりました。
衰退が著しい中村奨吾、大不振に喘いだ安田尚憲、ファームで好成績を叩いたものの怪我に陥った上田希由翔といった陣容。
一塁手レギュラーのソトが加入していなければと思うと怖い…

とはいえ、安田・上田は共に25歳以下の選手であるうえ、彼らは2軍でトップクラスの数字を叩いている以上、ここにぶつけるというのはなかなか難しく、考えづらいところです。
また、コーナーは外国人補強がしやすいポジションでもあるため、これ以上1つのポジションにドラフト指名を集中させるというのはかえって悪手となりえるでしょう。

コーナーをどうにかしなければいけないのは間違いないですが、それはドラフトで補うのではなく、現有戦力の底上げ外国人・FAでの補強に期待するほうがよさそうです。
そのため、指名を見送るのがベターな選択だと認識しています。

(3)外野手

2024-09-20時点

中堅手は非常に悩ましいポジションの1つです。
成績だけ見れば、岡・高部・藤原の3枚で十分というように見えますが、岡は30代中盤に近づいており、高部は過去3年で2度の手術を経験しており、藤原はBABIPが高すぎることを考慮すると、この状況で安泰というわけにはいかないでしょう。(さらには、みんな怪我持ち
また、バックアップも打撃に課題を残している和田・愛斗という陣容であるため、全体的に見ても楽観視をするわけにはいきません。

加えて、岡・高部の2人が守備負担を考慮して両翼に回ることも十分に想定できることを踏まえると、しっかりと中堅を守ることが出来そうな選手を選択したいところです。
ただ、レギュラー格の3人が無事であれば問題がないというのも事実であるため、両翼に回っても腐らないような打力を持っている選手である必要もありそうです。

対する両翼の選手は中々厳しい状況に置かれています。20本越えのポランコ3割越えの角中が在籍しているというと聞こえはいいですが、ポランコフルタイムDHでなければ起用しづらい選手であり、角中は年齢面も相まってフルシーズンというのは考えづらいです。
加えて、荻野フルシーズンを想定しづらい選手となりつつあり、石川はポテンシャルは秘めているものの1軍完走の経験はありません。

ただ、若手では山口(24歳)・山本(22歳)といった将来の主砲候補が揃いつつあるというのも実情です。
もしドラフトで両翼の大砲候補を獲得するのであれば、それは山口・山本よりも早くから1軍で活躍することが前提条件となります。
言い換えれば、明らかに現在の山口・山本よりも秀でた才能を有する選手でなければ獲得する理由が無いに等しいということです。

正直、編成面も鑑みると博打要素が強いのでおススメは出来ませんが、山口の一塁再コンバートなども考慮すれば、獲得のメリットはなくはないというのが現状でしょうか。(2人が1軍で活躍する保障もありませんし…)
ベテラン組との代替わりが刻一刻と迫っている以上は、背に腹は代えられないという覚悟で獲得するのも1つの手だと考えています。
※中堅の3人が両翼に回ることもできるけどね…(特に岡・高部は守備負担も考慮すると)

③ 1軍ポジション別ドラフト優先度まとめ

獲得優先度A:投手(先発)
獲得優先度B:外野手(中堅手)=内野手(二遊間)、外野手(両翼)
獲得優先度C:投手(リリーバー)、内野手(コーナー)、捕手

同率でも、左側の方が優先度が高い。

というわけで、ここまでの各ポジションごとの考察を踏まえた優先度は以上の通りです。

やはり、今ドラフトで最も重視したいのは先発投手のカテゴリー。
どうしてもローテ級投手が不足しているというだけあって、なるべくすぐに1軍で投げることのできる投手を確保していきたいところです。
あまり触れてはいませんが、佐々木朗希のポスティングが不透明な状況であるだけにエース級の投手を確保して備えておきたいところ。
ちなみに左腕プロスペクトが皆無なので、できれば利き腕は重視したいところです。

つづいてBランクとした中堅手・両翼・二遊間ですが、この3ポジションはいずれも1軍レベルの選手が在籍・待機しているポジションです。
ただし、成績年齢分布なども相まって不安や物足りないとも感じるポジションでもあります。
とはいえ、ある程度の実力がある選手が一定数いるポジションという部分は不変ですから、何がなんでも最優先で追加したいとも思いません。(というか、そんなことをしたら更に編成がおかしくなる可能性がある。)
最優先のポジションの選手を確保した後に、余裕があれば追加するぐらいのイメージで考えています。

最後はCランクのコーナー・捕手・リリーバーですが、この3つのポジションに関してはレギュラークラスの選手の台頭もあって明確な獲得理由が存在しないように見受けられます。
世代や成績などもある程度はうまく循環していることを踏まえると、むしろここに枠を割くというのが愚策になりかねません。


というわけで、今回はここまで。
この先も、3回にわたってまだまだドラフト考察を進めていきたいと考えています。
お相手は【ふじ】でした、また次回。

Photos⇩

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