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#15 お注射3/6・前

それは左手から始まった。
3回目の接種を10日後に控えた土曜日の朝。
起きたら、なんだか左手がむくんでいる。
腫れぼったい感じの違和感を覚えて、グーパーしてみる。
うん、握りにくい。
握れるんだけど、ガシっと握れない。

けどな・・・
むくみなんて、割とあるだろうし。
そもそも、身体が絶好調にいい日なんて、
40代に入ってから、いや、30代後半から、ほぼ、ない。

とはいえ、注射をしてから身体に変化が起きないワケがないし、
気づかないってのも、イタイから、とりあえずメモを取ることにした。

カカトよ!お前もか!

2回目の接種後に、エステの方から足ツボの話を聞いた。
とにかく、まずは腎臓を、らしい。

官足法『足の反射区図表』をスマホで撮り、
それを見ながら、
足裏の中央あたりにある腎臓のツボを
せっせと押すようになった。

押した時の痛みは、いずれ気持ちよさに変わり、
痛みを感じなくなるという。

めちゃめちゃ痛いんだけど、身体にいいのであればと
毎日ゴリゴリ。

力を入れて押し過ぎたのか?
それとも、もみ返し的なものなのか?
歩く時に、ふと、左足のカカトに違和感を覚えた。

そして、それはヨガのポーズで決定的となる。
ヨガをしている方は、ご存知かと思います。
ヨガをしたことがなくても、見たことはあるかと思います。
”ダウンドッグ”のポーズ。

下向きの犬のポーズですね。
両手、両足を肩幅くらに開き、
両肘、両膝はのばし、手の平と足裏で床を押す。
頭を下げて、お尻を突き出すようなポーズ。
横から見ると、お尻を頂点とする
三角形になっている、あれです。

なんなくできていたポーズが、
左足のカカトが床につかないっ!
つけようとすると、まるでアキレス腱が、
あと数センチ足りないかのような、ひきつり感。

確信しました。
ツボ押しのせいではない。
注射のせいだ!(注射による副作用ね)

これを「こわばり」というのか!


それは、例えるなら、「治りがけの突き指」。

突き指の治りがけは、
そのままだと、ほぼ痛みはないけど、
指を曲げると、曲げきれず。
そこをさらに曲げ進めると、関節の中の方がモニュっと痛い。

で、力が入りきらない。
それ以上、力を入れないで!と身体が拒否ってるような、
そんな感じ。

常に「痛い」わけではない。
けど、確実にある違和感。
こわばりの具合をうまく説明できずに
ようやく、一番、それっぽく、かつ誰しも経験しているような
例えで相棒に説明した。
どこまで伝わっているだろうか…

それから、毎日、モニュっとしたこわばりは、場所を変えて現れた。
いや、現れている。(絶賛、現在進行形)

はい、きょうは、両手の中指から小指までの第二関節
はい、きょうは、左手がとくに曲げにくい
はい、きょうは、両足の指の付け根キター
はい、きょうは、右手の人差し指、第一関節
はい、きょうは、両手、第一関節から付け根までオールでキターー

実のところ
ホットフラッシュにビビッていたので、
こわばりは、ノーマークだった。

しかしながら。
いざ、体感してみると、
友人が話していたのは、コレだったのかと
なんだか、やっと本当の意味で共感できて
ちょっと嬉しかった。

嬉しい…
ちっとも喜ばしくはないんだけど。
けど、どうせ辿らなければならないのなら、
同士がいた方が、なんだか心強い。

そうかそうか。
エストロゲンが減るとは、こういうことなのか…
この先、手首や肘、膝、腰へと移っていくのだろうなぁ。

よし!
ちゃんと先生に伝えるとしよう。

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