【7】恋愛依存体質とうまく付き合うということは?
前回からの続きです。
思考の癖があなたを苦しめている
先日ご紹介した
「恋愛依存である自分」への否定感や
「見捨てられるかもしれない」という無価値感
「恋愛をしていない自分」への自身の無さは
恋愛体験の中であぶり出されていきますが、実はこれまでの人生の中で自分の中で形成された思考の癖です。
では、思考の癖はどのように形成されるのでしょうか。
1.子ども時代にできる思考の癖
例えば子ども時代に、何か自分のしたいことを行動するたびに「悪い事をする子は捨てるわよ」と言われて育つとします。
その時、「自分の思うままに行動すると捨てられる」と刷り込まれるため、「相手のご機嫌を見て行動しないと愛されない」という思考の癖ができることになります。
結果、恋愛関係になった相手に対しても愛されるためにご機嫌をうかがい、自分の意思を伝えられず、我慢を重ねていくという恋愛に陥るということがあります。
生まれて初めて深い関係を結ぶ両親との関係は、パートナーシップに深い影響を与えると言われています。
2.過去の恋愛でできた癖
私のエピソードで言うと、私の初めての彼氏は突然行方不明になりました。
その経験はとても衝撃的なもので「ラブラブだと思っていたのに、急に嫌われることがある。だから安心してはいけない。」という思考の癖ができました。
このように、過去の恋愛で負った傷から思考の癖が構築され、似たような雰囲気になると、守りの気持ちが発動するということが起こるようになります。
3.世間の固定観念に囚われてできた癖
人生を生きていく上で、「女性は結婚するのが幸せ」「彼氏がいない女は負け組」「結婚しないなんてかわいそうに」「離婚は子供を不幸にする」など世間の固定観念によりジャッジされるという経験があると思います。
こうした世間全般に根付いた固定観念に自分がさらされた時、世間からどうみられるかを気にして自分の気持ちに素直に行動できないということがあります。
例えば、現在の彼氏に大切にされていないと感じているのに「1人は孤独。かわいそうな女」と思われたくないがために、無理して彼との関係を続けるということがあります。
これは、「恋愛をしている自分にしか価値がない」「1人の自分は無価値」という固定観念に合わせた思考の癖となります。
■思考の癖とフラッシュバックの仕組み
このような思考の癖は、繰り返し考えることで「大切な反応」と見なされ、脳の中に「長期記憶」として保存されていきます。
そして、過去の出来事と似たような出来事に遭遇し、感情が出て来た時、「長期記憶」として保管されていた思考の癖が自動的に出てくるようになります。
恋愛依存の方が苦しいと感じる自動思考の中で、「見捨てられ不安」というものがあります。こちらも思考の癖です。
これは、相手が少しでも自分と距離を置いていると感じると「見捨てられる」と不安に感じ、嫌われないようにご機嫌を取ったり、振られる前に自分から振ったりという行動を起こしてしまうというものです。
私も長きにわたり、この不安に苦しんできました。
私の場合の「見捨てられ不安」は、子供の頃から母親に「相手の言う事を聞かないと、あなたは嫌われる。好きな事ばかりしていると逃げられるわよ。」と言われ続けてきたことや、初めての彼氏が自分から突然消えてしまったことから、「どんな相手でも、いつか私から去っていく」という思考の癖が形成されていきました。
■思考の癖は自分を守るために生まれた
そんな煩わしく、恋愛を良くない方向に持っていこうとする思考の癖ですが、実は自分を守るために生まれたものです。
例えば、子ども時代に「あなたは無価値な存在」と言われて育った場合、「私は愛されるわけはない」という思考の癖が形成され、大人になってもどんな相手に対してもその癖を発動させてしまい、相手を信じることができなくなるということがあります。
しかし、この「私は愛されるわけはない」という思考を持つ事で、相手にもし裏切られた場合「思った通り、愛されるわけないから仕方がない」というように、事前に期待しないことで裏切られた悲しみやショックをあまり感じなくて済む、というメリットがあります。
このように自分の中で、ショックを感じなくて良いように、思考の癖は定着していきます。見方を変えると、自分を守っているとも言えるわけです。
しかし、大人になるにつれて、自分を守る必要がなくなったり、相手を信じられるようになりたいと思った時、この思考の癖が必要がなくなってきます。
その時こそ、その癖を手放すチャンスというわけです。
■恋愛依存と上手く付き合うには、
思考の癖と付き合うことが大切
このように出てくる思考の癖は自分を苦しめます。
恋愛そのものや相手ではなく、自分の癖により自分で自分をジャッジし、苦しめていることになります。
「恋愛でしか埋められない自分はダメな人間
彼に依存するなんて、嫌われてしまうに決まっている」
これは、自分が自分に投げかけている言葉です。
この思考を、
恋愛で自分を埋めることができることは幸せなこと
彼のことが依存してしまうほど大好きなんだ
もし彼が私を嫌いと言ったとしても彼の事情だし
私が悪いわけではない
私は私でそのままでOK
というように、自分の思考を変化させていくこと
それが恋愛依存との上手な付き合い方だと私は考えています。
では今回はこの辺で。
次回は「第2章 恋愛依存と上手く付き合うために」ということで
付き合うためにどんなことをしていくのか
見ていきましょう。
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